’19マシン・オブ・ザ・イヤーの覇者

’19スズキKATANA 試乗インプレ【圧倒的な速さ&存在感のヘリテイジスポーツ】

  • 2020/3/25
スズキ KATANA

多くのバイクファンに惜しまれながら2000年に製造を終えたスズキ カタナが、GSX-S1000/Fをベースに「KATANA」として2019年に復活。今回、令和元年を代表するこの1台の走りをじっくりチェックした。

●まとめ:大屋雄一 ●写真:富樫秀明

[○]品のある熟成の直4。峠道での軽さが光る

第三京浜ブームを肌で知る限定解除世代にとって、「カタナ」は特別なアイコンだ。ゆえに、同じ名を冠するニューモデルの誕生は心中穏やかではなかったのだが、すべての試乗を終えた今、スーパーな走りを確認できたことで胸をなで下ろしている。

スズキ KATANA

【’19 SUZUKI KATANA】主要諸元■全長2130 全幅835 全高1110 軸距1460 シート高825(各mm) 車重215kg ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 148ps/10000rpm 10.9kg-m/9500rpm 6段リターン 燃料タンク12L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=190/50ZR17 ●色:銀、黒 ●価格:154万円

スズキ KATANA

【日本刀を想起させる個性的なデザイン】スズキ初のスイングアームマウントリヤフェンダーを採用。TPR製の前後ホイールはGSX-S1000/Fと共通だが、標準装着タイヤはダンロップのD214からロードスポーツ2に。バッテリーも小容量化。

スズキ KATANA

シート高はGSX-S1000/Fの810mmに対して825mmで、身長175cm体重62㎏の筆者ではやや腰高な印象に。着座位置は前寄りで、上半身はほぼ直立する。

まずはエンジンから。ベースとなったGSX-S1000/Fの998㏄水冷直4は、’05〜’08年型のGSX-R1000用のエンジンを最適化したものだ。何より感心したのは微振動の少なさと低回転域での安心感。前者については基本設計が15年以上も前とは思えないほどスムーズで、特に巡航中のフィーリングはシルキーと表現してもいいほどだ。そして低回転域の印象については、10%の上り勾配をトップ6速のままトロトロと走ったり、ゆっくりとUターンするような場面でもエンストする気配がまったくない。これはエンジン回転の落ち込みを制御するローRPMアシスト機能によるものだ。そうした日常的な上質さと扱いやすさを併せ持ちながら、いざスロットルを大きく開けるとすさまじいほどの加速力を見せる。その速さは同じヘリテイジスポーツのカワサキ Z900RSを上回り、トラクションコントロールを最も感度の高いレベル3に設定しておくと、介入を知らせるインジケーターがすぐに点滅するほどだ。

ハンドリングもいい。スロットルのオンオフで発生する自然なピッチングや、倒し込みや切り返しの軽さはGSX-S 1000/F 譲りだが、カタナはフレームマウントのヘッドライト類がフルカウルのFよりも軽量で、なおかつ入力点であるハンドルの幅が広いからか、さらに切れ味の鋭いハンドリングとなっている。これだけ旋回力が高いと、もう少しハンドルの位置を低くして前輪荷重を稼ぎたいなどと思ってしまうが、とはいえGSX-Sよりも上体が起きた安楽なライポジでこれだけスポーティに走れることは、素直に称賛したい。なお、ブレーキはフロントにブレンボを採用するが、初期のタッチはややおとなしめ。このフィーリングもGSX-Sに似ており、前後ともにコントロール性は非常に高い。

スズキ KATANA

【基本骨格&エンジンはGSX-S1000がベース】アルミツインスパーフレームはベースとなったGSX-S1000のものを流用しており、軸距1460mmやキャスター/トレール25度/100mmなども共通だ。’05~’08年型(L5~8)のGSX-R1000に端を発する水冷直4も同様で、最高出力148psやトラクションコントロールなどもそのまま引き継いでいる。

スズキ KATANA

KYB製φ43㎜倒立式フォークはフルアジャスタブル。

スズキ KATANA

左右非対称のスイングアームはGSX-R1000(L2~5)譲りで、ショックはプリロード&伸び減衰力調整可能。

スズキ KATANA

【“カタナらしさ”を現代的に表現】角型ヘッドライトは上下2段で、上がロービーム。その左右下方にポジションランプ、ラジエター側面にウインカーをレイアウト。

スズキ KATANA

メーターパネルは現行GSX-R1000用がベースで、インターフェースはカタナオリジナル。

スズキ KATANA

アルミ製のテーパードハンドルを採用。

スズキ KATANA

インナータンク式で、容量は12Lと少なめ。

スズキ KATANA

前後一体式のシートはキーロックで取り外し可能。裏面には荷かけループを収納。

スズキ KATANA

コンパクトなテールランプ。灯火類は全てLEDだ。

[△]開け始めがやや過敏。高速では突き上げも

GSX-S1000/Fもそうなのだが、スロットル全閉からの開け始めでやや過敏に反応しやすい。それと、基本的にサスの動きはいいのだが、高速道路で大きいギャップを通過すると強めに突き上げられることも。また、迫力のある排気音はもう少し抑えたい。

[こんな人におすすめ]このジャンルで群を抜く速さと圧倒的な存在感

タンク容量が12Lしかなく、実質的な航続距離は200km前後だろう。GSX-S1000/Fと同様、峠道を半日走ってリフレッシュするという使い方が合っている。世界的にカスタマイズパーツが豊富であり、自分好みに仕上げるという楽しさも。

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大屋雄一

大屋雄一

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『ヤングマシン』にて厳正なる新製品テストを担当するベテランモーターサイクルジャーナリスト。

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スズキ KATANA

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※ 価格は全国平均値(税込)です。

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