日本車の絶頂期だった’80年代の名車たちに“高騰”の波が押し寄せている。超プレミアマシンと化した’70年代車のような状況ではまだないものの、現実的な価格で入手できる時間的猶予はそう長くないだろう。本記事では2ストロークレーサーレプリカの名機・ホンダNSR250Rの状況をレポートする。
※本記事に掲載されている車両価格等は、取り扱い店舗における’20年6月時点の情報です(関連写真提供:グーバイク)。
流通台数が多いにもかかわらず中古相場は天井知らず
’87 MC16:レーサーと同時開発
市販レーサーのホンダ RSと共同開発されたリアルレプリカ。リジッドマウントのエンジンや足回りの設定など、歴代NSR中では独自性の高い構成を持つ。
’88 MC18:最速伝説のハチハチ
初代NSR250R MC16の登場わずか1年でエンジン/車体とも完全刷新。簡単な配線加工で約60psに変身する過激さで「NSR=最速」のイメージを確立した伝説的な1台。
’89 MC18:扱いやすく進化
’88年型と同じMC18の型式名を踏襲する改良型。エンジン制御システム=PGMの改良などで扱いやすさと速さを両立。’89年型より追加されたSPグレードで乾式クラッチを歴代初採用。
’90 MC21:NSRの完成形
’88年からわずか2年で再び完全刷新。フレームの剛性バランスを変更し、歴代最良のハンドリングマシンに。チャンバー形状を最適化できる湾曲型スイングアームも特徴。
’94 MC28:片持ち&カードキー
NSRの最終型。出力を45psから自主規制値の40psとしてスイングアームを片持ち化し、カードキーや液晶メーターなど当時の最新ギミックを投入。
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