GOCCIAは電動バイク先進国「中国」のバイクメーカーだが、今回紹介する「GEV600」の開発には、日本のバイクメーカー・プロトが深く関わっている。「PLOT e-vision」を掲げるプロト品質の電動バイク1号機として2020年の夏に発売されるGEV600を、電動バイク追っかけタレント・近藤スパ太郎が試乗。その実力をレポートする。
![近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー]](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー] 環境番組のパーソナリティを担当したことを機に、電動バイクの強烈なパワーにひと目ぼれ。俳優・MCの他、企画プロデューサー、芸能プロダクションSPANCHOOSの代表を務める。[URL]近藤スパ太郎|SPANCHOOS|Twitter
プロトクオリティで開発し、この価格でこの走りを実現!
原付クラスの電動バイクって、乗るとガッカリすることが多かったりする。EVはバイクを知らない異業種でも新規参入ができるため、実際に走ってみると「やっぱ分かってないな…」的な作りの車両があるのも事実。
だけど、「GEV600」は違った。プロトは「バイクを手掛けてきたメーカーがEVを作るとこうなる!」の思いのもと「PLOT e-vision」を掲げ、数年前からモーターサイクルショーでも電動バイクの参考展示をしてきた。2017年からはベネリの電動アシスト自転車の輸入販売を行っていて、実は「ゴッチア」はこのE-バイクを製造する中国メーカーが立ち上げたEVのブランドなのだ。プロトにとっても正規で取り扱う最初の電動バイクであり、出来合いの車両をそのまま販売するのではなく、バイクのノウハウを知り尽くしたプロト目線でフィルターをかけている。ヤマハ発動機の第一線で活躍したエンジニアを技術顧問として迎え、ゴッチアに70項目以上の改良点を指示。言ってみればGEV600は日本のプロトクオリティで開発された電動バイクなのである。
【GOCCIA GEV600】■全長×全幅×全高(mm):1700×660×1050 ■シート高:750mm ■車体重量:55kg ■積載重量:150kg(乗員含む) ■原動機:リヤハブモーター(48V×600W) ■最大出力:1400W ■最高速度:45km/h ■駆動用バッテリー:リチウムイオンバッテリー ■バッテリー電圧/容量/充電時間/単体重量:48V/20.8AH/6~8時間/6.7kg ■一充電走行距離:約60km(30km/h定地走行値) ■タイヤサイズ:フロント2.25×14、リヤ2.25×14 ●車体色:ライトブルー×グレー(今回試乗)、ブラック×グレー、ホワイト×ホワイト、レッド×ホワイト ●メーカー希望小売価格:16万2800円(消費税込・ロードサービス付き※)
※安心のロードサービスが付帯されており、電動バイクやスクーターに初めて乗る方でも安心(期間は購入から6か月、利用回数2回まで、搬送距離15kmまで)。
※試乗車には、ミドルバスケット(純正品/税抜予価3800円)、トップケース(ヘプコ&ベッカー JOURNEY TC30ベース付き/税抜1万1000円)、ラムマウント(Xグリップ スマートフォン用 テザー付き/税抜6900円)等が装着。 [写真タップで拡大]
足を乗せるステップがあるのが特徴。ボクが跨っても窮屈さは感じない。シートの座面はスリムだが、シート下のフレーム幅に合わせて下へ行くほど幅が広くなっている。車重は55kgとメチャ軽く押し歩きも楽チン![身長173cm/体重77kg] [写真タップで拡大]
電動バイクは起動後も静かなので、誤操作での飛び出しを防ぐために、パーキングの状態で起動する。右手のモードボタンで、エコモード/パワーモード/パーキングの切り替えができる。カメラマンのクルマにも付いて走れる加速力があり、山道でもまぁまぁ付いて行ける。
予想以上に良かったのが足まわりだ。転がり抵抗低減の為に2.8kPaとパンパンな空気圧にも関わらず、路面からの突き上げ感はなく、コーナリング時もブレーキング時もサスペンションはフニャフニャせず安定した走りを見せる。走行性能へのプロトのこだわりが随所に感じられる。1回の充電で約45km実走行でき、バッテリー残量50%(走行距離20km~25km前後)でバッテリー保護モードが作動して、出力が少し落ちる設定になっている。
さて、気になる販路だが、ひと昔前にホームセンターや家電量販店で粗悪な電動バイクが販売され、売りっぱなしでアフターフォローもせず、日本の電動バイク市場が崩壊したという黒歴史がある。電動バイクを根付かせたい…と考えるプロトは、バイクの事を良く知る1万件近い顧客ネットワークからの販売をし、アフターフォロー体制も整える。初期ロットは300台の予定で、この夏にデリバリーを開始予定だ。気になる方は早めに問い合わせた方がいいかも!
【リヤハブモーターを採用。走行モードは2パターン!】最大出力1400wを発揮するリヤハブモーター。走行モードはECOとPOWERの2種類で、右手のモードボタンの操作で切り替えが可能。最高速度は45km/hちょい。実走で約40km~45kmを走るそうだ。 [写真タップで拡大]
【フロントはディスクブレーキ。14インチタイヤで走破性◎】(左)片押し式のシングルピストンキャリパーだが、フロントブレーキの効きはとても良く操縦安定性も高い。リヤはドラムブレーキを採用。(右)中国ヤンシン製の電動バイク専用タイヤで、転がり抵抗を抑える為に空気圧は2.8kPaとかなり高め。 [写真タップで拡大]
【灯火類は全てLEDを採用。丸みのあるデザインが◎】愛らしい丸目のLEDヘッドライト。灯火類を全てLED化することで電気消費量を減らしているのだが、走行距離の伸びに結構な効果があるそうだ。 [写真タップで拡大]
(左)スピード表示とバッテリー残量の表示が大きく、走行中でも見やすいシンプルなメーター。(右)ハンドルを左右どちらに切っても施錠できるハンドルロック。タイヤロックとの併用で更に安心! [写真タップで拡大]
100Vの専用充電器でのプラグイン充電か、バッテリーを外して充電器に接続する2パターンがある。プラグインの充電口はシート下の前側にある。脚も接触せず良い位置だ。もちろん防水キャップ付き。 [写真タップで拡大]
(左)取り外して充電する場合はバッテリーに直接充電ソケットを差し込む。充電状態はインジケーターで表示。(右)バッテリー容量は一般的な20Ahなのだが、バッテリー重量は6.7kgととても軽い。プラグインでも取り外しても満充電までは約6~8時間だ。 [写真タップで拡大]
●まとめ:近藤スパ太郎 ●写真/デザイン:輪 ●取材協力:プロト ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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