今年こそ林道を走ってみたい! もう一度オフロードライダーに復活したい! そう思っているオフロードビギナーからリターンライダー、さらには買い替えや増車を考えている人へ。『オフロードマシン ゴー・ライド』より、カワサキKLX230、ホンダCRF250L、ヤマハセロー250ファイナルエディションという国産トレールマシンを徹底チェックで紹介。本記事ではサスペンション性能、エンジン特性、積載のしやすさについて比較する。
CHECK11:サスペンション性能
リヤは3車ともリンクサスを採用しているが、フロントはKLXとセローが正立、CRFのみ倒立。
谷田貝:CRFの倒立はオフロード寄りのセッティングになっていますが、それでもロードスポーツのような踏ん張り感がある。舗装路での走りの気持ちよさは一番。
小川:グローバルモデルのKLXは前後とも硬め。もう少し柔らかいほうが、ダートで扱いやすさを感じられる。
小泉:3車の違いは基本コンセプトの違いになっている、というのは分かりました。ただ、自分の愛車(ハスクバーナFE250)が基準になるので、3車4点です。
谷田貝:KLXならジャンプできるけど、トレールマシンとして見ると、ちょっと硬い。CRFは旧モデルのほうが好みだったので。
小川:自分には、KLXは硬すぎ、セローは柔らかすぎ。CRFのバランスのよさは好みにピッタリ。
カワサキ KLX230のサスストロークはフロント220mm、リヤ223mm。
ホンダ CRF250Lのサスストロークはフロント250mm、リヤ240mm。
ヤマハ セロー250FEのサスストロークはフロント225mm、リヤ180mm。
CHECK12:エンジン特性
2005年に登場したセロー250は、排ガス規制に適合せず2017年に製造中止。2018年にキャニスターなどを装備し、再登場となった。CRFとKLXは今後の規制にも対応できる設計となっているが、基本設計の古いセローは、この型式での対応が難しく最終モデルとなった。唯一、水冷のCRFは全員一致で「パワフル」と好印象。セローは、谷田貝の「極低速トルクの太さは3車で一番。まさにトレッキング向き」という反面、小川は「’18以降はそのアクセル開け始めについてこない時があるのが気になる」。KLXは谷田貝と小川とも「極低回転のトルクが細い」点でマイナスとなったが、「230ccという排気量を感じさせないパワフルで扱いやすい」点が高評価となった。そして、空冷で排ガス規制に対応できていて全員が驚いた。小泉は「やっぱりFE250と比べてしまうので、全部4点になります」
カワサキ KLX230のエンジンは最高出力14kW(19PS)/7600rpm、最大トルク19N-m(1.9kgf-m)/6100rpmを発揮。
ホンダ CRF250Lのエンジンは最高出力18kW(24PS)/8500rpm、最大トルク23N・m(2.3kgf・m)/6750rpmを発揮。
ヤマハ セロー250FEのエンジンは最高出力14kW(20PS)/7500rpm、最大トルク20N・m(2.1kgf・m)/6000rpmを発揮。
CHECK13:積載のしやすさ
ツアラテックのアドベンチャードライバッグL(49L)を実際に積載。固定にはロックストラップを使用し、難しい場合には細いロープで作ったループを併用した。
カワサキ KLX230:荷掛けフックにこだわるカワサキにしては珍しく、荷掛けポイントがリヤフェンダー部分になく、フックポイントはタンデムステップのみ。荷物を頻繁に載せるつもりならリヤキャリアが必須となりそうだ。ただ、M8サイズのネジ穴が4カ所用意されており(指で指している部分)、今回は後部をちょっと緩めてループを引っ掛けて、フックポイントにした。M8サイズのアイボルトを用意すれば、問題なく荷物が積めるだろう。
ホンダ CRF250L:荷物の積載性に定評のあるCRF。ワイドなタンデムシートから連なるリヤフェンダー上面もフラットで、荷物の座りがよく左右へのふらつきも少ない。また秀逸なのは、フックポイントが左右のタンデムステップ部に加え、リヤフェンダーの4カ所にM8サイズのボルト穴が切られていること。そこに荷かけフック代りのボルトが固定されており、ロックストラップスやループを“ひばり結び”するとかなり強固に荷物を固定できる。
ヤマハ セロー250FE:’17年以前の、滑り止め付き&傷が目立たない仕様のリヤフェンダーから、現行はフラット形状に変更。若干、荷物を積みにくくなった印象がある。フックポイントに関しては、専用の箇所はないもののタンデムステップ、グラブバー、さらにウインカーステーにも穴が空いており、工夫次第でいかようにも固定できる。気になるとすれば、ウインカーステーを利用した場合に、荷物によってはフェンダーと掛けヒモが接触する可能性があることがぐらい。
実走行での燃費性能
市街地、高速道路、林道、オフロードエリアを含めた全行程で250kmほど走行。市街地と高速道路では交通の流れに乗って走り、林道では各自のペースで走行。オフロードエリアではアクションライディングなど、負荷をかけた走行も行なった。セローが35km/Lに迫る好燃費をマーク。単純計算では324km航続できる足の長さ。CRFも25km/Lを超えているので悪くはない。KLXも30km/Lに迫る好燃費。ただし、KLXはド新車ということもあり、今回の燃費は参考データにとどめ、評価項目からは外している次第。
カワサキ KLX230の燃料タンク容量は7.4リットル
ホンダ CRF250Lの燃料タンク容量は7.8リットル
セロー250FEの燃料タンク容量は9.3リットル
【今回の評価方法】増車ではなく、新車導入や乗り換えという観点から、3人のテストライダーが市街地、高速道路、林道、ダートを走行。そのインプレッションを基に、各項目を5点満点で評価(一部、3人の総合評価項目もあり)。オガPはオンロードとオフロードでの快適性を含めた林道ツーリングマシンとして、やたぐわぁはオンロード性能も考慮しつつ、林道から深く分け入ったオフロード走破性も評価、コイはオンロード性能を重視しつつ、林道まで行く気になるかという初心者目線で評価している。
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(左)【オガPこと小川浩康】元ガルル編集長で現ゴー・ライド編集長。エンデューロ、トライアル、モトクロスの経験はあるが、一向に上達しない五十路のオフロードライダー。愛車は15年目のXR250。身長172.5cm体重63kg。(中)【やたぐわぁこと谷田貝洋暁】元初心者向けバイク誌編集長で現在は売れっ子フリーライター。オンロードマシンでもダート走行するほどのオフロード好きとして名を馳せる。愛車はWR250RとFREERIDE250R。身長172cm体重75㎏。(右)【副編コイこと小泉裕子】元ガルル編集部員で現ゴー・ライド副編集長。旅先でリコーダーを吹くのが好きな林道ツーリングライダー。オフロード歴2年の初心者代表。愛車はハスクバーナFE250とロードマシン多数。身長156cm。
●写真:関野温 ●文/谷田貝洋暁、ゴー・ライド編集部 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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