こだわりバイクライフSNSショッキングVol.11
「バイクなくして今の人生はない」映像クリエイター マチルダさんのバイクライフ
ライダーの数だけバイクに対する向き合い方も、バイクライフの楽しみ方も違うハズ。そんなひとり一人のこだわりをリレー形式で語ってもらう連載企画。第11回は、ひとりひとりのオーナーと愛車の思い出を、MVやPV化する活動を行っている、映像クリエイターのマチルダさんだ。
●文:[クリエイターチャンネル]マチルダ ●編集:ヤングマシン編集部(石川) ●外部リンク:GarageFilmHP, GarageFilmYouTube
読者のみなさま、はじめまして! バイクや車とそのオーナーさんを被写体にした、映像制作や写真撮影をしているチーム「GarageFilm」のマチルダと申します。私の記事では、現在の活動をするきっかけになったエピソードや、これまでの人生、そして愛車との関わりを語らせていただきます。
物作り大好き少年から物作り大好きライダーへ
絵を描いたり、工作をするのが大好きになったのは、幼少期から。それはもう、暇さえあれば、当時ハマっていた映画「STAR WARS」のダースベイダーのマスクやR2-D2をダンボールで作ったり、「ハリーポッター」の杖を、本物の木から削り出して、手作りしていたぐらいです。
デジタルに興味を持ち出したのは、中学生の頃。パソコンと映像編集と出会い、物作り同様、自分でいちから作っていく過程と、完成した時の達成感が楽しくてドンドンハマっていき、高校生になる頃には、MV(ミュージックビデオ)やドキュメンタリーなどの、実写映像制作にのめり込んでいきました。
当時、自動車免許はもっていましたが、AT限定でしたし、クルマは単なる移動手段程度にしか思っていませんでした。そんなバイクや車に一切興味を持たない日常がガラリと変わったのは、高校3年生の夏。
バイクに乗っていた幼馴染が、タンデムで乗せてくれたのです。地元である北海道の大自然の中を、風を切って駆け巡る気持ちよさは格別で「自分で運転したらもっと楽しそう!」と、一発でバイクの虜になりました。
1度興味を持つとトコトン追求する性格な私。自分なりにいろいろ調べていく中で、クラシカルで雰囲気のあるカフェレーサーというカスタムスタイルに惹かれていきました。
「バイクに乗りたい!」、そして「カッコイイカフェレーサースタイルにカスタムされたバイクを作りたい!」という気持ちがどんどん強くなっていき、大学入学後すぐに2輪免許と最初の愛車GB250クラブマンを購入している自分がいました。
マフラーを変え、ハンドルを変え、ロケットカウルを取り付け…。もともとの性質もあってか、カスタムを楽しんでいるうちに、いつしか物作り大好きライダーとなっていました。
形に残す大切さに気づいた、不幸な事故
バイク乗りになって1年がすぎた頃には、マン島TTレースをリスペクトした、フルカウルGB250が完成。一緒に走り回って、作り上げたスタイルに見惚れる日々を過ごす中、突然の不幸が襲いかかりました。
脇見運転をしながら急右折してきた乗用車と衝突。目が覚めたら、自分は病院のベットの上でした。95:5で相手の過失の事故でしたが、複数箇所の骨折と脾臓の破裂、そして何より大切にカスタムしたGB250は見るも耐えない姿へと変わり果てていました。
自分にとって唯一無二、世界でたったひとつだけの愛車は突然廃車となり、残ったものはたった数枚の写真のみ。この時、しっかりと形に残しておけば良かったと、とても後悔したことを今でも鮮明に覚えています。
この経験が、バイクや車の映像を作成する、現在の活動のキッカケとなったのです。
バイクと映像制作を通じて得た人生の転機
少しでも思い出を残そうと、次の愛車GB500TTを題材に映像制作を開始。最初は1眼レフなどの機材も何もなくて、撮影はiPhoneのみでした。MV風に編集してみたり、友人達とのツーリングをVlog風に編集してみたりと、最初は自分や仲間内で楽しむぐらいの活動から始めました。
そんな中、たまたまコンビニでエンカウントしたことをキッカケに仲良くなった、1人のバイク乗りとの出会いが転機となりました。それが同い年で、カワサキZXR250とゼファー750に乗る、かわさき しゃけ君。今では、毎晩バイクで走りに行くほど、親しい友人になりました。
彼も撮影に興味があったようで、互いに互いを引っ張る形でミラーレスカメラとジンバルを購入することになったのです。知り合いの協力の元、カワサキW650を題材にした映像を一緒に制作して、YouTubeで公開したところ、まさかのタイで大バズり(笑)。
その反響を受ける形で、さまざまなオーナーが持つバイクや車の魅力を、自分たちのセンスで映像作品化して発信する活動を主とする、YouTubeチャンネル兼アートチーム「GarageFilm」を2人で本格始動することにしたのです。
入院やコロナ禍など、辛い時期や紆余曲折もありましたが、活動開始から4年、今や私は一端の映像クリエイター兼空間デザイナーとして、しゃけくんはプロのスチールカメラマンとして活動できるようになりました。
人生とは不思議なものですね。バイクに乗り始めなければ、事故に巻き込まれなければ、映像制作を始めなければ…ひとつでも違えば、今自分を取り巻いている環境や、関わってくれている人たちに出会えなかったと思います。
周囲からはバイクは危ないと言われることも多いですし、実際に危ないということを身をもって経験していますが、バイクがあったからこそ、充実した生活を送れていると思っています。まさにバイクあっての人生って感じです。
次回の「こだわりライダーSNSショッキング」は…
スチールカメラマンのかわさきしゃけさんが登場予定。どんなバイクライフやバイク愛を語ってくれるか、乞うご期待!!
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