モデル/シューシャイナーの伊藤由里絵さん。旅立ちの理由が明かされる後編もエピソード盛りだくさん。
[伊藤由里絵]白バイ乗りから靴磨き職人に転身した私がヤマハのクルーザー、ボルトで日本一周を始めたワケ【後編】
日本一周を始めたワケ
靴磨きを始めて1年半くらいが経つ頃には、ありがたいことにリピーターの方も増えて、各地で靴磨きのイベントを開催するとたくさんの方が靴を持って訪れてくれるようになりました。そして「こんなに綺麗になるんだ!」と、靴磨きを通してたくさんの笑顔を見ることができました。
「東京でこれだけたくさんの人が喜んでくれるってことは、日本全国でやったらもっと喜んでくれるんじゃないか!?」と思い立った時ふと、頭に浮かんだのは『日本一周』の文字。
かつてバイクを初めて買った時にやりたいと思っていたこともあるし、「バイクに靴磨き道具を積んで日本一周したらいいんじゃない!? 」「出会った人の靴を磨いてHappyを届ける旅。めちゃくちゃ面白そうじゃない!?」 と思い立ち、共感してくれる人を募るためクラウドファンディングを実施しました。
「地方には靴磨き専門店がない県も多いし、そもそも靴磨きを経験したことない人も多いんじゃないかな。それなら私が実際に47都道府県すべてに足を運んで、靴を磨くことでHappyを届けたい!」という一心だったんです。結果は想像以上にたくさんの方が応援してくださり、自分だけの挑戦ではなく応援してくれたみんなのための日本一周が始まりました。
バイクを仕事場に改造!?
日本一周をするにあたって快適かつ安全に旅が出来るよう、愛車のヤマハ ボルトにバンパーとウインドスクリーンを付けて旅仕様に改造しました。
それから目印になるヘルメットとタンクもこだわったポイントです。一目で「いとちゃんのバイク!」と気づいてもらえるように、化粧品のファンデーションをイメージして、かっこよさの中にも女性らしさを表現した色に塗装してもらいました。
この唯一無二のカラーは旅先でも「素敵だね!」と言っていただけることが多くてとてもお気に入りです。
そしてなんと言っても一番のこだわりは、この後部のリヤボックスとキャリア!!! バイクがそのまま仕事場になったら良いのに、という私の理想を職人さんが具現化してくれました。
キャリアを組み替えて広げ、仕事道具が詰まったリヤボックスを展開すると、靴磨きの作業台になるんです!! しかもバイクの傾斜角を考慮して台が水平になるように設計されていて、靴磨きだけじゃなく旅先で何か食べたい時にもテーブル代わりとして活躍してくれています(笑)。この作業台のおかげで、全国どこを走っていてもすぐに靴磨きが出来るようになりました!
2022年6月に始まった靴磨き日本一周も現在32都道府県を達成し、もう終盤。嬉しいこともハプニングも盛りだくさんな日本一周の旅、次回から思い出と私の想いを綴っていきたいと思います。
自己紹介が長くなりましたが、次回の北海道編から旅記録をスタートするので今後も応援していただけると嬉しいです!
いとのワンポイントレザーメンテナンスVol.2:革についた汚れを落とそう
前回はレザーメンテナンスの基本中の基本、ホコリ落としについて解説しました。レザーメンテナンスの第一歩は、塗り込むことよりもしっかりと落とすこと! 今回は、ブラッシングによるだけでは落ちない汚れの落とし方をレクチャー!
挑戦しやすさ ★★★★☆
①水を固く絞った布で拭き取る
靴やバッグに付着したちょっとした汚れであれば固く絞った布で拭き取ることで簡単に落とせます。このときゴシゴシと強く擦らないように気をつけましょう。革に水はNGと思ってしまうかもしれませんが、しっかりと乾かせば問題ありません。実際に水を使って革の雨染みを取ったりもします。
②レザー用クリーナーで拭き取る
水だけで落ちなかったガンコな汚れにはレザー用のクリーナーを使用します。適量のクリーナーを染み込ませた布で汚れている部分を拭き取りましょう。
また、定期的に革にクリームなどを塗っている場合は、新たに塗り込む前にクリーナーで古いクリームをしっかりと落としましょう。革は人間でいう肌と一緒なので、化粧落としのように考えるとかわりやすいです。
女性は共感していただけると思いますが、前日の化粧を落とさずに上からファンデーションを塗ると厚化粧で綺麗に仕上がらないですよね(泣)。 革も同じで古いクリームが毛穴を塞いでしまい、通気性や見た目を損なってしまう可能性があります。ぜひ、クリーナーで革のクレンジングを!!
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