個性派揃いの’20タイヤ強化書

’20新作ラジアルタイヤ ピンポイント解説〈後編:メッツラー|ダンロップ|ピレリ〉

ピレリ エンジェルGT2:寿命が尽きるまでグッドハンドリング

「エンジェルGT2」の重要な要素は、磨耗時の性能劣化を最小限に抑えていること。既存のツーリングタイヤの場合、ライフが長くてもある程度の距離で操安性が悪化することが多いが、GT2はコンパウンドへの依存度を低めにし、構造の最適化を図ることで、ライフ終盤になっても本来の操安性を維持させるのが特徴だ。

ピレリ エンジェルGT2

【PIRELLI ANGEL GTⅡ】●価格:オープン [写真タップで拡大]

外見上の特徴は、トレッド面の中央をぐるりと一周する2本の縦溝。これは排水性だけでなく、冷間時やウェット路面での安心感に大いに貢献している。縦溝で細かく分割されたトレッド面は低荷重域から適度にたわむため、悪条件下でも接地感を瑞々しく伝えてくれるのだ。

そうした資質を備えつつも、このタイヤは快走路で高荷重を与えれば、ピレリならではのスポーツ性を堪能させてくれるし、ツーリングタイヤに求められるライフはきっちり確保している。

年間走行距離が1万km以上のロングツーリング派にとって、GT2は「待ってました!」と言いたくなるタイヤだと言えるだろう。

ピレリ エンジェルGT2

【前後の“縦ミゾ”がキモ】トレッド面の中央に刻まれた2本の縦溝は、SBK用レイン/インターミディタイヤで培った技術の転用。縦溝が高荷重域で不要な変形をしないよう、構造は最適化が図られている。 [写真タップで拡大]

ピレリ エンジェルGT2

※(A)は重量級モデル向けの強化カーカス仕様 [写真タップで拡大]

〈番外編〉”先鋭化”という、もうひとつの流れ

ワイドレンジ化が進む一方で、かなり目的を絞り込んだタイヤも続々登場している。ブリヂストンの「バトラックスCR11」は、旧車レースに向けた18インチ車専用の競技用タイヤ(公道走行不可)。IRCのオンオフタイヤ「GP-22」は、ホンダ・グロムやカワサキZ125でオフを楽しむための12インチを追加。メッツラーの「クルーズテック」は、高性能化する最新ハーレーやインディアンに向けた製品で、クルーザー用とは思えない軽快感やグリップ力が特徴。売り文句も「クルーザーでスーパースポーツをブッちぎれ!」という過激さだ。

ブリヂストン バトラックス クラシックレーシングCR11

【BRIDGESTONE BATTLAX CLASSIC RACING CR11】旧車レースで勝つために [写真タップで拡大]

IRC GP22

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メッツラー クルーズテック

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●文:中村友彦(メッツラー/ピレリ) 大屋雄一(ダンロップ) 編集部
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