リラックスした乗車姿勢とロングホイールベースによる直進安定性を誇り、悠々と旅ができる大型クルーザー。国内唯一の豪華巨艦路線、このクラスを代表する存在・ホンダのゴールドウイングシリーズは、’18年の全面刷新で軽量化とともに最新装備を獲得し、’20年も細部の熟成を施す。
●文:沼尾宏明、宮田健一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
’75年のGL1000以来、旗艦ツアラーとして君臨し、ホンダを代表する1台でもあるプレミアムモデル「ゴールドウイング」シリーズ。’18年型で17年ぶりのフルチェンジを行い、二輪車唯一の水平対向6気筒エンジンをコンパクト化。フレームは多くをダイキャスト製法に改め、最大38kgもの大幅な軽量化を果たした。同時に新開発のダブルウィッシュボーン式フロントサスで、滑らかな走りも獲得している。登場3年目の’20年型では、早くもマイナーチェンジを敢行。トランクとサドルバックを標準装備する「ゴールドウイング ツアー」では、前後サスのセッティングを最適化し、乗り心地がより上質に。「ゴールドウイング ツアーDCT」では、PGM-FIのセッティングと7速+リバースDCTの設定を見直すことで、低速域の扱いやすさが一層増している。また、タンデムグリップの変更やUSBケーブルの増設など、かゆい所に手が届く改良を行った。
ゴールドウイング ツアー DCT〈エアバッグ〉:陸のプライベートジェット
ゴールドウイング ツアー:MT仕様にも新色を投入
マニュアル6速を搭載し、オートマのDCTとエアバッグを非装備としたバージョン。’20モデルでは、従来色の単色キャンディレッドをはじめ、白、黒を継続。新たにDCT仕様と同様のグラフィック入り白を追加した。
ゴールドウイング [STD]:Mバガー仕様がカステムテイスト増幅
現行型では、リヤトランクレス仕様が無印「ゴールドウイング」を名乗る。車重はツアーDCT比で18㎏軽量で、ルックスも走りも一段と軽やかだ。’20年型では、エンジンやハンドルまわりなどを赤で彩ったツヤ消しブラックを新採用。バガーカスタムの趣を一層強調している。従来色のツヤ消し銀は継続だ。
’20国産新車クルーザーモデル、豪華巨艦・移動する客室のホンダ ゴールドウイングに続いて、次ページではアメリカン系のホンダ レブル500、ヤマハ ボルト/Rスペック、カワサキ バルカンSの3台を紹介する。
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