[〇] 品の良いカスタム感。すべてがダイレクトだ
モングレル(雑種犬)やマスティフなど、犬に由来する車名が多いマットモーターサイクルズ。この「アキタ250」は秋田犬の力強さを角型のタンクで表現しており、ファットなブロックタイヤとの相乗効果で何となく愛らしく見えてくるだろう。
21.3psを発生する空冷シングルは、低回転域から粘り強く、またスロットルを開ければ歯切れのいい排気音とともに気持ち良く伸び上がるなど、非常にフレキシブルだ。ハブダンパーが使われていないこともあってか右手の動きに対する反応がダイレクトで、加減速の多い街中ではキビキビとした反応が好印象だ。
ハンドリングは、太いブロックタイヤの影響により舵角の付き方が穏やかで、場合によってはライダーが切れ角を補正する必要があるが、それも含めて操縦が楽しい。前後サスペンションについては、特にリヤのストローク量が短めな上にバネレートが高いので、荒れた路面で跳ねやすい。往年のスクランブラー的な見た目からダートをかっ飛ばせそうな雰囲気があるが、無茶は禁物と言えそうだ。
なお、ブレーキは前後ともディスクで、目立たないようにABSを組み込んでいる。コントロール性は十分以上で、特に不満はなかった。
[△] 突き上げ感が強いがそれもまた味わいか
リヤショックの硬さとシートの薄さにより、乗り心地は硬め。そのダイレクト感すらも楽しめる人へ。
[こんな人におすすめ] ファッションとともに楽しめる稀有な軽二輪だ
スズキのST250 Eタイプに酷似したエンジンは、車体の軽さもあって意外と力強い。カスタムビルダーが手掛けるブランドだけあり、色使いも含めてセンスがいい。なお、125cc版は右出しマフラーで、ブレーキは前後連動タイプとなる。
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