![4気筒250cc・スポーツ系の心臓を持った元気印ネイキッドたち[クォーターマルチ烈伝#03]](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2019/08/000-54.jpg)
直列4気筒ニーゴーの名機が続々と生み出された’80〜’90年代をプレイバック。「レッドゾーンは何回転だったのか」がわかる機種紹介をカテゴリー別に特集していこう。最終回となる第3回は、レプリカの流れを汲む強心臓を備えたネイキッドたちを紹介していこう。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真:YM Archive
- 1 手軽な快速ファイター
- 2 ’85 GF250[SUZUKI]:ネイキッド版も早期に登場[Red Zone 13000rpm~]
- 3 ’89 COBRA[SUZUKI]ルックスも走りも過激[Red Zone 17000rpm~]
- 4 ’89 BANDIT250[SUZUKI]:欧風の美麗デザインと先進メカを融合[Red Zone 17000rpm~]
- 5 ’95 BANDIT250/V[SUZUKI]:高度なバルブ可変機構で全域がモリモリ![Red Zone 16000rpm~]
- 6 ’91 Zeal[YAMAHA]:アイデア満載のイルカ[Red Zone 15000rpm~]
- 7 ’91 GSX250S KATANA[SUZUKI]:元祖のスタイルを見事に再現した小刀[Red Zone 16000rpm~]
- 8 ’91 BALIUS[KAWASAKI]:ZXRの心臓を公道向けにチューン、懐が広く、扱いやすい神馬[Red Zone 19000rpm~]
- 9 ’96 HORNET[HONDA]:ダイナミックな走り&外観でクラスを超越した傑作[Red Zone 16000rpm~]
- 10 ’91 JADE[HONDA]:ホーネットの前身は正統派ネイキッドだった[Red Zone 16000rpm~]
手軽な快速ファイター
1989年以降、400ccを中心にネイキッドブームが到来。250でもレプリカの直4エンジンを活用した数々のモデルが生み出された。中低速寄りに調教した心臓を専用フレームに積み、扱いやすい速さが美点。特にバリオス(カワサキ・ZXR250系エンジン)とホーネット(ホンダ・CBR250RR系エンジン)は人気を博し、ロングセラーとなった。
’85 GF250[SUZUKI]:ネイキッド版も早期に登場[Red Zone 13000rpm~]
直4ニーゴーの始祖、GS250FWがネイキッドに転生。DOHC2バルブの心臓は内部パーツの改良で3ps増を果たし、新作フレームに搭載した。翌年、45psでハーフカウル付きのSもデビュー。
【SUZUKI GF250 1985】主要諸元■車重139kg(乾)■41ps/12500rpm 2.4kg-m/10500rpm ※諸元は’85
’89 COBRA[SUZUKI]ルックスも走りも過激[Red Zone 17000rpm~]
GSX-R250Rをカウルレス化したスポーティ仕様。多くはベース車と共通だが、5&6速を低速寄りに。アップハンや丸眼、張り出したコブラのようなシュラウドで独自のスタイルとしている。
【SUZUKI COBRA 1989】主要諸元■車重139kg(乾)■45ps/11500rpm 2.6kg-m/10500rpm ※諸元は’89
’89 BANDIT250[SUZUKI]:欧風の美麗デザインと先進メカを融合[Red Zone 17000rpm~]
コブラの2か月後に登場したモデルで、鋼管フレームを強調したボディとモノサスによる欧州デザインが自慢。車体は兄貴分の400と共通で、質感と車格もクラスレスだ。心臓はGSX-R250R譲りの水冷直4だが、実用域を重視した特性と専用マフラーを与えた。
【SUZUKI BANDIT250 1989】主要諸元■軸距1435mm 車重156kg(乾)■45ps/14500rpm 2.6kg-m/10500rpm■タイヤサイズF=110/70-17 R=140/70-17 ※諸元は’89
【ロケットカウルのカフェレーサースタイル[BANDIT250LTD]も登場】欧州フォルムと絶妙にマッチする、低く構えたロケットカウルを採用。LTDはセパハンだが、STDはアップハンも選択可能。
’95 BANDIT250/V[SUZUKI]:高度なバルブ可変機構で全域がモリモリ![Red Zone 16000rpm~]
アルミスイングアームなどで12kgもの車重減を達成。外装も刷新され、より洗練度を増した。さらに、分厚い低中速域と高回転パワーを両立するバルブ可変のVC機構を備えたVを追加。赤いヘッドカバーが目印だ。
【SUZUKI BANDIT250/V 1995】主要諸元■車重146kg(乾)■40ps/14000rpm 2.5kg-m/10000rpm ※諸元は’95V
【驚異のVC機構!】吸気&排気側双方のカムシャフトに中低速用カムと高速用カムを設置し、回転数に応じて油圧で切り替えるVC機構。バルブ休止のハイパーVTECよりハイテクだ。1997年モデルからは吸気側のみに変更。
’91 Zeal[YAMAHA]:アイデア満載のイルカ[Red Zone 15000rpm~]
「ジャンプするイルカ」をイメージした外観で話題に。FZR250R ベースの心臓に独自の右2本出しマフラーを組み合わせ、走りは中低速が得意。新設計スチールフレームによる低重心設計や良好な足着き性もイージーさに貢献する。タンク前方の収納と標準の防水シートバッグで実用性もマル。
【YAMAHA Zeal 1991】主要諸元■軸距1370mm 車重145kg(乾)■40ps/12000rpm 2.7kg-m/9500rpm■タイヤサイズF=110/70-17 R=140/70-17 ※諸元は’91
小物入れを完備!
’91 GSX250S KATANA[SUZUKI]:元祖のスタイルを見事に再現した小刀[Red Zone 16000rpm~]
1990年に限定復刻した名車、GSX1100Sカタナの好セールスを受け、翌年250にもカタナが登場した。大柄なボディと一部に用いた1100の共通パーツで雰囲気を忠実に再現。バンディット譲りの水冷直4はサイドドラフト化され、専用のカムとクランク、空冷風ヘッドも与えた。
【SUZUKI GSX250S KATANA 1991】主要諸元■軸距1435mm 車重160kg(乾)■40ps/13500rpm 2.7kg-m/10000rpm ■タイヤサイズF=110/70-17 R=140/70-17 ※諸元は’91
メーターも忠実に再現。リミットは1万7000回転だ。セパハンは、やや高めの設定。
ガンメタ+黒エンジンの特別仕様も限定500台で登場。当時、大人気だった。
’91 BALIUS[KAWASAKI]:ZXRの心臓を公道向けにチューン、懐が広く、扱いやすい神馬[Red Zone 19000rpm~]
大ヒットした400のゼファーに続いて投入された意欲作。専用の鋼管ダブルクレードルフレーム+モノサスに、ZXR250の高回転ユニットを搭載する。吸排気系の変更などで低中速トルクを増 強しつつ、45psを堅持。扱いやすさと速さを兼ね備える上に、安楽なアップハンドルや抜群の足着き性で万人から支持された。車名は、ギリシャ神話に出てくる不死身の神馬を意味する。
【KAWASAKI BALIUS 1991】主要諸元■軸距1380mm 車重141kg(乾)■45ps /15000rpm 2.6kg-m/11500rpm■タイヤサイズF=110/70R17 R=140/70R17 ※諸元は’91
【KAWASAKI BALIUS-Ⅱ 1997】1993年モデルで40ps化。1997年モデルでは2本サスのⅡに進化し、スロットルポジションセンサーも投入。2007年モデルで惜しくも生産終了となった。
2002年、業務提携でスズキにバリオスがOEM供給され、「GSX250FX」として販売。
2眼の砲弾型メーターを採用。目盛りは2万1000回転まで刻まれる。2000年モデル以降はレッド1万8000回転にダウン。
’96 HORNET[HONDA]:ダイナミックな走り&外観でクラスを超越した傑作[Red Zone 16000rpm~]
「クラスレスのインパクト」を掲げ、1996年デビュー。専用の鉄製モノバックボーンフレームで軽量スリムな車体を実現し、これにCBR250RR由来のカムギアトレーン水冷直4を積む。エンジンは低中速トルクの向上と同時に吹け上がり感が強調され、爽快。直4ニーゴーの傑作として2007年まで生産された。
【HONDA HORNET 1996】主要諸元■軸距1415mm 車重149kg(乾)■40ps/13000rpm 2.4kg-m/11000rpm■タイヤサイズF=130/70ZR16 R=180/55ZR17 ※諸元は’96
【1999年モデル】1999年モデルで排ガス規制適合のため、触媒などを搭載。2003年モデルでシート高ダウン、2005年モデルでライトを変更と年々熟成が進んだ。
【フォルムがグラマラス!】スズメ蜂の車名のとおり抑揚のある造形とアップマフラーが特徴。リヤタイヤもSS並みにワイド。
’91 JADE[HONDA]:ホーネットの前身は正統派ネイキッドだった[Red Zone 16000rpm~]
ホーネットのベースは、落ち着いた雰囲気のジェイド。ダブルクレードルフレームにCBR250RR譲りのカムギア直4を搭載した。1996年に生産終了。
【HONDA JADE 1991】主要諸元■軸距1420mm 車重146kg(乾)■40ps/14000rpm 2.4kg-m/11000rpm■タイヤサイズF=100/80-17 R=140/70-17 ※諸元は’91
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(名車/旧車/絶版車)
新作CB750K内覧でヨーロッパのトレンドを強く要求され追加した「F」デザインが世界中で大ヒット! 1969年にリリースされた、量産車では世界初の4気筒、CB750FOURから10年が経とうとしていた[…]
“水冷”と、その存在感から「ウォーターバッファロー」の愛称も 1971年の東京モーターショーにGT750が出品された当時、観客はラジエーターの大きさや、フィンの見えないシリンダーブロックに目を丸くした[…]
小排気量にフレームからリヤフェンダーが別体化してスーパースポーツだけの前後18インチ! 1964年、ホンダは最もポピュラーだった90ccクラスに画期的なバイクをリリースした。 その名もCS90。当時は[…]
サイドバルブ方式を採用した”フラットヘッド” WシリーズはショベルヘッドやエボといったOHVエンジンよりはるか昔、1937年に3世代目、739ccのサイドバルブ(フラットヘッド)エンジンとして登場。 […]
自主規制と免許の足枷が日本独自の高性能を生み出す GPz900R登場時の1984年も、国内では排気量上限の自主規制が続いていた。そこで国内モデルにGPz750Rを投入。 性能優先でコストをかけてボア×[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA] | ヤマハ [YAMAHA] | スズキ [SUZUKI] | カワサキ [KAWASAKI])
125ccのMTバイクは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)[…]
125ccクラス 軽さランキングTOP10 原付二種は免許取得のハードルも低く、手軽に楽しめる最高の相棒だ。とくに重要なのは「軽さ」だろう。軽ければ軽いほど、街中での取り回しは楽になるし、タイトなワイ[…]
125ccクラスは16歳から取得可能な“小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり[…]
WMTCモード燃費×タンク容量から航続距離を算出してランキング化 この記事では、国内4代バイクメーカーが公表しているWMTCモード燃費と燃料タンク容量から算出した1給油あたりの航続可能距離を元に、12[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
人気記事ランキング(全体)
注目RCブランドが名車を忠実に再現 「WPL JAPAN」は、森林や岩場などの悪路を走破できるスケールクローラーRCを展開するRCカーブランド。 通常は高額なスケールクローラーを、すぐに遊べるRTRセ[…]
新作CB750K内覧でヨーロッパのトレンドを強く要求され追加した「F」デザインが世界中で大ヒット! 1969年にリリースされた、量産車では世界初の4気筒、CB750FOURから10年が経とうとしていた[…]
新設計の502cc・4気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツ ホンダは、中国で開催された重慶モーターサイクルショーにて4気筒エンジン搭載の新型モデル「CBR500Rフォア(CBR500R FOUR)[…]
HONDA CB1000F Concept TeamCB & WITH ME やったぜ! CB1000F コンセプトのレースデビューウィン! 私が参戦したのはアイアンスポーツクラス。空冷・水[…]
“水冷”と、その存在感から「ウォーターバッファロー」の愛称も 1971年の東京モーターショーにGT750が出品された当時、観客はラジエーターの大きさや、フィンの見えないシリンダーブロックに目を丸くした[…]
最新の投稿記事(全体)
マイインカム「B+COM SB6XR」にサメのステッカーを貼る 本日、車検終わりのBMW F900XRを取りにお出かけ。 何を着ようか考えながら、マイインカム「B+COM SB6XR」にもどのステッカ[…]
旧車を維持管理するために必要なのは、駆け込み寺的存在 2010年にBMWモトラッドの販売に参入して以来、15年間で6店舗を展開してきたモトラッドミツオカグループ。母体である光岡自動車は創業55年以上と[…]
1000に負けない元気のよさ 1月発売の1000に続いて750にも新しいホーネットが登場した。1000の方は乗ってみて、まあ元気のいい走りが印象的だったんだけど、この750もそれに負けず元気がいい。エ[…]
CBで戦うことにロマンがあった ’91年の東京モーターショーに参考出品されたCB1000SFのプロトタイプを見たときは、純粋に「カッコイイ!」と衝撃を受けた。そして’92年に市販版が出るや早速手に入れ[…]
「ポケッタブル高圧洗浄機SWU-201 (WH)」 9月26日(金) より発売 オートバイ用インカム「B+COMシリーズ」の企画・製造・販売を行う株式会社サイン・ハウスは、“SPICERR”ブランドの[…]
- 1
- 2