【DIY道楽テツ】溶接初心者はまずこれを買うべし!本当に使える10アイテム〈ゼロから始める100V溶接機3日間集中講座その2〉
6:ニッパー(または溶接ラジオペンチ)|品質良しを選びたい
溶接ワイヤーを切る時に使用します。長く出過ぎたワイヤーをカットすることもあれば、溶接を再開する時に酸化した先端をカットしてアークしやすくする時にも使います。
筆者の経験からすると、このニッパーだけは品質が確かなものを選んでいただきたいところ!
というのも、ただワイヤーを切るだけなら安物でも問題ないのですが、溶接ワイヤーって意外とカタい。カットするときに切れ味が悪いと先端が潰れたり荒れてしまうのです。そうすると、溶接チップを交換する時やワイヤー交換の時に、チップやケーブルの中で引っかかってしまい、何らかのダメージを与えてしまうことが多々あるのですよ。
そのほかにも「溶接用ラジオペンチ」という溶接に特化したアイテムもあります。これは、ワイヤーのカットだけでなく、ノズルの中にたまったスパッターの掃除や、溶接チップの交換にも使えるという優れモノ。切れ味も充分なので、最初からこちらを買うのもアリだと思います。
7:スパッタシート|防火 保護 養生 ・・・ 一枚あると便利
スパッタシートというと聞きなれないかもしれませんが、要は難燃性の生地で、焚火シートのようなものと言ったほうが一般的かもしれません。
ただしガラス繊維のようにチクチクすることはなく、フェルト生地なので柔らかく手触りも優しいのが一番の特徴。
だけど…バーナーで焙っても溶けません! 燃えません!!
溶接するときに下に敷いてもいいし、飛び散るスパッタで周囲にダメージを与えないために養生として使っても便利です。ちなみに、あまりに使い勝手が良いので筆者は3枚所有しています。ディスクグラインダーの切削作業の火花にも使えるので利用範囲も広いのが魅力です!
8:レンジガード ガステーブル用|スパッタ飛散防止にも使える
これは溶接用のアイテムではないので、工具屋さんには売ってませんし、溶接機メーカーでも販売してません。サイズ的にもピッタリで、価格もお手頃なのが、ホームセンターのキッチン用品売り場にあります。
溶接するときに、そのまわりをぐるっと囲うだけ。それだけで、溶接の光を防ぐ遮光板になるし、スパッタの飛散を防ぐ遮蔽版になるし、そのあとグラインダーで削る時の火花の飛散防止にもなります。ついでに言うと、粉が飛び散らないので掃除も楽ですね(笑)
さきほどのスパッタシートと併用すれば、新聞広げたくらいのスペースがあれば溶接できるので、溶接用の広いスペースを確保できない方にはぜひともお勧めしたいアイテムです。
ただ、ひとつ注意点があるとすれば、百均などにも売っているペラペラのアルミ製は使えません。軽すぎて飛んで行ってしまううえに、温度に負けてしまうので(←経験済み)、鉄製のゴツいレンジガードを購入しましょう。
9:ディスクグラインダー|使用法を覚えれば便利!溶接工の友
ベビーサンダーとも呼ばれる、もはや溶接とセットのアイテムです。これなくして溶接は立ち行かないといっても過言ではないハズ。プロの溶接工も最初に覚えるのはディスクグラインダーの使い方だったりするので、その重要度は推して知るべし。
しっかり覚えようとすれば溶接に匹敵するほどの難易度で、そして危険な道具でもありますが、汎用性が非常に高いアイテムでもあります。なにせ 削る、磨く、剥がすことをこれひとつで作業できるので、溶接の材料加工から溶接後の仕上げ作業まで、ディスクグラインダーひとつあれば事足りるのです。
本体からディスク、アタッチメントまですべてホームセンターで買うことができるので、溶接と同時進行でこちらの使い方も覚えてみましょう。
10:チップソー|材料の切断に特化したアイテム
ディスクグラインダーよりも「まっすぐ切る」ことに特化したアイテムです。
ハンドツールの金属ノコギリでも切れないことはないのですが、アングルともなると一本切るだけで汗だくになってしまいます。
その点、チップソーがあれば肉厚のあるパイプでもあっという間に切断。また、刃の角度を変えることによって90度~40度くらいまでの斜め切りも可能です。
切断作業はディスクグラインダーでもできないことない作業なのですが、アングルやパイプを組み立てる作業をする際には数も正確さも問われると思うので、切断道具の必要性を感じたならば、その第一号としてチップソーはコストパフォーマンス的に適したアイテムといえます。
まとめ:これだけあれば溶接はじめは困らない!
どれもこれも、筆者が自宅で溶接するときに毎回重宝しているアイテムばかり。もちろん他に愛用しているアイテムもあるのですが、そちらはもっと溶接に慣れてから揃えれば大丈夫です。この10個さえあれば、快適に溶接をスタートできますよ!
今回もご一読ありがとうございました~!
使っている溶接機: SUZUKID インバータノンガス半自動溶接機 Buddy SBD-80
動画解説はこちら
(↓)YouTube動画のほうでは映像付きで解説しているのでよかったら参考にしてください♪
私のYouTubeチャンネルのほうでは、「バイクを元気にしたい!」というコンセプトのもと、3日に1本ペースでバイクいじりの動画を投稿しております。よかったら遊びにきてくださいね~!★メインチャンネルはコチラ→「DIY道楽」 ☆サブチャンネルもよろしく→「のまてつ父ちゃんの日常」
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(DIY道楽テツ)
チューブレスタイヤのビード落としは難しいよね!? タイヤレバーを使ったタイヤ交換、いわゆる手組でタイヤの脱着ができるという方でも、チューブレスタイヤとなると腰が引いてしまう、そんな方も多いのではないで[…]
バイクのステップゴムがボロボロになっていたので、新品に交換しました。 ・・・と言ってもこれは買ったものではなくて、たったいま印刷したもの。出来立てほやほやなのです~! 3Dプリンターを買ってみたのです[…]
トライクは転ぶ? 素朴な疑問 二輪(バイク)に乗っている方や、四輪(クルマ)に乗っている方から聞かれる質問のひとつが、「トライクって転倒しないの?」というものです。 トライクには3つのタイヤがあり、二[…]
この記事に訪問してくれたあなた、キックペダルの分解に興味があるということでしょうか? それとも今まさにその危機に直面しているのでしょうか? もしくはただの冷やかし?? それでもオッケー。少しでも参考に[…]
私は長い間タイヤ交換が苦手でした。 実はワタシ、長い間タイヤ交換が苦手でした。 レバーを使ってタイヤを外したり、組み付けたりはできるのですが、全体的に手間取るというか、スムーズにいかないというか、なか[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
ラチェットハンドル:1/4ビットとソケットの二刀流で狭い場所でも扱いやすいラチェット工具 最初に紹介するのは、9段階のフレックヘッドの一方を差込角1/4インチのラチェットハンドルで、もう一方を1/4イ[…]
バイクに常備しておきたい最低限の車載工具とは? バイクは振動によってボルトが緩みやすく、ボルトが1本外れただけでも部品が保持できず、安全な走行が困難になります。 加えて、ミラーのネジが緩んだだけでも安[…]
絶対的なエンジンコンディションを左右。キャブレター完全分解&オーバーホール実践 新車当時のタイヤを装着したまま、走行2600kmでオークションに出品されていたXT250。1981モデルのノンレストア車[…]
第1位:ポケッタブル高圧洗浄機[スパイサー] 売れ筋第1位には、SPICERR(スパイサー)の「ポケッタブル高圧洗浄機」がランクインしました。 この製品は、バイクにダメージを与えることのないように圧力[…]
第1位:レイキッシュ[ヴィプロス] チェーンオイル売れ筋第1位は、ヴィプロスの「レイキッシュ」。浸透率がとても高い上に速乾性もあるため、チェーンの細部まで素早く浸透するほか、オイルの飛散や汚れの付着な[…]
人気記事ランキング(全体)
リグニスによるカスタムコンプリートのニューモデル『フリスコスタイル』とは 「これこれっ、これなんだよなぁ」と、エボリューションVツインを知る人はもちろん、もしかしたらハーレーダビッドソンに乗ったことが[…]
ラチェットハンドル:1/4ビットとソケットの二刀流で狭い場所でも扱いやすいラチェット工具 最初に紹介するのは、9段階のフレックヘッドの一方を差込角1/4インチのラチェットハンドルで、もう一方を1/4イ[…]
ステップアップの階段・R7の成功が生んだR9 YZF-R9の開発者・お二人にインタビュー 編集部:まずはYZF-R9(以下R9)の企画経緯や狙いを教えてください。 兎田:他社さんを含めてスーパースポー[…]
YZF-R9の開発者・お二人にインタビュー スピンフォージドホイールを非採用の理由とは? (前編から続く)編集部:エンジンですが、内部部品や吸排気系も含め、基本的にはMT-09と共通です。YZF-R9[…]
「お金も時間もありそうなのに、なぜこんな天気の良い日にツーリングにも行かず、用品店に来ているんだろう?」という疑問 都内の某大手バイク用品店の駐輪場にて。今日も「なぜ来ているのかわからない?」ようなバ[…]
最新の投稿記事(全体)
ニンジャ250:電スロなしで全域をカバー/限界性能もアップ 伸び上がる! レッドゾーン以降もキッチリ回り、従来型より明確に高回転パワーがアップしている。ライバルのCBR250RRと直接比較したわけでは[…]
PEV600のおすすめポイントをご紹介 さて、本題に入る前に昨今の電動車事情について簡単に触れておきますね。 乗り物の電動化が徐々に加速していく中で、昨年夏には特定小型原付が新たな車両区分として加わり[…]
α-14を全方位で超える“S級”タイヤを標榜 住友ゴム工業が2025年2月より発売するDUNLOP「SPORTMAX Q5S(スポーツマックス キューファイブエス)」は、スポーツマックスQ5シリーズの[…]
放送中にはYouTubeからも同時配信! 株式会社デイトナは、デイトナの公式YouTubeチャンネル「デイトナ! ライド ア バイク!!」を展開している。その中のラジオ風トーク番組「バイクでレディオ」[…]
リグニスによるカスタムコンプリートのニューモデル『フリスコスタイル』とは 「これこれっ、これなんだよなぁ」と、エボリューションVツインを知る人はもちろん、もしかしたらハーレーダビッドソンに乗ったことが[…]