’20新型カワサキNinja 1000SXは、前モデルのZ1000SX(欧州名)とNinja 1000(和名)から改称。デザインのリファインとともに電子制御が大幅進化を遂げ、商品力も格段にアップした。さっそく海外メディアの採れたてレポートをお届けしよう。
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走行モードは3種類。旅もスポーツもラクで速い
新型のNinja 1000SXは、新しいデザインやスペックに手を入れ、よりスポーティな仕上がりとなった。
欧州においては3種類のNinja 1000SXが提供される。まずはSTDモデル(テスト車はパニアケースをオプション装着)。2つ目はカーボンファイバーのアクラポヴィッチマフラー、タンデムシートカバー、フレームスライダー、スモークスクリーン、タンクパッドを備えた「パフォーマンスエディション」。そして3つ目の「ツアラーエディション」は、容量28Lのハードパニア、グリップヒーター、GPSブラケット、TFTスクリーン用のプロテクターを備えている。
そしておそらく、これらのオプションパーツを用いて、自分仕様の「パフォーマンスツアラーエディション」をつくり上げることも可能だろう。
最初の技術説明会は、多くのニューモデルと同様に電子制御関連に時間を割いたものになった。レイン/ロード/スポーツの3つの走行モードのほかに、パワーモードを自分の好みに変更したり、トラコンをオフにできるライダーモードもある。
シートはやや幅広になったが、引き続き平均的な足着き性。ハンドルバーは手の届く自然な位置にあり、街乗りから大陸横断ツーリング、ワイディングまで違和感なくフィットするだろう。
イージーなライディングを支えるのは、信じられないほどフレキシブルなエンジンだ。低回転では6速40km/hでも問題なく車体を前に進める。そして6000rpmを超えてからの領域では、カワサキのカリスマ的な咆哮も味わえる。双方向対応のクイックシフターはスムーズだが、マニュアル操作で上手にギヤチェンジできたときよりは、若干のショックがあった。
バックミラーは私が今までに乗ったバイクの中で最高だ。後方視界だけでなく、通過する交通環境の距離を測るのに完璧だ。パニアケースの幅にも完全にフィットしている。インナー付きパニアケースにはアクセスしやすく、数秒で取り外すことも可能だ。
さて、快適性はOKだが、スポーツ領域ははどうだろうか?
140psはスーパースポーツの200psに比べると印象的ではないが、新型Ninjaを240km/hで走らせるのには十分だ。
コーナーを曲がっていく際にもバンク角は十分。左右の切り返しもスポーツツーリングカテゴリーのどのバイクよりも簡単だ。スタビリティも印象的で、逆バンクやひび割れた舗装にも動揺することはなかった。
Ninja 1000SXは、レジャーであろうとスポーティな走りであろうと、素晴らしいツーリングの道のりを楽しめるバイクに仕上がっていると言えるだろう。
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