日本最大級カスタムの祭典!

なんとアルミフレームのショベル! ハーレーカスタムが頂点に立ったホットロッドカスタムショー2022

毎年恒例のカスタムショー『ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー2022』(YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW、以下HCS)が12月4日(日)、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)にておこなわれ、2万1000人の入場者で賑わった。ベストバイクに選ばれたのはハーレーのカスタムであったが、驚きはハンドメイドによるアルミフレームだ!


●文&写真:ウィズハーレー編集部(青木タカオ)

注目集まるベストバイク

『YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW 2022』(以下、HCS)は、欧米とは一線を画す日本ならではの独創的なカスタムシーンが見られるとあって、海外からも注目度が高い。第30回の節目を迎えた今回は、過去最大の2万1000人の入場者数があった。

出展車両はバイク500台、クルマも300台を超える。コンテスト形式になっていて、トップビルダーらがセンスと技量を競い合う。

最強コンビが3度目の栄冠へ!

二輪部門の総合優勝に相当するのがベスト・モーターサイクル。500台の頂点に立つことを意味し、今回3度目の栄冠を手に入れたのが、CUSTOM WORKS ZON(カスタムワークスゾン=滋賀県蒲生郡)だった。

高校の同級生だったふたり、吉澤雄一さんと植田良和さんのコンビは最強と呼び声高い。幼少期から地元のバイク屋さんに行き、バイクに魅せられていた吉澤さんは、高校卒業後にいろいろな仕事に就いたものの満足できなかった。2003年、「自分たちの好きなことをやろう」と、ふたりの挑戦が始まる。

’07年、アメリカのラッツホールカスタムバイクショーで優勝すると、アワードの常連となっていく。HCSでも’12年と’18年にベスト・モーターサイクルに輝き、今年3回目の栄冠に輝いた。

エンジンはオーナーの生まれ年である1973年式のハーレーダビッドソン、ショベルヘッド。オーダーを受けた時、それだけが決まっていた。

ふたりで全てを決めていくのは、いつもどおり。今回はHCS30周年であり、自分たちにとっても創業20周年のアニバーサリーイヤー。「誰もやらないことに挑もう」と、アルミですべてを作ることが決まった。

そして、会場に持ち込まれたチョッパーが見る者たちの度肝を抜く! ショベルヘッドを積むリジッドフレームまでもが、アルミ製なのだ!!

アルミフレームといえば、サーキットで生まれスポーツバイクへフィードバックされた技術。これをハンドメイドで作り出している。外装やホイールを含め、すべてをアルミの塊や板から削り出し、切り出した。

膨大な時間と手間をかけて作業した植田さんは、“曲げ”が非常に難しいと教えてくれる。思い描くままに弧を描くまでトライ&エラーを繰り返す。何度もやり直しがきかないのは、強度が落ちてしまうからだ。

植田さんに対する吉澤さんへの信頼はとても厚い。「自分がデザインし具現化したいことを任せられます。彼の世界観でもあり、誰にも真似はできません」と、二人三脚での創作活動はこれからも続く。

3連覇なるか! ネオクラシックストリートトラッカー

前回まで2連続でベスト・モーターサイクルとなり、3連覇なるかと注目を集めたのはSURE SHOT(シュアショット=千葉県八街市)の相川拓也さん。こちらもハーレーのカスタムで、1998年のFXDをベースにネオクラシックストリートトラッカー”PHASEⅢ”を生み出した。

フレームワークの美しいシャシーに、ダウンドラフト吸気でFCRキャブを2基がけしたエボリューションエンジンを積む。水平配置のリヤサスやアルミ削り出しのホイールなど、見どころが多い。

エアショックのフロントエンドで、オフセット量などステアリングジオメトリーも綿密に計算されているのは、ルックスやスタイルだけでなく走りにも重きを置く相川さんならではのこだわり。間違いなく、軽快にコーナーを駆け抜けられる。今回、ベスト・ディティールワークを獲得した

存在感際立つハーレーカスタムたち

ベスト・アメリカンを獲得したのは、Hide Motorcycle(ヒデモーターサイクル=神奈川県川崎市)のナックルヘッド”Black Bird”。

ベスト・チョッパーはBIKE GARAGE KOKORO(バイクガレージココ)のULをベースにしたカスタム。シンプルで美しい。


もちろんハーレーダビッドソンは、メーカーブースを大きく構えた。その展示内容や野田一夫社長の直撃インタビューは次回お届けしよう。販売台数1万台超えなど今年を振り返ってもらった。

ベストバイク受賞の最強コンビをインタビュー!!

そして会場にて、今年のベストバイクが決定したことを耳にしたウィズハーレー取材班。表彰式前にカスタムワークスゾンのブースへ走り、吉澤雄一さん&植田良和さんコンビにお話を聞くことができた。その模様は動画でご覧いただきたい。


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