●原文:高野英治 ●写真:八重洲出版/ホンダ ●編集:モーサイ編集部(上野茂岐)
ゴールドウイングの本場、アメリカでの徹底調査からスタート
「快適かつ静粛性が高い」という点では、完成の域に達していたと言えるホンダのグランドツアラー・4代目ゴールドウイング(GL1500)。だが、そこにあえてスポーティという要素を付け加え、全面刷新の上で2001年に発売された5代目ゴールドウイング(GL1800)は一見相反する要素を見事に両立させていた。
LPL(ラージプロジェクトリーダー)に抜擢されたのが青木柾憲さん。
NS400RやNSR250Rなど、長くレーサーレプリカの開発を担当してきた青木さんが、それまでのゴールドウイングに感じたこと、そこから盛り込むべき次期ゴールドウイングの特性をどのように決めていったのかを、振り返る。
ゴールドウイング(GL1800・SC47型)のLPLを務めた青木柾憲さん
1954年生まれ。1978年にホンダに入社し、翌1979年、車体設計者として朝霞研究所(当時)に配属される。
NS400Rの車体PL(プロジェクトリーダー)、NSR250Rの車体PLを経て、1989~1994年モデルのNSR250RのLPLを務める。
5代目ゴールドウイング(GL1800)の後にはLPLとして、ワルキューレルーン、NC700シリーズ、2012年型ゴールドウイングなどの機種を担当。
2014年定年退職後再雇用、2019年再雇用満期退社。
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