ヤングマシンのカスタム車両考案部門『YMラボ』が進める「ADV150ラリー」カスタムプロジェクトは、いよいよ仕上げの段階へ。これまでに施した新車カスタムの輝きを永久保存する手段はないだろうか…。そう考えた時、100%ガラス被膜で車体をまるごとコーティングする「CR‐1」に行き着いた。
組み付け順序を確認して注意深くパーツを復元する メンテナンスや修理で毎日数多くのバイクの分解と組み立てを行うバイクショップ・アトラクティブ。当然、外装パーツの着脱もお手のもので、交換部品待ちでカウルや[…]
半永久的にコーティング効果が持続?!
愛車を汚れや劣化から守るコーティング処理の中でも、100%ガラス被膜で仕上げる「CR-1」は”半永久の保護期間”という唯一無二の機能を誇る。さらに、艶のある部分だけでなく、梨地の表面やマフラーやエンジンといった高熱にさらされる箇所にまで施工できるのが特長だ。
さっそくCR-1のファクトリーに車両を持ち込むと、今回のスペシャルADV150ラリーの綺麗な塗装を見て、担当する藤田さんも気合十分の様子。
施工の手順は、まず拭き掃除で汚れを除去し、続いて磨き、洗車を経てからコーティングを施す。見た目には簡単そうだが、コーティングの厚みのコントロールなどにプロならではのコツがあるのだという。
結果は写真でお見せしている以上の美しさで大満足! 凝った塗装を施したボディだけでなく、高熱を持つカーボン地のサイレンサーにも、艶消しの素材感を生かしたまましっとりとした深みが生まれた。CR-1は被膜が約1万分の1mmと極めて薄いことから、梨地の面であっても微細な凹凸に追従することができ、見た目の質感がほとんど変わらないまま深みが出るのだ。
このCR-1、新車だけでなくある程度使用した車両にも施工可能だという。
そんな所にまで被膜をつくる!?
最初に埃などを優しく拭き取る。力は入れず、マイクロファイバータオルの繊維で絡め取る感じで塗装を傷めないように。今回の施工を担当してくれたのは山城CR-1事業グループの藤田七海さん。愛車はYZF-R3(’18)というバイク好きだ。
面積の大きい部分はポリッシャーで磨く。今回はスクリーンのわずかな曇りも取った。“段取り8割”の作業の仕上げに近い。
埃や油分、磨きの際に付着したコンパウンドなどを洗い流す。コーティングが馴染むように親水促進剤で処理した後、乾かす。
非常に目の細かい布に液を含ませて塗り上げ、適切なタイミング(ココ重要!)で乾拭き。この工程はCR-1パーソナル(市販版の個人用コーティング材/8171円)でも体験可能だ。
梨地など凹凸のある部分はエアガンで液剤を吹き付ける。液剤は空気中の水分に反応して被膜を形成するので、圧縮空気の水分を抜く特別な装置を使用する。ここは乾拭き不要。
塗装面の艶に深みが出た。ガラス被膜100%はワックス等と違って滑らないので、燃料タンクをニーグリップするタイプのバイクだと操作性も増すという。
![YMラボカスタムADV150ラリー×ガラスコーティングCR-1[山城]](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2020/09/ym2011-07208-ymlab-adv150rally-768x504.jpg?v=1601165028)
ヘルメットにも施工可能。写真のように艶消し塗装でも、素材感は生かしたまま深みが出ているのがわかる。
100%ガラスで輝きを閉じ込めた!
塗装面にはしっとりした艶、梨地部には深みが出る。エキゾーストパイプなど高熱になる部分でも、耐熱温度1300℃以上の100%ガラス被膜なので問題ない。極めて薄い被膜だが化学変化しないので、削り取らない限り効果は半永久だ。今回の施工料金は5万2800円〜(新車の場合)。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真:渕本智信 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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