
R25=アールニーゴー/R6=アールシックスと聞いて思い浮かぶのは、ヤマハのスーパースポーツバイク・YZF-R25/YZF-R6。前者は昨今の250ccスーパースポーツブームを作った立役者だし、後者は輸出モデルとして北米/欧州で高く評価されているモデルだ。しかしこの車名、実は半世紀以上昔のドイツでも使われていたのである。本記事ではそんな古(いにしえ)のモデルを紹介したい。
●文:モーサイ編集部
70年以上前のアールニーゴー=BMW R25[1951]
今から遡ること70年以上前、1951年に登場したBMW R25。同車は1925年~1966年にかけてBMWが販売したOHV単気筒モデルのうちの1台だ。改良版のR25/2/R25/3を含め、10万台以上が市場に出回り、クラシックなBMWのOHV単気筒車の中でも、残存率がもっとも高いのがこのR25だと言われている。
【1951 BMW R25】4ストOHV単気筒250cc
全溶接式のフレーム+プランジャー式のリヤサスペンションを採用し、4速ミッション/自動進角を備えるエンジンは前身モデルのR24の改良版で、最高出力12psを発揮(1954年に登場したR25/3は13psにパワーアップしている)。
85年以上昔のアールシックス=BMW R6[1937]
1937年に登場したBMW R6は、同社が手がけた初めての600ccモデル。1936年に登場したR5に採用される新設計の楕円断面素材のパイプフレームを採用している一方で、R5がOHVであるのに対して、R6の動弁系はサイドバルブだった(エンジンはどちらも水平対向2気筒)。
【1937 BMW R6】4ストサイドバルブ水平対向2気筒600cc
しかし、翌1938年には後継機種のR61(サイドバルブ水平対向2気筒600cc)と、OHVエンジンを採用した600ccモデル、R66が相次いで登場。R6の製造期間は1937年の1年間のみで、製造台数も1800台少々、R25とは対照的に現存数が非常に少ない希少モデルとなっている……
※本記事は2021年1月12日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
※同記事は、別冊オールドタイマー21号(2016年7月号)掲載の記事に加筆し、再構成したものです。 あえてベールに包まれたファルコ 以下は、元スズキ社員としてファルコラスティコ(以下ファルコと表記)の[…]
※同記事は、別冊オールドタイマー21号(2016年7月号)掲載の記事に加筆し、再構成したものです。 10年後を見据えた近未来モデル モーターショーは、各メーカーが登場間近の注目モデルや、自社の現状の技[…]
1983年の登場当時、各雑誌媒体向けに紹介されたスズキRG250Γの全部品の分解写真。こうした写真をわざわざ撮影したことからも、同車に賭けたスズキの意気込みが感じられる。 フューエルインジェクション([…]
国産アメリカン〜通称ジャメリカン〜:ヤマハ XS650スペシャル(1978) アメリカの映画「イージーライダー」以降、全世界的なチョッパーブームになった1974年に北米に設立されたリンカーン工場(ネブ[…]
都市部では今や日常的に見かける「特定小型原動機付自転車」 運転免許不要で公道上を走ることのできる新カテゴリー「特定小型原動機付自転車(以下、特定小型原付)」が注目されて久しい。 2023年の法改正で特[…]
最新の関連記事(バイク雑学)
ボクサー誕生、最強バイクとして世界中でコピー BMWといえば2輪メーカーとしてスーパーバイクS1000系からボクサーのRシリーズなど、スポーツバイクで世界トップに位置づけられるメーカー。 そのBMWが[…]
日本のハイオクは海外ではレギュラー!? オートバイに限らずクルマでも輸入車はほぼすべてハイオク指定。世界に誇る高性能な日本車は、基本的にレギュラーガソリンの給油で事足りる。 そういうところが日本の技術[…]
「緑のおじさん」こと「駐車監視員」の概要 緑のおじさんは、正式には「駐車監視員」と言い、警察から業務委託を受け、駐車違反車両の取り締まり業務に当たる人を指す。 緑のおじさんと呼ばれているものの、18歳[…]
バイクを購入するための、自由になるお金があることが大前提 同居家族にバレずに……という悩みを抱える人のほとんどは、これまでの取材経験に基づくと、奥様の猛反対を受けている旦那さんか、親と同居している若い[…]
燃料コックのポジション“ON/OFF/RES”の意味と使い方 多くの現行モデルの燃料供給方式は、FI(フューエルインジェクション|電子制御燃料噴射)だ。 言うまでもなく、燃焼効率/環境性能の向上になく[…]
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
イタリアンイメージをネーミングやデザインに注入 これらデザインスケッチ等は、1989年8月にウェルカムプラザ青山で実施された「MOVE」展で公開されたもの。これは本田技術研究所 朝霞研究所が企画して実[…]
カワサキも予想しなかったZEPHYRの大ヒット! 1989年、カワサキがリリースしたZEPHYR(ゼファー)は、レーサーレプリカ熱に辟易とした空気が漂いはじめたタイミングもあって、瞬く間に400ccク[…]
〈1991年11月〉SR400[3HT3]/SR500[3GW3]:ツートンシート 多重クリアの”ミラクリエイト塗装”によって深みのある艶を実現。シートはツートーンに。レバー/レバーホルダー/ハンドル[…]
1999年、東京モーターショーに突如CB Fourが出現! CB Four、ホンダファンは憶えているはず。1999年の東京モーターショーに、何の前ぶれもなく展示されたショーモデル。その名も「CB Fo[…]
※同記事は、別冊オールドタイマー21号(2016年7月号)掲載の記事に加筆し、再構成したものです。 あえてベールに包まれたファルコ 以下は、元スズキ社員としてファルコラスティコ(以下ファルコと表記)の[…]
人気記事ランキング(全体)
1999年、東京モーターショーに突如CB Fourが出現! CB Four、ホンダファンは憶えているはず。1999年の東京モーターショーに、何の前ぶれもなく展示されたショーモデル。その名も「CB Fo[…]
モンキーFSシリーズの最新作として誕生! ホンダ「CB1000F コンセプト」で往年のフレディ・スペンサーが駆ったレーシングマシンのカラーリングが話題になったばかりだが、憧れの“スペンサーカラー”をま[…]
孤高のパニガーレV4Sと友好的なパニガーレV2S パニガーレV4Sでサーキットを3本ほど走ると、強烈な疲労感が僕の身体を襲う。汗は止まらず、足腰に力が入らなくなる。試乗直後は格闘技を終えたような感じだ[…]
〈1991年11月〉SR400[3HT3]/SR500[3GW3]:ツートンシート 多重クリアの”ミラクリエイト塗装”によって深みのある艶を実現。シートはツートーンに。レバー/レバーホルダー/ハンドル[…]
まず車間が変わることを理解しておこう! ツーリングでキャリアのある、上手なライダーの後ろをついてゆくのが上達への近道。ビギナーはひとりだと、カーブでどのくらい減速をすれば良いかなど判断ができない。そう[…]
最新の投稿記事(全体)
姉妹ブランド モトツーリングのTシャツを限定価格で販売! モトツーリングの人気デザインTシャツを、会場の限定価格で販売します。 Tシャツのサイズは早い者勝ちですので、お目当てのTシャツがあれば早めにブ[…]
欧州スタイルの正規販売店イベント 週末をハーレーダビッドソンディーラーで過ごし、ブランドの世界観の中で仲間たちと過ごす。ヨーロッパにて行われているH-D正規販売店の『HARLEY NIGHT(ハーレー[…]
125ccクラスは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり[…]
イタリアンイメージをネーミングやデザインに注入 これらデザインスケッチ等は、1989年8月にウェルカムプラザ青山で実施された「MOVE」展で公開されたもの。これは本田技術研究所 朝霞研究所が企画して実[…]
1位:60周年記念タイホンダ「モンキー125」登場 特別仕様車の製作に旺盛なカブハウスは、タイホンダの創立60周年を記念した「New Monkey Chrome Legacy Limited Edit[…]
- 1
- 2