ヤンマシWEBモーターサイクルショー#1 ドレミコレクション

YMスクープの2020年型GPZ900R登場?! ベースはZ900RSだ

大阪は3月20日、東京は3月28日から始まる予定だったモーターサイクルショーの代わりにヤンマシWEBモーターショーで最新情報をお届け。トップを飾るのは今年公開のトップガンにも登場するGPZ900Rの最新バージョンだ!


●撮影:鶴身健 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

2018年の東京モーターサイクルショーに、「角Z」と呼ばれるZ1000Mk.IIスタイル外装を載せたZ900RSを出品して話題をさらった岡山のドレミコレクション(以下ドレミ)が、2年ぶりに新作を公開! 今年はなんと「900ニンジャ」として親しまれるGPZ900Rスタイルの外装を開発し、Z900RSに搭載した。

仕上がりはすごいハマり具合! どう見ても900ニンジャ。バイクに詳しい人でもこれがZ900RSだとはそうすぐには気づかないだろう。それもそのはずで、アッパーカウルはGPZ900Rと同形状で、オリジナルの寸法・造形を再現する型を使ったもの。シート&テールカウルもGPZ900R用にかつて製作したものをZ900RSに装着しているのだ。

これによって、最新型の走りと今でも多くのファンを持つ900ニンジャのスタイルが融合。「今、GPZ900Rに改めて乗ると取り回しからしてすごく重く感じる。これをZ900RSベースにするととにかく軽いのがいい。女性にも勧められると思います」とドレミコレクション武社長が語るように、メリットはスタイルだけに留まらない。さらに、軽さだけでなく、前後17インチの最新の足まわりやパーツ供給の安心感などもあり、より多くのニンジャファンがターゲットになりそうだ。

【DOREMI COLLECTION Z900RS Ninja STYLE コンセプトモデル】1984年に登場したGPZ900R(ペットネーム:Ninja)のスタイルを再現したドレミコレクションのZ900RS。オリジナルと同形状のアッパーカウルやGPZ900R用に過去製作したシートカウルを装着。タンクカバーは新作でこれもオリジナル形状をZ900RSに見事フィットさせている。

【YOUNGMACHINE GPZ900R CG】こちらは2019年2月号でヤングマシンがCG制作したZ900RSベースの現代版GPZ900R。こんなのが欲しい! という純粋な提案だったが、本当に出てきてしまうとは……?! しかも新作の映画「トップガン」公開される2020年に!

【KAWASAKI GPZ900R 2003年型】オリジナルの通称「900ニンジャ」がこちら。画像は2003年に発売された最終型=ファイナルエディションで、青も存在していた。発売から20年に渡り、高性能な後継機種が出る中でほぼ形を変えることなく販売が続けられるほどの人気モデルだった。

3万9800円のインナータンクがニンジャスタイルを実現

このように外装を載せ換えて異なるスタイルにするときにネックになるのが、燃料タンクとなる。そこでドレミはタンク部分を外装で覆い、インナータンクを製作することにしたのだ。タンクの試作品は2019年3月の東京モーターサイクルショーですでに公開されおり、これに製品化の目途がついたので、今回Z900RSのイメージをガラッと変えるニンジャスタイルを製作したわけだ。

本来のGPZ900Rのタンク部分はタンク自体が外観の一部となるが、ドレミのZ900RSニンジャスタイルは、タンク部分がカバーとなっている。本来はZ900RSの車体に合わせたニンジャスタイルの燃料タンクを製作したいところだが、一からタンクを起こすと価格が跳ね上がってしまう。これを汎用性のあるインナータンクに置き換えることで、価格を3万9800円(税抜き)に抑えることができたのだ。

インナータンクは車検にも対応する鉄製で容量は14リットルを確保した。もちろん燃料ポンプはノーマル品を使用できるようにし、その上でこの容量を確保している。Z900RSのタンク容量は17リットルでそこから3リットル減となるが、昨年登場した新型KATANAはベースとなるGSX-S1000の17リットルから12リットルのインナータンクに変更されていることを考えれば、減り幅は最小限に留めていることが分かる。

【DOREMI COLLECTION Z900RS用インナータンク 3万9800円(税抜き) 6~7月発売予定】 現代のモデルはエアボックスがエンジン上にあるので、タンク容量を増やすのが難しいが14リットルを確保。タンクキャップや燃料ポンプはノーマル品を使用する。素材は鉄なので車検にも対応し価格も抑えられるのだ。

こちらは2019年3月の東京MCショーで公開された試作版のインナータンク。この時の容量は11.5リットルで、製品版は2.5リットルも増やしている。タンクカバー+インナータンクのモデルは市販車でも決して少なくなく、KATANAやYZF-R25、MT-07なども採用している。

市販を望むのなら、ドレミコレクション東京に連絡を

ドレミは、今年のモーターサイクルショー向けに、さらにもう一つのZ900RS改を用意していた。それが、角Zの中でもマークIIと並んで人気のZ1-Rスタイルだ。これの詳細は別記事で解説するが、使っているインナータンクは同じもの。他により細身でオリジナルに近い形状のZ1スタイル(上写真参照)や、Z1000R=ローソンレプリカスタイル、KR1000スタイルも準備されており、反響しだいでは製品化を進めたい考えだ。

それには、ユーザーの反応を直接知りたいところだが、残念ながら今年のモーターサイクルショーは新型コロナウイルスの感染拡大を防止するために2月28日に中止が発表されてしまった。なので、これらの市販を望むならその声を直接ドレミコレクションへ届けて欲しいとのことだ。電話での問い合わせ・要望は東京営業所(03-5631-8228)まで。

1990年代に流行したアップハンドルのニンジャカスタムを思い起こさせる仕上がり。外装セットはインナータンクとセットで販売されると思われるが、コスパ価格が期待できそう。市販の際は、テールカウルはシートを含めて手を入れたいとのことだ。マフラーはK‐ファクトリーの4‐1フルエキゾーストで車検対応品。

GPZ900Rオリジナルと同形状のFRPアッパーカウル。GPZ900R用に製品化されていたものをステーを加工してZ900RSに取り付けている。ミラーはドレミ製のGPZ900R初期型タイプ、ヘッドライトはダエグなどと共通でこれもドレミ製だ。ステッカーのNininjaは”似ニンジャ”のこと。

新たにZ900RS用に開発したニンジャスタイルのタンクカバー。タンクではなくカバーだからここまでZ900RSから形状を変えてニンジャスタイルに近づけられる上にローコストも実現する。

カウルはフレームマウントだが、メーターはZ900RS用でハンドルマウントとなる。ただしハンドルを切っても接触しないようになっている。ドレミ製のテーパーのスーパーバイクハンドルはエンド部分が短い。

Z900RSニンジャスタイルとZ1-Rスタイルとともにドレミコレクション武 浩社長。この2台の構想はZ900RSが2018年にデビューした当初から温めていたという。

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