愛車のツヤを手軽に取り戻す! 20年物リトルカブをパーツクリーナーで磨いてみた

同じバイクに長く乗り続けていると、いつのまにか艶が失われてくすんだように見えてくる…。いつまでも愛車をピカピカに保ちたいライダーにとっては悩みのタネだろう。この原因は細かな傷。特に樹脂性のパーツは柔らかく、ウェアで擦っただけでも艶がなくなってしまう。本記事では、バイクメンテナンス系ユーチューバー・DIY道楽テツ氏が、気軽に使えるケミカル「樹脂パーツクリーナー」を用い、20年物の愛車リトルカブの輝きを取り戻す。
●文/写真:DIY道楽テツ
思うこと、ありませんか?
新しい頃はワックスをかけるたびにホレボレするほどのツヤが出たバイク。今でも大きな傷はないのに、なんとなくぼんやりくすんでいる…。それって、細かい小傷のせいかもしれません。
メッキされた金属部品に比べて、樹脂パーツは目に見えない小さな傷がつきやすいもの。洗車のブラシやワックスがけのタオルはもちろん、ときにはウェアが擦れただけでも細かい傷がついてしまうのが樹脂の弱点です。これは古いバイクだけの問題ではありません。むしろ最近の新しいバイクのほうが、デザインの多様性や軽量化のために樹脂パーツが増えています。この”細かい傷問題”は、バイクに乗っている以上、新旧問わずライダーの悩みの種とも言えるでしょう。
ちなみに筆者が日ごろ乗っている愛車の「リトルカブ」は、20年以上前のモデル。やはり樹脂パーツ部分のツヤがなくなってしまっています。…いや、ツヤがなくなっているといより、もはや”すりガラス”状態。こうなってくると、ワックスをかけようがあまり効果がない状態です。ツーリングシーズンも到来するので、もうちょっと綺麗にしてあげたいと思います!
筆者のリトルカブのレッグシールド。大きな傷はないけどすっかりマットになっちゃってます。
「樹脂パーツクリーナー」を試してみます!
とはいえ、部品交換するほどのキズがついてるわけではありませんし、丸ごとカウルを替えればもちろん費用もかさんでしまいます。ということで、かようなものを買ってみました。バイガルーの「樹脂パーツクリーナー」です。
パッケージには「樹脂パーツの小キズ/くもり解消」と、魅力的な文句が書かれています。また、ヘッドライトやウインカーの黄ばみ&曇りにも効くのだとか。成分を見てみると、研磨剤/艶出し剤/界面活性剤が入っているので、研磨と艶出しを同時にできるケミカルと予想されます。ポリッシャーなど大がかりな機械を使うわけではないので、洗車の後にでも気軽に磨くことができそうですね~! それではさっそく使ってみましょう!
【バイガルー 樹脂パーツクリーナー BC-04】●内容量:80ml ●価格:オープン
磨き始める前にまずは洗浄から!
まずは、磨く面の砂や泥などの汚れを洗い流し、水分を拭き取ります(表面に砂泥が残ったまま磨くと傷の原因になってしまいます)。今回は違いが分かるように、マスキングテープで囲いを作りました。ここだけ磨いてみて、周囲と比較をしてみたいと思います。
磨く前後で比べるために、テープで囲いを作っています。洗車してこの状態だから、いかにツヤがなくなってるかはお分かりいただけるかと…。はたしてコレがどのくらい綺麗になってくれるのでしょうか…?
容器をよく振ってからタテ&ヨコ方向に磨きます
まずは容器ごとよく振ってから付属のネルクロスに少量つけて、磨いていきます。このとき注意したいのが磨く”方向”。縦横方向に交互に磨くのが正しい方法です。同じ方向にこすり続けると、その形に磨き傷がついてしまうんです。同じように、丸を描くように磨いてしまうと、丸い形の傷跡が…。そんなことにならないように、直線でタテ、ヨコ、タテ、ヨコの順で磨いていきましょう。
液状のクリーナーがよく伸びるので作業性は良好です。すいすい作業が進みます。
これが軽く磨いた状態。この時点ですでに違いが出ているのがお分かりでしょうか?
乾く前に拭き取って仕上げ処理を
ひと通り磨き終わったら、乾く前にこれまた付属の仕上げクロスを使い、クリーナーを拭き取っていきます。ここでちょっと驚いたのが、とっても滑りが良かったこと。めちゃくちゃツルツルしてます。これは仕上がりに期待が持てますよ!?
クロスで拭き上げてみると、明らかに感触が違う! ちなみに、仕上げ用のクロスは4枚入っていました。
1回だけ磨いてみた、その結果は…??
それでは、さっそく磨いた結果を見てみましょう。長年の細かい傷ですっかり艶を失っていたレッグシールドが、比べてみると一目瞭然。こうなりました!
見ての通りですが(笑)、写真左が磨いていない部分、右が磨いた面です。明らかにツヤが違う! 後ろにある電線がくっきり映り込んでいるので、その違いは歴然ですね〜!!
マスキングテープを剥がしてみると…。まるで長い間貼っていたステッカーを剥がした痕みたいに、くっきり違いが出てしまいました。っていうか、ツヤが出すぎて、これまであまり目立ってなかった傷が浮き彫りになってしまいましたね~!
古いステッカーを剥がした痕みたい…。
ひとつ注意点として、今回使ったクリーナーでは爪に引っかかるような大きな傷は消えません。その代わり、傷かどうか判別がつかないような小さい傷には確かに効果がありました。一度磨いただけで、ご覧の写真の通りツルツルです。
説明書によれば、思ったより効果が上がらなかった場合は、繰り返しの施工がより効果的とのこと。研磨剤で磨いた面に艶出し剤が乗るので、さらに艶を増すことが可能でしょう。この上からワックスをかければ、より効果的と思われます。
このように、曇りの原因になるような極小傷にはかなり効果がありました。長く乗りこなしたバイクはもちろん、新車でも日常的にメンテナンスして艶を維持する…といった目的にはピッタリではないでしょうか?
今回のテストが少しでも皆様の参考になれば幸いです。今回もご視聴ありがとうございました~!
動画解説はこちら↓
※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
北米レブル300にEクラッチ仕様が登場 ホンダEクラッチが世界戦略進行中だ。欧州で人気のグローバル車・CBR650R/CB650Rを皮切りに、日本では軽二輪クラスのベストセラーであるレブル250に搭載[…]
乗ってみた! APトライク250 やっと乗るチャンスがやってきました。APトライク250を作った、株式会社カーターさんのご協力によるものです。ありがとうございます! 以前は同様にAPトライク125も体[…]
最新Z900/Z500らに共通する3眼LEDヘッドライトやファットバーを採用してデザイン刷新 カワサキは欧州で、2026年モデルとして新型車「Z650 S」を発表。つい最近、スタンダードの「Z650」[…]
世界初公開の2機種はいずれもモーターサイクル カワサキが発表したジャパンモビリティショー2025出展モデルで確定しているのは、日本初公開となる「Z1100 SE」、スーパーチャージドエンジンを搭載した[…]
新型CBは直4サウンドを響かせ復活へ! ティーザー画像から判明したTFTメーターとEクラッチ搭載の可能性 ホンダは中国がSNS『微博』にて、新たなネオクラシックネイキッドのティーザー画像を公開したのは[…]
最新の記事
- 【祝! ホンダCB1000F発売決定】コンセプト時点で公開された期待のカスタムモデル2選
- MVアグスタ(MV AGUSTA ) F4【音速の貴公子】アイルトン・セナが愛した限定モデル!「セナ仕様」のプレミア価値
- 78年前の“バタバタ”が甦る?! ホンダが自転車を“電動アシスト化・コネクテッド化”できる「スマチャリキット」のライセンス事業を開始
- 【2024-2025 秋冬新作】アルパインスターズの街乗りカジュアルウェア3選! バイクを降りてもお洒落な防寒アイテム
- カワサキ新型「Z650 S」初登場! 最新3眼ヘッドライト採用、ライディングポジションも最適化【欧州】
- 1
- 2