欧州ヤマハは、MotoGPで今季開幕2連勝を挙げたファビオ・クアルタラロ選手と、粘り強い走りで表彰台を獲得しているフランコ・モルビデリ選手が所属する「ペトロナス ヤマハ セパンレーシングチーム」のMotoGPマシン・YZR-M1の公式限定版レプリカモデルを発表。カラーリングだけでなく、さまざまな高性能アップグレードが施されている。
欧州ヤマハとYART GYTRプロショップが、公式ペトロナスヤマハSRTレプリカのYZF-R1を発表
欧州ヤマハことヤマハモーターヨーロッパ(YME)と、世界耐久で名を馳せたヤマハオーストリアレーシングチーム(YART)GYTR(Genuine Yamaha Technology Racing=ヤマハ純正レーシングパーツ)プロショップは、ペトロナスヤマハ セパンレーシングチームがMotoGPで走らせているYZR-M1の公式限定版レプリカを発表した。マシンは、V4エンジンと同じ不等間隔爆発を実現するクロスプレーン並列4気筒を搭載する、ヤマハのフラッグシップスーパースポーツ「YZF-R1」だ。
まず目に入ってくるのは、ペトロナスSRTチームカラーに塗装された外装と、MotoGPマシンと同形状に見えるウイングレットの存在だ。こうしたスタイリングを見ると、YZF-R1がいかにYZR-M1と似た車体構成になっているかがよくわかる。
欧州ヤマハとペトロナスヤマハセパンレーシングチームがサポートし、YARTが設計したレプリカ版YZF-R1には、ヤマハMotoGPマシン・YZR-M1の仕様に近づけるために、さまざまな高性能アップグレードが付属している。
外装は、MotoGPマシンと同じ形状のウイングレットを含め軽量で耐久性のあるカーボン製で、本物のヤマハレーシングテクノロジーにより生み出されたもの。限定版のペトロナスヤマハSRTのカラーリングは、チームのMotoGPマシンを塗装しているのと同じ会社が施したものだ。
足まわりには、FGRT 2 ロード&トラックフロントフォーク、TTXリヤショック、レース仕様のステアリングダンパーなどの高性能オーリンズ製品が装備され、ファクトリーキットのエキゾーストシステムを組み合わせる。
また、GYTRからは最新のリヤクイックチェンジシステムを奢り、タイヤ交換後のリヤホイールの交換を迅速化。レーシングステップ、ECU、クイックアクションスロットルなど、ヤマハのレーシングマシンに不可欠なすべてのコンポーネントを備えている。
ブレーキシステムは、高品質のGP4-RXキャリパーとTドライブディスクだけでなく、リモートブレーキアジャスターとクラッチレバーもブレンボ製。7本スポークのアルミ製マルケジーニホイールには、ミシュラン製レーススリックを履く。
このレプリカマシンのオーナーには、KYTヘルメット、ペトロナスヤマハSRTポロシャツ、および選択したMotoGPラウンドのVIPゲストパスからなる限定パッケージも提供されるというから驚きだ。
チームのメインスポンサーであるペトロナスの創業46周年を記念して、46台のペトロナスヤマハSRTレプリカが製作され、CNC機械加工のトップブリッジにはシリアルナンバーが刻印される。
このバイクは「ヨーロッパ全域へ配送可能」ということで、日本から直接買うことはできなそう。どうしてもという方は、下記URLから問い合わせてみては?
マンディ・カインツ(Mandy Kainz)YART GYTRヤマハプロショップオーナー
「この独占的なペトロナスヤマハSRT MotoGPレプリカをご紹介できることを嬉しく思います。このバイクには、MotoGPに近いパフォーマンスをお客様にもたらすさまざまなアップグレードが含まれています。ヤマハオーストリアレーシングチーム(YART)の設立20周年と新しいGYTRプロショップのオープンと同時に、タイムリーなローンチです。ペトロナスヤマハSRT、YART、およびすべてのパートナーたちが、このプロジェクトをまとめる素晴らしい仕事をしてくれました。素晴らしいバイクの製作に携わった皆さんに感謝したいと思います」
ラズラン・ラザリ(Razlan Razali)ペトロナスヤマハ セパンレーシングチームチーム責任者
「20年にわたるMotoGPの歴史の中で、勝利を収めた最初のサテライトヤマハチームとしての成功を象徴するこのプロジェクトに非常に興奮しています。このバイクのラッキーなオーナーは、トラックデー用の素晴らしくパワフルなマシンを持っているだけでなく、この限定版のカラーリングを所有することにより、MotoGPでの私たちのサクセスストーリーの一部にもなると確信しています。 YART GYTR Pro Shopは素晴らしいファクトリーであり、アップグレードの品質はM1レプリカから期待される高いパフォーマンスを反映しています」
YART GYTRヤマハプロショップ
YARTは、オーストリアのハイムシューにある最先端の施設から、ヨーロッパの3つしかないGYTRプロショップのひとつを、英国のクレセントレーシングおよびオランダのテンケイトレーシングとともに運営している。
あなたにおすすめの関連記事
ヤマハYZF-R1は、1998年に初代が登場して以来、スーパースポーツ市場を牽引してきたヤマハのフラッグシップモデル。当初は“セカンダリーロード最速”を標ぼうし、公道ワインディングでこそ最も楽しめるマ[…]
MotoGPもようやく再開されましたね。ただ、関係者を最低限に絞り全員にPCR検査を行い、無観客で行われています。国内でも、4輪のSUPER GTは無観客、短縮スケジュールで開催されています。 国内の[…]
「おかしい。どうも変だ……」セパンサーキットのコースサイドで写真を撮っていたライターのタカハシゴーが、やたらと首を傾げている。彼いわく、ファビオ・クアルタラロのコーナリングを撮ろうとする時だけ、レンズ[…]
抜け目ない交渉と、お金を動かすパワー 発端は2018シーズン始め、パドックで流れた「2019年にマークVDSがモトGPから撤退する」という噂だった。素早く反応したのが、モト2/モト3に参戦していたセパ[…]
ヤングマシン本誌に連載中の「上毛GP新聞(じょうもうグランプリしんぶん)」から、かつての4ストロークエンジンでライダーを悩ませた“エンジンブレーキ”についての考察をお届け。現在のMotoGPマシンは電[…]
最新の記事
- スズキ「Vストローム250SX」と「Vストローム250」は何が違う? 身近な兄弟車を比較!
- 【2024年11月版】150~250cc軽二輪スクーター 国内メーカーおすすめ7選! 125ccの双子モデルからフルサイズまで
- SHOEIがシステムヘルメットのド定番モデル「ネオテック3」に新グラフィック「ANTHEM」を発表!
- SHOEIが「Z-8 YAGYO」を発表! 百鬼夜行をイメージしたバイクパーツ妖怪が目印だ!!
- 【SCOOP!】ついに「GB500」登場へ?! ホンダが海外で商標を出願!
- 1
- 2