
ヤマハは、Y-AMT仕様の追加で話題になったばかりの最新「MT-09」シリーズにニューカラーを追加し、2025年モデルとして「MT-09」を4月22日に、「MT-09 Y-AMT」を5月22日に発売すると発表した。従来カラーのブルーおよびマットダークグレーは継続販売となる。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ヤマハ
2024年にモデルチェンジ&Y-AMT仕様追加、最新カラーは1色のみ入れ替えで登場
ヤマハは、2024年4月・9月に発売した新型「MT-09」「MT-09 Y-AMT」に新色のマットライトグレーを追加し、2025年モデルとして発売する。価格は2024年モデルから据え置きで、従来あったダークブルーイッシュグレーメタリック8が新色に置き換わっている。
YAMAHA MT-09[2025 model]
2024年にはモデルチェンジとともにY-AMT(Yamaha Automated Transmission)仕様が追加され、話題になったばかりだ。
2024年のモデルチェンジ時には、ハンドル位置が約34mmダウンし、ステップ位置も変更を受けたことでよりスポーツネイキッドらしいライディングポジションに。前後別体型シートを採用することで体重移動の自由度と足着き性を向上した(シート高は不変)。これにともない、リヤフレーム(シートレール)も変更された。
燃料タンクは新製法でエッジの利いた形状になり、上面をフラットにしたことでライダーのフィット感も向上。その前方には“アコースティックアンプグリル”と名付けられた新作エアダクトを備え、吸気音のハーモニーをライダーに響かせる。さらに、容量を保ちつつスリム化したことでハンドル切れ角は左右4度ずつ増加した。
ハンドルスイッチやミラーも新作になり、フロントブレーキのマスターシリンダーはブレンボ製ラジアルピストンに。さらにスマホ接続機能を搭載した5インチフルカラーTFTメーターを採用したことにより、ガーミンの無料アプリをインストールすればナビ画面も利用できるようになった。
このほかUSBタイプCソケットをシート下に搭載、クルーズコントロール標準装備、二輪車初の二段階フラッシャー/エマージェンシーストップシグナル/消し忘れ機能、YRCによる各種電子制御など枚挙にいとまがない。
タイヤはブリヂストンの新作、バトラックスハイパースポーツS23を装着し、これに合わせてサスペンションセッティングも変更された。
Y-AMTはクラッチ操作不要、ハンドシフト可能なMTモード/ATモードを搭載
ヤマハ渾身のY-AMTは、マニュアルトランスミッションをベースにクラッチ機構とシフト機構をアクチュエーターによって駆動し、発進から変速、停止までを高度に電子制御するという新技術だ。
以前からFJR1300ASが採用していたY-CCSの進化版ともいえ、クラッチレバーのみならずY-AMTではシフトペダルも省略。シフトアップ&ダウン操作をハンドシフトに集約した「MTモード」と、変速を自動化する「ATモード」を搭載している。
ATモードによるイージーな走りと、手元のシーソー式シフトレバーで操作するMTモードでの驚速シフトや違和感の少ないクラッチ制御などによって、新たなスポーツライディングの可能性を提示。マニュアルトランスミッション車以上と言えるかもしれないダイレクトなコントロール性や、ギヤチェンジ時の車体挙動の少なさも特徴だ。また、標準モデルが装備しないスマートキーを採用(SPは標準装備)している。
主要スペックの数値はベースモデルのMT-09とほぼ同じだが、Y-AMT機構の採用とクラッチレバー&シフトペダルの省略によって、車重は合計2.8kg増。スペックシート上の数値では3kgアップの196kgになっている。
MT-09 / MT-09 Y-AMT[2025 model]カラーバリエーションとスペック
YAMAHA MT-09[2025 model]マットライトグレーメタリック4(新色)
YAMAHA MT-09[2025 model]ディープパープリッシュブルーメタリックC(継続)
YAMAHA MT-09[2025 model]マットダークグレーメタリック6(継続)
YAMAHA MT-09 Y-AMT[2025 model]マットライトグレーメタリック4(新色)
YAMAHA MT-09 Y-AMT[2025 model]ディープパープリッシュブルーメタリックC(継続)
YAMAHA MT-09 Y-AMT[2025 model]マットダークグレーメタリック6(継続)
車名 | MT-09 ABS【MT-09 Y-AMT ABS】 |
認定型式/原動機打刻型式 | 8BL-RN88J/N722E |
全長×全幅×全高 | 2090×820mm×1145mm |
軸距 | 1430mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 825mm |
キャスター/トレール | 24°40′/108mm |
装備重量 | 193kg【196kg】 |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ |
総排気量 | 888cc |
内径×行程 | 78.0×62.0mm |
圧縮比 | 11.5:1 |
最高出力 | 120ps/10000rpm |
最大トルク | 9.5kg-m/7000rpm |
始動方式 | セルフスターター |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 14L |
WMTCモード燃費 | 21.1km/L【20.8km/L】 (クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時) |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
タイヤサイズ後 | 180/55ZR17 |
ブレーキ前 | φ298mmダブルディスク+4ポットキャリパー |
ブレーキ後 | φ245mmディスク+1ポットキャリパー |
価格 | 125万4000円【136万4000円】 |
色 | 艶消し灰(新色)、青(継続)、艶消し暗灰(継続) |
発売日 | 2025年4月22日【2025年5月22日】※従来色は継続販売 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 新型ネイキッド)
YZF-R1シリーズ直系の4気筒エンジンを搭載するスーパースポーツネイキッド ヤマハは、同社の最高峰スーパースポーツ「YZF-R1」のエンジンを低中速寄りに仕立て直して搭載した『MTシリーズ』のフラッ[…]
2024年にモデルチェンジ&Y-AMT仕様追加、最新カラーは1色のみ入れ替えで登場 ヤマハは、2024年4月・9月に発売した新型「MT-09」「MT-09 Y-AMT」に新色のマットライトグレーを追加[…]
車体の刷新でスポーツ性を大幅強化 今回の倒立フォーク化&ラジアルマウント化のモデルチェンジでは、本来約4.5kgの重量増になるところを、MT-07ならではの軽さに拘って各部を軽量化。車体のねじれ/縦方[…]
ブランニュー色はライトグレーのボディにライトブルーのホイール ヤマハが「MT-25」「MT-03」の2025年モデルを発表。YZF-R25&R3と同様にシートまわり&テールカウルが変更されたほか、アシ[…]
通勤からツーリングまでマルチに使えるのが軽二輪、だからこそ低価格にもこだわりたい! 日本の道に最適なサイズで、通勤/通学だけでなくツーリングにも使えるのが軽二輪(126~250cc)のいいところ。AT[…]
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA] | 新型大型二輪 [751〜1000cc])
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
GT+にはY-AMTを標準装備 ヤマハは、今夏発売と予告していた新型「TRACER9 GT+ Y-AMT」を2025年5月28日に発売すると正式発表。今世代のトレーサー9 GTシリーズでモーターサイク[…]
YZF-R1シリーズ直系の4気筒エンジンを搭載するスーパースポーツネイキッド ヤマハは、同社の最高峰スーパースポーツ「YZF-R1」のエンジンを低中速寄りに仕立て直して搭載した『MTシリーズ』のフラッ[…]
2024年にモデルチェンジ&Y-AMT仕様追加、最新カラーは1色のみ入れ替えで登場 ヤマハは、2024年4月・9月に発売した新型「MT-09」「MT-09 Y-AMT」に新色のマットライトグレーを追加[…]
R1とR1Mで変更内容は異なる ファイナルエディションが登場しそうとか、スーパーバイク世界選手権でのパフォーマンス向上のためモデルチェンジするのではないかなどさまざまな情報(憶測?)が飛び交っていた「[…]
人気記事ランキング(全体)
クラッチレバーをグリップに当るまでフルに切るのは丁寧なのではなく、ギヤに衝撃を与えるラフな操作になってしまう! 大切な愛車、バイクの運転はまだ慣れていないので上手くはないけれど、操作は慎重で丁寧であり[…]
【本田技研工業 電動事業開発本部 二輪・パワープロダクツ電動事業開発統括部 CUV e: LPL(開発責任者) 後藤香織さん】2006年入社。以来一貫して2輪車開発に従事し、おもに車体設計としてEV-[…]
“レーサーと同時開発”にシビレた、当時のライダーたち 1983年、ホンダは初の2スト250ccロードスポーツ、MVX250Fを送り出したが、不振に終わった。意地のホンダは早くも1年後、威信を賭けたマシ[…]
ホンダ横型シリンダーなら何でもOK このミーティングは、モンキーを謳いつつも、ホンダの横型シリンダーエンジンの車両ならどの機種でも参加可能。モンキーなら元祖の1961年式Z100からFI採用の現行型ま[…]
コラボモデルは継続販売、新作も生地は同スペックだ 昨年、Honda二輪デザイナー監修の「イナレムプレミアム レインジャケット ライディングモデル(4900円)」を発売したワークマン。これが大好評だった[…]
最新の投稿記事(全体)
“レーサーと同時開発”にシビレた、当時のライダーたち 1983年、ホンダは初の2スト250ccロードスポーツ、MVX250Fを送り出したが、不振に終わった。意地のホンダは早くも1年後、威信を賭けたマシ[…]
先進技術満載の長距離ツアラーに新色 発売は、2020年1月24日。1975年のGL1000以来、旗艦ツアラーとして君臨し、ホンダを代表する1台でもあるプレミアムモデル「ゴールドウイング」シリーズは、1[…]
ホンダ横型シリンダーなら何でもOK このミーティングは、モンキーを謳いつつも、ホンダの横型シリンダーエンジンの車両ならどの機種でも参加可能。モンキーなら元祖の1961年式Z100からFI採用の現行型ま[…]
ひと目でEVとわかる先進的なスタイリング こちらが今回発表された「CUV e:」! Hondaはこれまで、EVバイクとしてパーソナル向けに原付一種の「EM1 e:」を市販化していますが、CUV e:は[…]
取り扱いが始まった4輪用ブレンボを装着したロードスターと2輪用ブレンボを装着したMC Gemma GPZ900R カスタムの提案として、ブレンボ/アクラポビッチ/モートーンは最大面積での展示 アクラポ[…]