ビモータの最新作「テージ H2」。ビモータ伝家の宝刀”ハブセンターステアリング”は、カワサキH2=スーパーチャージドエンジンとの組み合わせによってどんな異次元体験を引き起こすのか。テレスコピック型とまったく異なるステアリング機構は、どのような利点をもたらすのだろうか?
'19秋のEICMAでの衝撃と言えば、なんと言っても突如発表されたビモータとカワサキの提携、そしてNinja H2のスーパーチャージドエンジンとビモータ伝統のハブセンターステアリングが融合した夢のスー[…]
操舵系と懸架系が混在するテレスコピック型フロントフォークの場合、サスペンションのバネが巨大な減速Gを支える設定となり、それは制動時以外の衝撃吸収や路面追従性を阻害する要因となる。
さらに、前輪が受けた外乱によって高い位置にあるヘッドパイプが揺すられてしまうのも、安定性の面では不利。そこで減速Gなど大きな外力をロワーアームで支える構造とし、高速域での安定性と旋回性の両立を図ったのが、ハブセンターステアリングの始まりだ。
アンチノーズダイブ効果や速度域によって変化量が少ない車体姿勢といったハブセンターステアリングの利点は、驚異的な速さを持つスーパーチャージドエンジンH2と組み合わさった今、すこぶる理に適っていると言えるだろう。
ハブセンターステアリングマシン・ミニ列伝
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