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4月2日〜3日(土・日)に2022年の全日本ロードレース選手権が開幕となる。ツインリンクもてぎでの第1戦を前に、昨年10度目のチャンピオン獲得という偉業を達成した中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)の記事を紹介しよう。長年、愛情をもって全日本ロードレース選手権を応援している駒井俊之さんの視点でレースの世界をチェック!
●文/写真:Racing Heroes(駒井俊之)
駒井俊之(こまい・としゆき)/1963年生まれ。バイクレース専門サイト「Racing Heroes」の運営者。撮影から原稿製作まで1人で行う。“バイクレースはヒューマンスポーツ”を信条に、レースの人間ドラマを追いかけている。
自身60勝目に10回目のチャンピオン獲得
2021年7月18日、全日本ロードレース第5戦鈴鹿「MFJグランプリ」。中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が全日本ロードレース最高峰クラス10度目のチャンピオンを獲得、前人未到の大記録が生まれた。奇しくもこの勝利は中須賀克行自身の60勝目、そして2021年はヤマハが世界グランプリに参戦して60周年目の節目の年であった。
中須賀克行(なかすが・かつゆき)/1981年生まれ。幼少時からポケットバイクを遊び道具として親しみ、ライダーを志す。大学生の頃よりロードレースに参戦。2000〜2004年まで全日本ロードレースGP250に参戦、2005年からはJSB1000クラスに転向。2011年の最終戦バレンシアで、 MotoGPデビューも果たしている。以後、2018年までMotoGPにはスポットで参戦。現在は全日本ロードレースに参戦するだけでなく、ヤマハのMotoGPテストライダーも務めている。
10度目のチャンピオンを獲得したが特別な思いは無いと言う。中須賀にとって大切なのは目の前の勝利を掴むこと。ひとつひとつの勝利を積み重ねた結果がチャンピオン。口で言うのは簡単だが最高峰クラスのJSBで一回優勝することだって難しい。それを60回も成し遂げてきたのだ。
中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)のマシン。
今では中須賀は勝って当たり前と思われているが、それは“ファクトリーだから”、だけではない。当然ファクトリー体制の恩恵は大きい。だからと言って中須賀以外のライダーがこのチームに入ればチャンピオンになれるのか、と言えばそれは違う。やはり中須賀克行だからこそ勝てるのだ。
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