漫画も映画も大ヒット『東京リベンジャーズ』主人公・花垣武道が乗る“バブ”=ホークCB250Tってどんなバイク?


●文:モーサイ編集部

『東リベ』に登場する旧車・バブの正式名称は「ホンダ ホークCB250T」

2017年から2022年まで『週刊少年マガジン』(講談社)で連載された人気マンガ『東京リベンジャーズ』。2021年にTVアニメ化されただけでなく、実写版映画もこれまでに3️作公開され、いずれも大ヒットを記録しました。

『東京リベンジャーズ』はヤンキー文化を題材としており、かつタイムトラベル要素(と言ってもスリップするのは2005年の世界なのですが)のあるストーリーであることから、本作には1970年代〜1980年代のいわゆる“旧車”が数多く登場します。

なかでも主人公・花垣武道(はながきたけみち)、さらに物語のキーマンのひとりである“無敵のマイキー”こと佐野万次郎(さのまんじろう)は、ともにホンダ ホークCB250T(通称バブ)を愛機としています。作中での存在感を放っているホークCB250Tとは、どのようなバイクだったのでしょうか?

作中でもよく「バブ」と呼ばれている花垣/佐野のバイクですが、正式名称は「ホンダ ホークCB250T」といいます。

ホンダ ホークCB250T(初代)

1977年に登場した初代ホークCB250T。エンジンは空冷4ストローク並列2気筒OHC3バルブで、排気量は249cc、最高出力は26馬力。発売当時の価格は29万9000円。

花垣武道と“無敵のマイキー”が乗っていたのは、2代目ホークCB250T

1977年に登場したホークCB250Tですが、翌1978年には早くもモデルチェンジが行われます。外観上の大きな変更点としては、タンクが少し角張った形となり、ホイールがスポークホイールからキャストホイールに変更されました。

『東京リベンジャーズ』の原作で、主人公の花垣武道と“無敵のマイキー”こと佐野万次郎がバイクに乗っているシーンをよく見ると、2車ともに少し角張ったタンク形状で、ホイールはキャストホイール。よって、2人が乗っているのはモデルチェンジ後の2代目ですね。

ホンダ ホークCB250T(2代目)

1978年にモデルチェンジした後の2代目ホークCB250T。エンジンは空冷4ストローク並列2気筒OHC3バルブ、排気量は249cc、最高出力は26馬力。発売当時の価格は30万9000円。

ホークCB250Tが「バブ」と呼ばれるのは、その排気音から

ホークCB250Tは、多くのライダーから「バブ」というあだ名で呼ばれています。こう呼ばれるようになった由来は、CB250Tの排気音が「バブーーーーーッ!!」と聞こえるから…、というシンプルな理由のようです。

アクセルを開けると「バーーー」、戻すと「ブーーー」という音がしたとのことで、この音の差を使って停車中にリズムを奏でる、いわゆる“コール”を切りやすいバイクだったようです。

実際『東京リベンジャーズ』の作中でも、佐野がバイクに乗って駆けつける際の効果音には「バブーーーー」や「バンブーババンブー」「バーーブーー」という擬音が使われており、この音が聞こえると“無敵のマイキーが来た=抗争に勝てる!!”と考えた仲間が喜ぶ…、というエピソードがあります。

ちなみに、ホークCB250Tが新車で販売されていた時代を知る人によると、当時は「バブ」という呼び方はあまり使われていなかったようで、丸みのあるタンク形状から初代は「やかん」と呼ばれたり、2代目はスピード感もそれほどなく、少々ボッテリしたデザインになったこともあって「ポーク」などと呼ばれていたとか…。

「『バブ』と呼ばれ出したのは、1990年代ぐらいからではないか」とのことでした。

兄弟車にはホークII CB400Tなどがある

ホークシリーズには、1978年に登場した「ホークII CB400T」から始まる、400ccの兄弟車も設定されました……

※本記事は2021年9月6日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。