意外と簡単! ボアアップ原付バイクに必須な排気量変更申請の方法【書類もチューン】
ボアアップしたら改造申請が必要?
そもそも、なぜ排気量変更申請をしなければならないかについて考えてみましょう。
ボアアップはエンジンのシリンダーを拡大し、排気量を増やす改造です。この改造により、原付バイクのパワーを上げることができますが、排気量が変わると法的には異なる車両として扱われます。
道路運送車両法では、二輪車のうち排気量50cc以下のものを「第一種原動機付自転車(原付一種)」、排気量50ccを超え125cc以下のものを「第二種原動機付自転車(原付二種)」としています。原付二種は、排気量50cc超90cc以下のものは黄色ナンバープレート、90cc超125cc以下のものであればピンクナンバープレートとなります。
申請を怠ると違法改造車両として扱われ、罰則の対象となるばかりでなく、万が一の事故の際に保険が下りないなどの大きな弊害がある可能性があるので、排気量を変更したら必ず申請を行うようにしてください。オジサンとの約束だぞっ!
自分でもできる! 排気量変更申請
排気量改造申請というと車検場に行って難しい書類を提出するイメージがあるかもしれませんが、原付バイクの排気量申請は役所の納税課で手続きできます。しかも意外と簡単なんです。ちなみに、地方自治体によって必要な書類が違ったり手続き方法も異なるので、ここからは筆者が住んでいる神奈川県相模原市を例に解説いたします。
必要書類について(※神奈川県相模原市の場合)
・排気量変更申請書
・改造を確認できる書類
・標識交付証明書
・ナンバープレート(車種区分が変更となる場合)
・運転免許証などの本人確認証
最初の「排気量変更申請書」(※自治体によって名称も内容も異なります)は納税課にいけばあるので、その場で記入してください。問題となるのは「改造を確認できる書類」←コレです。
じつはコレ、とくにフォーマットが決まっていないらしくて(※相模原市の場合)、ぶっちゃけた話、架空ボアアップ(50ccのまま改造申請)ではないことを証明できればいいそうなのです。ブツを見せたほうが早いと思うので、実際に私が申請に使った書類をお見せしましょう。
記載事項は以下の通り
・変更する車両の情報
・排気量変更の理由
・変更点(変更前と変更後のボア&ストロークと総排気量)
・作業内容について
今回は微増ボアアップ(オーバーサイズピストンの使用)で珍しかったせいか、逆に興味を持った担当者の方にいろいろと聞かれましたが、通常は作業内容について聞かれることはほとんどありません。
むしろ大切なのは、末尾の「この改造によって生じた責任は作業者本人が負うものとし市には一切の責任を問わないことを確約いたします」の一文がもっとも大切なのだそうです。たしかに責任の所在は大切ですよね~!
申請までの時間はものの5分で完了
排気量変更申請を記入して、標識交付証明書とナンバープレート、そして自作の改造を確認できる書類を提出したら、運転免許証などで本人確認してから椅子に座って待つこと数分。窓口で新しいナンバーと新しい標識交付証明書をいただいて、排気量変更の申請は完了です。
かかった時間はものの5分。長くても10分ぐらい。初めて挑戦すると緊張するかもしれませんが、拍子抜けするほど簡単に終わる申請です。
詳しくはお住まいの自治体に確認しよう
繰り返しになりますが、原付バイクの排気量変更申請は地方自治体によって、必要な書類も手順もルールも違います。バイクの改造をする前に役所に電話をして確認しておきましょう。
とはいえ、筆者はこれまで十数回の排気量変更申請をやってきましたが、どうやって排気量を変更したかさえ説明できれば問題なく申請することはできました。
堂々と公道を走るためにも皆さんも排気量申請にぜひともチャレンジしてみてください。この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(DIY道楽テツ)
場所によっては恒例行事なバイクの冬眠(長期保管) 「バイクの冬眠」…雪が多い地域の皆様にとっては、冬から春にかけて毎年恒例の行事かもしれませんね。また、雪国じゃなかったとしても、諸事情により長期間バイ[…]
燃料コックにも涙? それはある日の出来事。バイクで走り出そうとガソリンタンクの燃料コックをオンにした時、指先に冷たいものを感じました。 何があるのかと覗き込んでみると・・・燃料コックが泣いているぅ~![…]
ひと昔のバイクは一年中暖機運転が必須でした 昔のバイク…と行かないまでも、1990年代末ぐらいまでのバイクは、一年中エンジンの暖気が必要不可欠でした。とくに2サイクルエンジン車は、冬はなかなかエンジン[…]
チューブレスタイヤのビード落としは難しいよね!? タイヤレバーを使ったタイヤ交換、いわゆる手組でタイヤの脱着ができるという方でも、チューブレスタイヤとなると腰が引いてしまう、そんな方も多いのではないで[…]
APトライク125の積載量に興味アリ! APトライク125の特徴といえば、おもに下記の4つが挙げられます。 乗っていて面白い 雨に濡れにくい 税金が安い 3人乗りができる さらに加えるなら、「荷物がい[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
ユーザーの好みに応える充実のラインアップ。スポーツモデルを直立させるスタンドに求められる条件とは? BMWモトラッド専門店として2010年にオープンしたモトラッドミツオカ大阪は、大阪北部に位置する人気[…]
場所によっては恒例行事なバイクの冬眠(長期保管) 「バイクの冬眠」…雪が多い地域の皆様にとっては、冬から春にかけて毎年恒例の行事かもしれませんね。また、雪国じゃなかったとしても、諸事情により長期間バイ[…]
愛車を長期保管する前にやっておきたい「4項目」 本格的に寒くなるこれからの季節は、バイクに乗りたい気持ちはあっても、温かい時期に比べると走りに行く機会が少なくなってくる方も多いことでしょう。ましてや、[…]
プッシュスルースプリットビームトルクレンチ:作業後のゼロ点戻しが不要。反時計回りの測定も可能 角断面のトルクレンチ本体内部に内蔵された板バネは、調整ノブでトルクを設定した段階では負荷がかからず、ボルト[…]
高いポテンシャルを持ちながら肩の力を抜いて乗れる二面性で大ヒット セローが登場した1985年は、オンロードでは本格的なレーサーレプリカブームが到来する頃でした。オフロードも同様で、パンチのある2ストロ[…]
人気記事ランキング(全体)
CT125ハンターカブ[47万3000円] vs クロスカブ110[36万3000円/くまモン=37万4000円] 原付二種(51~125cc)クラスの販売台数でPCXとトップ争いを繰り広げるCT12[…]
ホンダV3 どうなる新型モトGPマシン 築き上げた栄光にしがみつくことなく、常に挑戦を続けるホンダ。デビュー初年度に圧倒的な強さで王座に輝いたRC211Vとて例外ではない。すでに次期エンジンを搭載した[…]
「もしも出先でヘルメットを盗難されたら、自宅までどうやって帰るのだろう」バイクに乗っていると、こうした疑問も浮かぶのではないでしょうか。そもそもヘルメット窃盗犯は、なぜ人が使った中古のヘルメットを狙う[…]
通勤エクスプレスには低価格も重要項目! 日常ユースに最適で、通勤/通学やちょっとした買い物、なんならツーリングも使えるのが原付二種(51~125cc)スクーター。AT小型限定普通二輪免許で運転できる気[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
最新の投稿記事(全体)
新体制で挑む10年目のFIM世界耐久選手権 TSR(TECHNICAL SPORTS RACING)が運営する「F.C.C. TSR Honda France」は、2025年シーズンもFIM世界耐久選[…]
量産モーターサイクル世界初のストロングハイブリッド搭載、デザインも新機軸 カワサキモータースジャパンは、諸事情により発売延期されていた世界初のストロングハイブリッド搭載バイク「ニンジャ7ハイブリッド」[…]
レーシングコースのイメージを細やかなグラフィックで鮮やかに表現したモデル SHOEIが積極的にグラフィックモデルを投入しているZ-8のニューフェイスは“ニーダウン”で、ずばり“ヒザスリ”だ。ヘルメット[…]
バイク王の初売り2025 企画①:「500台大放出! 初売り特選車争奪戦!」 バイク王の豊富な在庫車両から、このキャンペーンのため特別に用意された500台の特選中古車を2025年1月4日(土)から2回[…]
第1位:AV2278 DICTATOR MC[AVIREX] バイクシューズ売れ筋第1位にランクインしたのは、AVIREX(アヴィレックス)の「AV2278 DICTATOR MC」です。アヴィレック[…]