車名も新たに、スキのない正常進化

ホンダ ’20 新型CRF1100Lアフリカツイン、旧型(CRF1000L〜)との違いを比較する

ホンダ CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ/ES

ホンダのアドベンチャーフラッグシップとして’16モデルから復活したアフリカツインは、’18でより本格的なオフロード走行に対応した”アドベンチャースポーツ”をバリエーション追加。そして、’20モデルではユーロ5に対応するとともに、排気量を998㏄から1082㏄へとアップして、さらに秘境の奥地へとライダーを誘う。本記事では、新型「CRF1100Lアフリカツイン」と旧型「CRF1000L〜」との違いを比較する。

排気量アップでも軽量&コンパクト化

’16に登場した新生アフリカツインは、ライバル並み居るなかで街乗り〜週末ツーリング〜そして本格アドベンチャーまでこなすオールラウンダー的性格が評価され、全世界で8万7000台以上の販売実績を達成。’20ではこれにあぐらをかくことなく、アグレッシブでコンパクトなラリースタイルと集中的なオフロードへのフォーカスで、より強化されることとなった。

まず、排気量が従来の998cc→1082ccへと84ccアップ。正式名称も「CRF1000Lアフリカツイン」から「CRF1100L〜」へと改められた。国内仕様でも最高出力を7%(7ps)&最大トルクを6%向上し、同時にユーロ4よりはるかに厳しいユーロ5への対応も果たしている。その一方で、車体はフレームから刷新し、全体で数kgの軽量化を実現。シート高を40mm下げるとともにスリム&コンパクト化にも成功している。

新型全体のイメージは旧型から踏襲するも、アドベンチャースポーツは全長で20mm、全高で50mm、ホイールベースで20mm短縮。車重は5kg軽くなり、コンパクト化が進められている。サブフレームは溶接による一体型からボルトオンとなり、素材も鉄→アルミに(写真は、旧型がCRF1000Lアフリカツイン アドベンチャースポーツ、新型がCRF1100Lアフリカツイン アドベンチャースポーツES。以下同)。
シート高も日本仕様では40mm下がっている。またアドベンチャースポーツのビッグタンクは24→24.8Lへ容量アップしている。
フロントビュー&リヤビュー(下写真)から、排気量がアップしても車体がスリム化したのがよく分かる。ただし、諸元を見るとハンドル幅については広がっているようだ。
エンジンはストロークを6.3mm伸ばして+84ccの1082ccとなった。新採用のアルミ製スリーブと、材質とレシオが見直されたトランスミッションの効果で、エンジン単体ではDCT仕様で-2.2kg、MT仕様で-2.5kgのダイエットに成功。
新型はマフラーがショート化。エキゾーストコントロールバルブ(ECV)を新設し、低回転域のパルス感と高回転域のパフォーマンスを向上している。

そして電脳面も強化され、6軸IMUを搭載したことにより、トラクションコントロールやDCT(デュアルクラッチトランスミッション)はコーナーの状況に合わせた制御が可能に。上位機種のアドベンチャースポーツではコーナリングライトも新設された。またライディングモードも数が増えて、より幅広い走りに対応できるようになっている。さらに、6.5インチのフルカラーTFTになったメーターパネルは、マルチインフォメーションディスプレイ=MIDと名付けられ、タッチスクリーン機能も搭載。各種モードの設定をはじめ、Appleのモービルコネクテッド規格の”CarPlay”にも対応する充実ぶりだ。まさに”王者”にふさわしいスキのなさだろう。

新型のタッチ操作対応のフルカラーメーターは、走行モードに応じて表示内容のカスタマイズも可能。その下にも速度やギヤポジションなどを表示する小型液晶を装備する。旧型は縦長の反転モノクロ液晶だった。
新アフリカツインのメーターパネルは“AppleCarPlay”に対応。iPhoneとブルートゥース接続することで、ヘッドセットからのナビゲーションアプリや電話機能の操作なども可能だ。
LEDヘッドライトはマウント位置を変更。アドベンチャースポーツでは、その下にバンク角に応じて3段階の照射範囲を持つコーナリングライトが新設された。旧アドベンチャースポーツに標準装備のパイプガードは新型ではオプション扱いとなった。
新型アドベンチャースポーツには専用のロングスクリーンを採用。高さは5段階に調整することができる。なお、STDモデルのスクリーンは旧型よりグッとショートに改められた。

●まとめ:宮田健一 ●写真:真弓悟史

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