ヨーロッパで人気の電動スクーターXEAM「niu N-GT」が、2020年春から日本でも発売される。走りもさることながら、走行履歴の記録や遠隔操作のセキュリティロックなど、スマートフォンとの連携で多彩な機能が使えることが特徴だ。電動バイク追っかけタレント・近藤スパ太郎がその実力を試したレポートをお届けする。
●文:近藤スパ太郎 ●写真/デザイン:輪※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
近藤スパ太郎[タレント/プロデューサー] 環境番組のパーソナリティを担当したことを機に、電動バイクの強烈なパワーにひと目ぼれ。俳優・MCの他、企画プロデューサー、芸能プロダクションSPANCHOOSの代表を務める。
強い加速と軽やかな走り!これは楽しいバイクだ!
XEAMの「niu N-GT」。何て読むの? という方も多いと思うので、まずはその説明から。「XEAM(ジーム)」とは、福岡に拠点を持つ、スマホやタブレットの総合アクセサリーメーカー「MSソリューションズ」が、2年前から始めた電動バイクの新ブランド。自社開発の「notte(ノッテ)」と「REET(リート)」のシリーズがあり、それぞれ原付一種と二種をラインナップ。そして「niu(ニウ)」は、中国の電動バイクメーカー・niuを、日本仕様に自社で改良したブランドなのです。特に今回紹介する「N-GT」のベース車両は、とりわけヨーロッパで人気が高く、2020年の春から日本でも販売スタート。…というわけで、試乗会があると聞き、早速ボクも乗ってきました。当日はXEAMの試乗車両がたくさん。中でも「N-GT」が一番大きく、パワー面でも機能面でもハイグレードでした。
niuシリーズは「NIU Eスクーター」という共通の最新機能により、車両にGPSやSIMの通信機能が付いていて、スマホアプリと連動することで、走行距離や走行履歴、バッテリー残量やトラブルコードなど車両の状態をスマホで確認。また車両に不審な動きがあった場合は、アプリにアラートが届き位置情報が更新されるとのこと。万一盗難された場合でも、車両の電源を切ったり、セキュリティロックも遠隔操作できるというから、これはスゴイですね。発売する2020年春から運用開始するそう。
またがってみると、同じ原付二種クラスのバイクと変わりない印象でしたが、走り出すと一変! 電動バイク特有の、スロットル操作に対する車体の反応がとても良く、加速が俄然GOOD! 走行モードは最高速度が25km/hの「Eセーブ」、45km/hの「ダイナミック」、70km/hの「スポーツ」の3段階から選べ、ダイナミックモード以上であれば、けっこう楽しく走れます。ブレーキ性能もこのクラスのスクーターとしては遜色なし。
試乗会場となったサーキット秋ヶ瀬は最大直線長が130m。残念ながらボクの体重では最高速の70km/hに達する事はありませんでしたが、でもこのキビキビ走る感覚はとても楽しいですね。同じ試乗会に参加した多くの方も「速い」「面白い」と口を揃えていました。電動バイクゆえ、十数台が同時に走ってもとても静かで、いつもとは違うサーキット秋ヶ瀬でした…。
現在、取り扱い店は全国に215店。アフターメンテは福岡のXEAMテクニカルセンターでも行うそうです。
niu N-GTのディテールと機能をチェック
BOSCH製インホイールモーターとCBSブレーキを採用
動力部には信頼性の高いドイツのBOSCH製インホイールモーターを採用。コンパクトなモーターながらも定格出力1000w、登坂性能28%のパワフルな性能を持つ。またブレーキのエネルギーを電力に変換する、回生率が約6%の回生ブレーキを搭載し、航続距離性能にも貢献する。また、前後輪にディスクブレーキと前後連動のCBSブレーキを採用し、安定したブレーキングを実現。
3段階の走行モードにクルーズコントロールも装備
バッテリーを節約できる最高速度25km/hの「Eセーブ」、N-GTの基本性 能を十分に発揮できる最高速度45km/ hの「ダイナミック」。スポーティーな走りを楽しめる最高速度70km/hの「スポーツ」。3つの走行モードは手元の操作で切り替えができる。また原付2種クラスなのに、なんと一定速度をキープできるクルーズコントロールが付いている!
自動オフインジケータを採用し、ランプ類はすべてLED
3軸の傾斜センサーと連動する自動オフインジケータを採用し、車体が方向転換を終えると自動でウインカーが消えるため、消し忘れがない。また10種類のウインカー音から好みのものを選択できるのも個性的だ。ランプ類はすべてLEDで、防水機能を高めた配線処理が施されている。
先端テクノロジーをスマートに使いやすくデザイン
大型で見やすいインパネは、周囲の明るさやバッテリー残量、速度など走行の状況に応じて表示カラーがブルーや赤、紫色に変化する。車両の状態はスコアで表示されるので、ライダーは一目で状況を把握することができる。GPSやSIM通信の状態もインパネの右上に表示される。またイグニッションキーには、ボタン操作でセキュリティ機能のON/OFF、ハザードや音で駐輪した場所を知らせる機能も付属する。
関連するアーカイブ
あなたにおすすめの関連記事
最大航続距離270kmを誇る電動バイク「アディバVX-1」が6月に発売された。しかも日本国内車両は相模原工場で組み上げられ、日本クオリティに改良して製造。0-100km/h加速が6秒という驚異的な加速[…]
2017年の東京モーターショーで発表された立ち乗りモビリティ・ヤマハ トリタウン。当時は単なるショー向けのモデルかと思われていたが、実はスペックや耐久性もアップし、近未来のパーソナルモビリティとして量[…]
2015年に発売されたヤマハのオシャレな電動スクーター「E-Vino」が、人気TV番組の影響もあってか、いま話題を呼んでいる。東京都が電動バイク購入の助成金を個人も対象にしたため、ほぼ半額で所有できる[…]
ペダル付きバイクのモペッド。日本では50年以上も前に流行った事があるそうだ。時を経て登場した最新のモペッドは、電動で指紋認証、軽量でコンパクトに折りたためちゃうのだ! 電動になった新感覚の「モペッド」[…]
電動バイクで100km以上を走るマスツーが開催された。もしかして、こんなツーリングは“国内初”じゃない? 6台が走ってもとても静かで新感覚な、異次元ツーでした! 案内人は近藤スパ太郎がお届けします。 […]
最新の記事
- 「欲しかったなぁ」EICMAで話題のホンダV型3気筒の前に、V型5気筒エンジン車の噂があった【1400cc 200psの弩級GT】
- 「待ってた!」モーターサイクル史上初のストロングハイブリッド カワサキ「Ninja 7 Hybrid」「Z7 Hybrid」の発売日が2月15日に決定!
- 「ブラックマークがリアル」SHOEIの新グラフィックモデル『Z-8 KNEE DOWN』が登場
- [2024冬版] いま売れ筋のバイクシューズTOP5【大型販売店で聞いてみた】1位はアヴィレックスのスニーカータイプ
- 世界GP王者・原田哲也のバイクトーク Vol.132「タイム差が縮まるほどに、0.1秒の違いがとてつもない重みになる」