国産4メーカーから多彩なモデルが出揃う激戦区・250cc車検レスクラス。ヤマハは人気のフルカウルスポーツ・YZF-R25を筆頭に、MT-25、セロー250ファイナルエディション、トリッカーを’20モデルとしてラインナップする。
●文:沼尾宏明、宮田健一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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YZF-R25:倒立フォークの新型にMotoGPカラーも登場
水冷DOHC4バルブの並列2気筒エンジンを鋼管ダイヤモンドフレームに搭載したフルカウルスポーツ「YZF-R25」。’19年に待望のフロント倒立フォークを得てモデルチェンジ。これに合わせて、肉抜きトップブリッジ、アンダーブラケット、セパレートハンドルバーを新設計。リヤサスセッティングも変更された。エンジンスペックや車体ディメンションに変更はないが、この新しい足まわりによりストリートからサーキットまで幅広く活躍するスポーツ性を手に入れた。また、フロントカウルのデザインもYZF-RシリーズのDNAを色濃く表現するものに大きく変貌。そのカウルにセットされるヘッドライトもLEDとなり、メーターもフル液晶タイプとなるなど、細部の質感もアップしている。’19秋に520台限定のモンスターエナジーカラー限定車も登場している。
STDの’20カラーはR3と同じ3色展開
YZF-R25国内仕様の’20モデルが発売された。カラーは’20YZF-R3と同じく、マットシルバー、ブルー、マットブラックの3色展開。諸元の変更はない。
MT-25:’20モデルはアグレッシブな姿に変身
MT-25はYZF-R25とエンジンや車体を共用するネイキッドモデルで、日常ユースを中心とした使い勝手の良さに定評がある。海外仕様として発表された’20MT-03は、つり上がったポジションランプの下にLEDプロジェクターのモノアイヘッドライトとなり、タンクもエアスクープとともにデザイン変更。さらにR25譲りのKYB製倒立フロントフォークを得て、MTシリーズらしいアグレッシブな姿になった。エンジンやメインフレームの変更はなしだ。国内仕様’20MT-25はまだ発表されておらず、’19が継続販売中。こちらは正立フォークでヘッドライトはハロゲン。ただし’20で廃止されたテールカウルのグラブバーを持っている。’19国内はABSも未装備だ。
セロー250ファイナルエディション:愛され続けて35年。その歴史に幕
’85年の初代225からロングセラーを続け、度重なる排ガス規制の強化にも負けず’18年7月に再び対応して蘇ったばかりのセロー250。しかし、このほど’20年1月発売のファイナルエディション(FE)をもって国内向けの生産終了が決定。その35年の歴史についに幕が下ろされる。これまでは規制対応後の生産再開をほのめかしての生産終了だったが、今後復活する可能性は極めて低い。その最後となる’20ファイナルエディションは、初代225を彷彿とさせるホワイト×グリーンとホワイト×レッドの2色を設定。諸元は’19と変わらずで、’18で変わったばかりのシャープなテールまわりもそのままだ。年間販売計画は4000台。アクセサリー装着のツーリングセローもFEベースで販売中だ。
トリッカー:’19モデルで復活したばかり
セロー250とコンポーネントを共有するカジュアルモデル。トライアル風味のスタイルで、街中を中心に普段の足からツーリングまで気軽に楽しめる。こちらもセローと同時に’18年9月に平成28年度排ガス規制に対応して復活を遂げたばかり。’20モデルについてはまだ発表なしだ。
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