ロイヤルエンフィールド350シリーズ[新型レビュー] 最新空冷のスペックからは読めないパフォーマンス

ロイヤルエンフィールド ハンター350

●文:ライドハイ編集部 ●写真:長谷川徹 ロイヤルエンフィールド

見た目から想像できない、ロイヤルエンフィールド350シリーズの弾ける力強さとサウンド

最近見かけることの多くなったロイヤルエンフィールドの350シリーズ。3タイプある中で、人気はルックスから他と差別化が明確なクラシック350が目立つようだが、すでに距離も走ったオーナーたちから「走りが気持ちイイ!」の評判が高い。

スペックの表記を見ると20PSと27Nm。パワーがあるとは思えない数値だが、実際に走ると想像をはるかに超える力強さに溢れている。

発進から半クラッチを意識させない低回転域にトルクを感じさせるイージーライディング。そしてツーリング先のワインディングでは、目の覚めるような力強さで、コーナーをグイグイ駆け上がっていく快感に痺れることになる。

しかもエキゾーストノートが弾けるサウンドで、威勢の良いトーンを聞きたくて、ついスロットルを大きく捻ってしまうという醍醐味タップリなのだ。

実はクラシック/メテオ/ハンターと、ご覧のようにマフラー形状は三者三様。音質もそれぞれにキャラクターに合った活気あるサウンドだが、どれも耳障りが良くてうるさくないため、遠慮がちにならずに楽しめるのが嬉しい。

トルクのつくり方と伝え方の違いが、実際のライディングで功を奏する

ロイヤルエンフィールド350のエンジンは、ボア×ストロークが72×85.8mmと、現代では珍しいロングストローク。このロングストロークは、回転を上げてパワーを稼ぐ常套手段に頼らず、毎回の爆発をトルクに換えるノウハウを駆使して、いわゆるドコドコ感で走る雰囲気を楽しむエンジンといわれてきた。

しかし、ロイヤルエンフィールドの最新350は、そうしたドコドコ感は排気音だけで、ライダーを前に押し出すたくましいトルクがグイグイと出てくる、アグレッシブなフィーリングに包まれている。

それは1940年代に完成度の高さで英国で評価されていた頃からの積み重ねというべきテクノロジーが培われてきたからにほかならない……

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