先週のバイク界隈ショートニュースまとめ×10〈2024/9/26〜10/4〉


●文:ヤングマシン編集部


2024 MotoGP日本グランプリが開幕(10/4)

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催する世界最高峰の二輪レース「2024 MotoGP™ 世界選手権シリーズ」の第16戦・日本グランプリが、10月4日(金)に開幕した。10月6日(日)にわたる3日間、モビリティリゾートもてぎで開催される。

スケジュールについて、金曜日から土曜日にかけて予選走行の組み分けを兼ねた練習走行「プラクティス」が行われ、土曜日後半に「Q1/Q2/スプリント」という予選走行で決勝レースのグリッド(発車順)を決定、そして日曜日に決勝レースを行い最終的な順位を決定する流れとなる。

決勝レースのタイムスケジュールは、250ccクラスの「Moto3」が11時から、750ccクラスの「Moto2」が13時15分から、そして1000ccクラスの「MotoGP」が14時から開始予定となっている。

車両を提供するのは、MotoGPクラスでは2023年から引き続きドゥカティ/アプリリア/KTM/ヤマハ/ホンダの5社。Moto2クラスではトライアンフ製765cc並列3気筒エンジンによるワンメイクとなっているが、ヤマハやKTM、中国のバイクメーカー・CF Motoなどが独自にシャーシを開発して出場している。Moto3クラスでは、ホンダ/KTM/CF Motoが提供する250cc単気筒エンジンを各チームが用意したシャーシに搭載して出場する。なお、Moto2およびMoto3はダンロップ製タイヤのワンメイクとなっている。

放送はCS日テレG+(ジータス)。ここでは土曜日の全クラス予選とMotoGPスプリント決勝、日曜日の決勝戦が放送される。またHulu(フールー)でも配信される。こちらはプラクティスも含めた全スケジュールが配信予定。


[ヤマハ] 従業員用ユニフォームを40年ぶりにリニューアルし、「みんなで作ったユニホーム」として導入(10/3)

ヤマハは従業員用のユニフォームを刷新し、2024年10月に導入すると発表した。同社ユニフォームのモデルチェンジは1982年以来で、約40年ぶり。

今回のユニフォームは、近年要求される働き方改革や多様性への配慮から、性別や年齢、職種問わず幅広く意見を取り入れる「みんなで作ったユニホーム」として企画/開発が進められた。たとえば国内グループ会社の全社員によるオンライン投票でプロトデザインを決定し、社内展示会やモニター着用等を通じて1万件以上もの要望を取り入れるなど、開発にあたって従業員のフィードバックを積極的に反映している。一方で軽量で動きやすいストレッチ素材を用いた立体構造や機能性に優れた各種ポケットを採用するなど、作業着として求められる運動性能や安全性、品質も追求している。

青を基調とした以前のユニフォームに対し、今回は黒と赤のカラーリングを採用。また無機質な工業デザインだった以前と比較して、よりスタイリッシュなものとしているのも特徴だ。

働き方や働く人々の多様性、また気候変動や職場環境の変化など、時に自分を見失いそうなほど目まぐるしく移ろう時代。そんな激動の中でも誇りを持って輝けるようにとの想いが込められた、ヤマハの新時代ユニフォームだ。


[ドゥカティ] 駐日イタリア大使館にMotoGPライダーが訪問し必勝祈願(10/2)

今週開催されるMotoGP日本グランプリに合わせて、ドゥカティの車両を駆るMotoGPライダーのエネア・バスティアニーニ選手とフランコ・モルビデリ選手ほかチームメンバーは、東京港区にある駐日イタリア大使館に来訪した。

これに対し駐日イタリア大使館は「イタリアンデイ」を同時開催。この催しはイタリアのスポーツ文化を世界中に発信し、現地をはじめとした国際交流を図るもので、アメリカ・ロサンゼルスにある駐米イタリア大使館で9月に始まったばかりだ。ドゥカティは6月に行われたイタリアの共和制移行記念日に合わせたレセプション「Festa della Repubblica」への参加や、2/15(木)に行われたDUCATI Team KAGAYAMAのチーム体制の報告など、駐日イタリア大使館との関係性を以前から大切にしてきた。

大使館関係者やファンのほか、元サッカー日本代表監督のアルベルト・ザッケローニさんなど計200人が見守る中、MotoGPライダーたちが特注のだるまに目を描き入れ必勝祈願とした。また、同イベントでは一般向けの必勝祈願寄せ書きを設置し、今年ビッグマイナーチェンジが報じられたパニガーレV4を展示した。

また、このだるまはMotoGP日本グランプリ会場のドゥカティブースでも展示される。

ドゥカティ特注のだるまと記念撮影するモルビデリ選手(左)とバスティアニーニ選手(右)。


MotoGP日本グランプリを前に、MotoGPライダーが浅草寺に集結(10/2)

今週モビリティリゾートもてぎ(栃木県)にて開幕するMotoGP日本グランプリを前に、MotoGPライダーが東京都台東区浅草にある金龍山浅草寺(きんりゅうざんせんそうじ)に集うイベント「MotoGP in Tokyo」が開催された。イベントでは栃木県を本拠地とする酒蔵・池酒造店/島崎酒造の2社が提供する酒樽による鏡開きや、浅草寺による選手たちの安全祈願、そしてファンとの交流などが行われた。

ドゥカティレノボチームのフランチェスコ・バニャイア(バグナイア)選手やアプリリアレーシングのマーベリック・ビニャーレス選手、モンスターエナジーヤマハのファビオ・クアルタラロ選手、そして今年引退を予定する出光ホンダLCRの中上貴晶選手などの計18名の選手が参加。また、元ハンマー投げの金メダリストであり現スポーツ庁長官の室伏広治さんもこのイベントに参加し、選手たちと交流した。この時だけ国籍や敵対関係といった垣根なく一堂に会し日本の伝統文化と交流する、束の間の平和なひとときだった。


[ハスクバーナ] ヴィットピレン801が新登場(10/2)

スウェーデンのバイクメーカー・ハスクバーナはロードスポーツモデル「ヴィットピレン801」を新たに発売すると発表した。

このモデルは、以前より同社が生産する「スヴァルトピレン801」の兄弟車だ。エンジンも同じく、親会社KTMから供給される高出力な799cc水冷DOHC4バルブ並列2気筒を搭載。一方でネイキッドスタイルのヴィット独自要素として、Bi-LEDヘッドライトを搭載。角型LEDレンズを異形丸型のLEDヘッドライトリムが囲むものとなっており、ハスクバーナ特有のモダンなデザインをさらに美しく彩るものとなっている。ほかにもブロックタイヤのスヴァルトに対しヴィットはロードタイヤとするなど、ロードスポーツにふさわしい構成としている。

フレームは、強度や靱性に優れ高負荷に強いクロムモリブデン鋼によるダイヤモンド型。4種類のライディングモードやトラクションコントロール、コーナリングABSやライドバイワイヤシステムといった多彩な電子制御を備えることも特徴だ。サスペンションはWP製。

国内導入時期や価格といった詳細情報についてはまだ不明。

【New HUSQVARNA VITPILEN 801】黄色


アライヘルメットが価格改定(10/1)

アライヘルメットは、物価高に伴う原材料高騰や光熱費の価格上昇、人件費引き上げなどの影響により、品質の維持/向上には現在の価格の維持が困難として、価格改定を実施することを発表した。ヘルメット製品全品の価格が約4〜11%、パーツ関連全品が約4〜30%、ともに価格を引き上げて10/1(火)より発売する。(TOUR-CROSS V本体および関連製品は除く。)

アライヘルメットは今回の値上げを謝罪するとともに、ひとりでも多くのライダーの命を護るためヘルメットの品質向上と安全性能向上に今後も努めていくとの声明を発表し、価格改定への理解を呼びかけている。


「バイクのふるさと浜松2024」を開催(10/1)

浜松市産業振興課が発足する「バイクのふるさと浜松実行委員会」は、2024年10月12日(土)、10月13日(日)に「バイクのふるさと浜松2024」を開催すると発表した。入場は無料。未就学児やサンダルでの来場者などバイクの乗車に不適当と判断される場合、参加を拒否されることがあるので注意。

このイベントはホンダ/ヤマハ/スズキといったバイクメーカー3社発祥の地である浜松市が、バイク産業の振興を目的に、同3社と共同で毎年開催するイベントである。交通安全パレードランや親子バイクスクール、二人乗りなどの体験走行や今年放送の「仮面ライダーガヴ」のショーといったコンテンツが用意。また今回はお笑い芸人のずん飯尾さんが各ブースをまわり、その魅力を伝えるリポート企画が新たに用意されている。子供も大人も一緒になって楽しめる、ファミリー向けのバイクイベントだ。


[カワサキ] 70周年記念展示会の第3弾を開催(9/30)

カワサキはモーターサイクル事業開始から70周年を記念し、かつて同社が生産/発売した人気車種を展示するイベント「70 Years of Good Times」を、10月1日にリニューアルして開催。2023年9月より継続して開催されるイベントで、今回は第3弾の企画となる。開催期間は2025年3月30日まで。前回から引き続き、カワサキワールド(兵庫県明石市川崎町)で開催される。

J1/500SSマッハIII/900SUPERFOUR(Z1)など黎明期〜1970年代の車種を展示した第1弾、KZ900LTDなどアメリカ市場で影響力のあったラインナップを紹介する第2弾に対し、今回開催される第3弾ではおもに1970〜1990年代にヨーロッパを中心に人気を集めた車種を展示する。その軽快な走りが評価され、日本国内でも「ザッパー」の愛称で親しまれたZ650、ミドルフルカウルスポーツの開祖・GPZ600R、質実剛健なつくりから15年以上にわたるロングセラーとなり、ヨーロッパにおけるカワサキツアラーモデルの名声を確固たるものとした1000GTR、そして最高時速の当時記録を塗り替えるなどツアラーの域をはるかに超えた運動性能を持ち、今に至る「メガスポーツ」の先駆者となったZZR1100、これらに加え豪州で発売されたユニークなオフロードバイク「KV175 AGIBIKE」を合わせた計5車種が展示される。

【2003 KAWASAKI 1000GTR】キャンディカーディナルレッド×メタリックダークブロンズ ※画像は実車を用いた写真によるイメージで、実際の展示車両と異なる場合がある。


鹿児島県立吹上高校でヤマハ製電動バイクの実証実験を開始(9/28)

鹿児島県日置(ひおき)市は、ヤマハなどと協業し、地元・鹿児島県立吹上(ふきあげ)高等学校で電動バイクの実証実験を開始すると発表した。

吹上高校では、全校生徒180名中7割の生徒が原付バイクで通学している。温室効果ガス実質ゼロの目標を掲げる日置市は、多くの生徒が日常的に使う原付バイクに注目し、これをEVに置き換えることで効率的に温室効果ガスを削減できると考え、このプロジェクトを立ち上げた。今回の実験では、地元日置市で再生エネルギーによる電力事業を営む「ひおき地域エネルギー株式会社」も協賛している。

今回の実証実験は、ヤマハの原付一種クラスの電動スクーター「E-Vino(イービーノ)」10台と同社電動アシスト自転車「PAS CRAIG(パス クレイグ)」2台の計12台を生徒間のライドシェアサービスとして提供し、実際の利用状況のデータや課題を収集するものだ。

実験期間は2024年10月1日(火)から2025年1月末まで。実証実験開始にあたって、吹上高校では引き渡しおよび出発式を10/1(火)に実施した。

【YAMAHA E-VINO】


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