
ヤマハは、並列3気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッド「MT-09 ABS」をモデルチェンジし、2024年4月17日に発売すると発表した。よりスリムでシャープなボディワーク、コンパクトなLEDヘッドライトなど外観を一新し、ナビ対応メーターやUSBタイプCソケットなど装備も充実している。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ヤマハ
よりシャープなルック、新ライディングポジション、先進デバイスを投入した新世代モデル
ヤマハは、欧州で先行発表されていた新型「MT-09」の国内仕様を正式発表。価格は11万円アップの125万4000円となったが、それも納得の新装備の数々を採用している。
MT-09の初代モデルはスーパーモタードとロードスポーツの融合をイメージしたというが、新型MT-09はヤマハのモトクロスバイク・YZシリーズにインスパイアされたという新しいボディワークとライディングポジションになった。
ハンドル位置は約34mmダウンし、ステップ位置も変更を受けたことでよりロードスポーツらしいライディングポジションに。前後別体型シートを採用することで体重移動の自由度と足着き性を向上した(シート高は不変)。これにともない、リヤフレーム(シートレール)も変更されている。
燃料タンクは新製法でエッジの利いた形状になり、上面をフラットにしたことでライダーのフィット感も向上。その前方には“アコースティックアンプグリル”と名付けられた新作エアダクトを備え、吸気音のハーモニーをライダーに響かせる。さらに、容量を保ちつつスリム化したことでハンドル切れ角は左右4度ずつ増加した。
ハンドルスイッチやミラーも新作になり、フロントブレーキのマスターシリンダーはブレンボ製ラジアルピストンに。さらにスマホ接続機能を搭載した5インチフルカラーTFTメーターを採用したことにより、ガーミンの無料アプリをインストールすればナビ画面も利用できるようになった。
このほかUSBタイプCソケットをシート下に搭載、クルーズコントロール標準装備、二輪車初の二段階フラッシャー/エマージェンシーストップシグナル/消し忘れ機能、YRCによる各種電子制御など枚挙にいとまがない。
タイヤはブリヂストンの新作、バトラックスハイパースポーツS23を装着し、これに合わせてサスペンションセッティングも変更された。
なお、エンジンの基本スペックは変わっていないが、欧州ではユーロ5+への適合がアナウンスされている。
車体色は、シアン系ホイールを採用したダークグレー、ホイールまで同色のブルー、そして全身ダーク基調のマットダークグレーの3色ラインナップだ。
ヤマハ MT-09 のカラーバリエーションとスペック
車名 | MT-09 |
認定型式 | 8BL-RN87J |
原動機打刻型式 | N722E |
全長×全幅×全高 | 2090×820mm×1145mm |
軸距 | 1430mm |
最低地上高 | 140mm |
シート高 | 825mm |
キャスター/トレール | 24°40′/108mm |
装備重量 | 193kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ |
総排気量 | 888cc |
内径×行程 | 78.0×62.0mm |
圧縮比 | 11.5:1 |
最高出力 | 120ps/10000rpm |
最大トルク | 9.5kg-m/7000rpm |
始動方式 | セルフスターター |
変速機 | 常時噛合式6段リターン |
燃料タンク容量 | 14L |
WMTCモード燃費 | 21.1km/L(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時) |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
タイヤサイズ後 | 180/55ZR17 |
ブレーキ前 | φ298mmダブルディスク+4ポットキャリパー |
ブレーキ後 | φ245mmディスク+1ポットキャリパー |
価格 | 125万4000円 |
色 | 灰、青、濃灰 |
発売日 | 2024年4月17日 |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ヤマハ [YAMAHA])
シグナスシリーズ、20年の歴史を背負うニューフェイス 以前は空冷エンジン搭載のコンパクトな原付二種スポーツスクーターとして人気を博した「シグナスX」だが、水冷の新世代「シグナス グリファス」に交代した[…]
欧州仕様に準じた仕様でKYB製フロントフォーク、ウイングレット、ブレンボキャリパーなどを採用するR1 2026年シーズンをヤマハ車で戦うライダーに向け、サーキット走行専用モデルの新型「YZF-R1 レ[…]
鈴鹿8耐ヤマハブース、歴代マシンと最新鋭機が共演! 2025年に創立70周年の節目を迎えたヤマハが、6年ぶりに鈴鹿8耐にファクトリー参戦を果たし、会場は大いに盛り上がった。ヤマハブースでは、今年の8耐[…]
本格オフロードモデルDT系を原付のちょうど良いサイズでリリース! ヤマハは1968年、250ccの大きな排気量で初のオフロード用2ストローク単気筒エンジンを搭載した画期的なDT1をリリース、以来125[…]
最短2日間で修了可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付を除い[…]
最新の関連記事(新型ネイキッド)
電子制御サスペンションとブレンボ製Stylemaを採用する上位モデル『SE』 最新の排出ガス規制に適合したバランス型スーパーチャージドエンジンを搭載し、“SUGOMI”スタイリングと“SUGOMI”パ[…]
気負うことなくスポーツできる! 国内モデルの125ccスポーツは、新車だと安くても40万円前後。物価高が続く昨今、とくに若者にはなかなか手が出しにくい。そんな中、23万8千円という価格で登場したのが「[…]
スーパーチャージド4気筒の「Z H2」、2気筒「Z」ら計7モデルに11色を新設定 カワサキは欧州で、獲物に襲い掛かるかのような低い構えを表現した“Sugomi”デザインで人気の「Z」ファミリーの、スー[…]
2018年モデル:Z1000をベースに新設計 発売は2018年4月2日。ミドルクラスのスポーツネイキッドZ800の後継モデルとして開発された。800をベースに排気量アップを図るのではなく、Z1000ベ[…]
2025年モデル概要:ほぼ全身に手が入った進化版SE 海外では存続していたZ900の上級モデル、Z900SEが国内モデルとしても復活したのは2025年4月のこと。エンジンやフレーム、足まわりに手が入り[…]
人気記事ランキング(全体)
夏場は100℃超えも珍しくないけれど… いまやバイクのエンジンは“水冷”が主流。安定した冷却性能によってエンジンパワーを確実に引き出すだけでなく、排出ガス/燃費/静粛性の面でも水冷の方が空冷より有利な[…]
皮脂や汗に含まれる尿素が生地を痛めてしまう ──一般の方が汗でびちょびちょのヘルメットをリフレッシュさせたい場合、どのように行えばよいでしょうか? 「どこが外せるのか、どういうふうに洗えばいいのかは、[…]
RH1250S スポーツスターS:ダウンドラフト吸気の水冷Vツインを黒で統一 121HPを発揮するレボリューションマックス1250Tエンジンをオールブラックにし、精悍さを強調するデザインとなった202[…]
シグナスシリーズ、20年の歴史を背負うニューフェイス 以前は空冷エンジン搭載のコンパクトな原付二種スポーツスクーターとして人気を博した「シグナスX」だが、水冷の新世代「シグナス グリファス」に交代した[…]
作って、触って、攻略する。新感覚のサーキット模型 スマホケースなどの地図柄グッズを手がけるクロスフィールドデザインが、モビリティライフスタイルブランド「レシプロ」の新商品として「レイヤード ランドスケ[…]
最新の投稿記事(全体)
ツーリングの楽しさを気軽に、疲れ知らずで ウェット路面に翻弄され、全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラス今季初戦は、決勝9位という不本意な結果に…。その悔しさを癒してもらおうと、新型のRebel […]
9月上旬~中旬発売:アライ「RAPIDE-NEO HAVE A BIKE DAY」 旧車やネオクラシックバイクにマッチするアライのラパイドネオに、新たなグラフィックモデルが登場した。グラフィックデザイ[…]
販売終了が続く絶版車用純正部品を信頼のMADE IN JAPANで復刻 長期間不動状態だったバイクを再始動する際、キャブレターやガソリンタンクの状態もさることながら、クラッチの張り付きも懸念事項のひと[…]
RH975S ナイトスタースペシャル:ダウンドラフト吸気の水冷Vツインを黒で統一 レボリューションマックス搭載モデルでは、燃料タンクをシート下にレイアウトすることでダウンドラフト吸気を実現。従来タンク[…]
BMWライフをスタイリッシュにサポート 安全性と品質を兼ね備えたBMW Motorradギア&ガーメント。2025秋のギア&ガーメントも新作アイテムが目白押し。その中でBMWライフをスタイリッシュにサ[…]
- 1
- 2