アジアンスクーターにもフロント2輪が登場

’20新車バイク総覧〈スクーター|外国車#3/3〉キムコ SYM タイホンダ

趣味性の高い大型モデルから、生活の足に便利な小型モデルまで様々な用途を持つスクーター。主戦場たるアジア勢の’20年モデルは、アドベンチャー系やフロント2輪といった人気の新機軸に新作が続々と追加されている。〈ラインナップ〉■キムコ CV3|AK550|エキサイティング400i|ダウンタウン350i/125i|K-XCT300i/125i|Gディンク250i|レーシングキング180i/150i|ターセリーS150/125|GP125i ■SYM オービットIII 125/50 ■タイホンダ ウェイブ125i|ズーマーX|スクーピーi


●文:沼尾宏明、中村友彦、田宮徹 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

台湾のスクーターメーカー・キムコ初の3輪スクーターとして、’17年のミラノで初公開。2019年秋、市販版に近い仕様が披露され、’20 年の生産開始が発表された。ベースは旗艦のAK550で、バンク角に応じてフロント2輪が平行して傾く。電子ロックによってボタンを押すだけで自立できる機構も備える。

【KYMCO CV3】※諸元・価格・発売時期は未発表

キムコ AK550:抜群にスポーティなフラッグシップ

キムコ渾身のスポーツ仕様。270度クランクの550ccパラツインをアルミフレーム+φ41mm倒立フォークの車体に積む。深いバンク角と鋭いハンドリングは、クラス随一だ。印象的な赤ストライプを配した新色が海外のショーで発表されている。

【KYMCO AK550】■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 550cc 53.5ps 5.6kg-m ■226kg シート高785mm 15L ●価格:129万8000円

キムコ エキサイティング400i ABS:軽快にスポーツもツーリングもこなす

AK550に次ぐスポーティさを誇るマキシスクーターで、オフセットシリンダーなどでパワフルかつスムーズな水冷単気筒を積む。ラジアルマウントキャリパーをダブルで備えるほか、調整式スクリーンやスマホ連動など実用性も優秀だ。

【KYMCO XCITING 400i ABS】■水冷4スト単気筒SOHC4バルブ 399cc 36ps 3.8kg-m ■209kg シート高810mm 12.5L ●価格:79万2000円

キムコ ダウンタウン350i/125i ABS:車検クラスの豪華スクーター

LEDイカリングや最大バンク角39度などでスポーティさをアピール。ヘッドライトは大光量のH7バルブだ。350i/125iとも基本は共通で、350iのみボッシュ製ABSを装備している。左前ボックス内にはUSBソケットも。

【KYMCO DOWNTOWN 350i ABS】■水冷4スト単気筒SOHC4バルブ 321cc 30.1ps 3.2kg-m ■192kg シート高810mm 12.5L ●価格:71万5000円/50万6000円 ※諸元は350i

キムコ K-XCT300i/125i:バンク角は42度もある!

300iは27.7psの水冷DOHC4バルブエンジンを搭載し、ややショートホイールベースでスポーティな操縦性を実現。最大バンク角は42度。導光式ポジションランプ、40Lラゲッジスペース、12Vソケットなどを装備している。

【KYMCO K-XCT300i/125i】■水冷4スト単気筒SOHC4バルブ 298.8cc 27.7ps 2.7kg-m 184.4kg シート高810mm 10L ●価格:61万6000円/50万6000円 ※諸元は300i

キムコ Gディンク250i:希少種のフラットフロア

フラットフロア採用で乗降も楽々。メインスイッチからワンタッチでオープン可能なラゲッジスペースのほか、グローブボックス内にUSBソケット、ハンドル下には12Vソケットも。ABSはボッシュ製だ。

【KYMCO G-DINK 250i】■水冷4 スト単気筒SOHC2 バルブ 249cc 19.9ps 2.1kg-m ■182kg シート高770mm 9.0L ●価格:44万円

キムコ レーシングキング 180i/150i ABS+モトカム:二輪車世界初のドラレコ標準装備

ボッシュ製ABSと、 二輪車世界初のドライブレコーダー「motocam」を装備。180iは125ccクラスの車体に水冷175ccエンジンを搭載し、ダブルディスクや倒立フォークで武装する、中間クラス最高峰のスポーツスクーターだ。

【KYMCO RACINGKING 180i/150i ABS+Motocam】■水冷4スト単気筒SOHC4バルブ 175.1cc 17.6ps 1.6kg-m ■128kg シート高790mm 7L ●価格:52万8000円/39万6000円 ※諸元は180i

キムコ ターセリーS 150/125:荒れた路面に強い大径ホイール

欧州の古い街並み、特に石畳や段差の多い路面でも安定した走行を可能にする、前16/後14インチの大径ホイールを採用。シート下スペースに加え、トップボックスも標準装備することでヘルメット2個でも楽々収納可能だ。

【KYMCO TERSELY S 150/125】■空冷4スト単気筒SOHC4バルブ 149.8cc 14ps 1.2kg-m ■130kg シート高790mm 6.2L ●価格:29万7000円/27万5000円 ※諸元は150

キムコ GP125i:スポーティなベーシック

ウイング形状ながらしっかり機能するリヤキャリアなどスポーティな外観に使い勝手の良さを追求したベーシックスクーター。自動オープンシートやワンタッチオープンのタンデムステップ、タコメーターなど装備は充実だ。

【KYMCO GP 125i】■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 124.6cc 8.8ps 0.9kg-m ■106kg(乾) シート高745mm 4.5L ●価格:18万7000円

SYM オービットIII:コスパ最強の台湾スクーター再上陸

’17年に輸入販売が終了していたSYMは、サインハウスの手により’19年末に輸入販売が復活。コスパの高い「オービットIII」が最初のモデルに選ばれた。125/50ccのエンジンはユーロ4 対応の空冷+FI で、前後12インチホイールを採用する。

【SYM ORBIT III 125/50】■空冷4スト単気筒2バルブ 124.6[49.5]cc 10.2[3.5]ps 0.9[0.35]kg-m ■115[107]kg 5.7L ●価格:20万5000円/15万円 ※諸元は125[50]

タイホンダ ウェイブ125i:カブエンジンのスポーツサイド

スーパーカブC125のベースとなったエンジンを搭載。’19年にモデルチェンジしLEDヘッドライトを採用した。ギヤポジションインジケーターなど便利な装備も。ギヤは走行中にリターン式、停止時はロータリー式となる。

【THAI HONDA WAVE 125i/CAST WHEEL】■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 124.89cc ■106kg(乾) シート高758mm 5.4L ●価格:29万5000円/30万5000円(エンデュランス価格)※諸元はSTD

タイホンダ ウェイブ 125i

シート下収納はフルフェイスヘルメットひとつ分くらいのスペースが確保されている。

タイホンダ ウェイブ 125i

160km/hまで刻まれた速度計を中央に、左側に指針式の燃料計、右側にギヤポジションインジケーターをレイアウトする。背景盤の青い配色も鮮やか。

タイホンダ ズーマーX:タイでモデルチェンジ

日本では惜しまれつつ生産終了となったが、タイホンダで新型を発売。アイドリングストップを備え、前後12インチで走破性も確保。メーターはデジタル式となった。シート下のフリースペースには小型ヘルメットも収納可。

【THAI HONDA ZOOMER-X】 ■空冷4ストSOHC単気筒 108.2cc ■107(乾) シート高763.5mm 4.4L ●価格:30万円(エンデュランス価格)

タイホンダ スクーピーi:タイ謹製の原付二種レトロ

タイホンダ謹製のレトロスクーター。14インチスポークホイールのプレステージと、キャスト12インチのクラブ12をラインナップする。12V電源ソケットやコンビブレーキ、アイドリングストップ機構などを装備する。

【THAI HONDA SCOOPY i PRESTIGE/CLUB12】■空冷4ストSOHC単気筒 108.2cc ■98kg(乾) シート高741mm 4.0L ●価格:27万5000円/28万8000円(エンデュランス価格) ※諸元はPRESTIGE

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