「ここから“黒船来襲”本格スタートです」と加賀山就臣監督

全日本の歴史に名を刻んだ水野涼!外国車の優勝は史上初。しかも圧倒的な強さ!【2024全日本ロード第5戦もてぎ2&4 RACE決勝レース】

1967年全日本ロードレースがシリーズ戦としてスタートしてから57年間、国内バイクメーカー以外の外国車メーカーが優勝したことはなかった。そして今日、イタリアのドゥカティが外国車として初めて優勝した。ライダーは水野涼。チームはDUCATI Team KAGAYAMA。全日本の歴史に名を刻む偉業を成し遂げた。2位は中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、3位は岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2)。


●文:Racing Heroes(駒井俊之) ●写真:Racing Heroes(駒井俊之)

駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間ドラマを追いかけている。

鈴鹿8耐を経てバイクの理解が深まったDUCATI Team KAGAYAMA

第5戦もてぎ2&4 RACE決勝レース。朝フリーは時折薄陽が差すドライ。相変わらずの蒸し暑さ。水野が1分48秒287でトップタイム。48秒前半で周回を重ねて好調さをキープ。2番手は中須賀。朝のフリー走行でセットを変えるとコメントしていたが当たったようだ。48秒前半から中盤でラップしていた。3番手は岡本、4番手は野左根航汰(Astemo Honda Dream SI Racing)。ここまでが48秒台。やはりこの4台が速い。

天気予報では14時から雨だったが12:45スタート時は晴れ。一段と蒸し暑さが増した。

ホールショットは野左根が奪う。水野、中須賀、岡本と続いて1コーナーに進入する。ダウンヒルストレートで水野が一気にトップに立つとオープニングラップを制する。野左根、中須賀、岡本までの4台がアタマひとつ抜け出し5番手以下との差を広げる。以下、長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)、津田拓也(オートレース宇部 Racing Team)、芳賀瑛大(WORK NAVI NITRO RACING TEAM)、岩田悟(Team ATJ)、高橋巧(日本郵便Honda Dream TP)、関口太郎(SANMEI Team TARO PLUSONE)の上位10台。

やはり水野が速い。2周目に1分48秒2に入れると3周目には1分48秒080、47秒台も見えるラップタイムで周回する。「作戦は決めていなくて、レース展開によって考えようと思っていました」「1周目に前にいたのが野左根選手で、ここで抜いたら後ろとの差を広げられるかなと思い、パスしました」

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