
ホンダは2025年5月20日、四輪電動化を中心とした同社の取り組みについて説明会を開催し、取締役 代表執行役社長 三部 敏宏(みべ としひろ)氏が説明を行った。2030年におけるEV販売比率の見通しを修正。二輪事業はさらなる盤石化を目指す。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:ホンダ
二輪事業では、世界6000万台の時代に世界シェア5割を狙う!
ホンダが発表した2025年3月期における二輪販売台数は、世界シェア約40%の2057万台。37の国と地域において過去最高を達成したという。世界市場は現在5000万台規模であり、この数字はまさに圧巻。さらに、二輪車の需要は最大市場となるインドを含むグローバルサウスを中心に、人口の増加や所得向上を背景にさらなる拡大が見込まれており、2030年前後には6000万台規模に成長する見通しだ。
この需要拡大に備え、EVおよびICE(内燃機関)の充実で長期的には世界シェアで5割を狙うとした。また、2030年(2031年3月期)においては売上高営業利益率15%以上という高収益体質を確立していく。
これを実現するべく、多様なニーズに合わせた魅力的な商品の展開と、供給体制の最適化を図るほか、CO2削減への取り組みとして、電動化の加速に加え、ICE(内燃機関)の燃費向上、フレックスフューエルへの対応を拡大していく。
電動二輪車に関しては、今年2月に、昨年インドで発表した「ACTIVA e:(アクティバ イー)」と「QC1(キューシーワン)」を発売。さらに、グローバルモデルとして発表した「CUV e:(シーユーヴィー イー)」と「ICON e:(アイコン イー)」はインドネシアを皮切りに、ベトナム、タイ、フィリピンで販売を開始。CUV e:においては今年、欧州と日本でも発売の予定だ。
今後は、電動二輪車専用に開発したモデルをモジュール化し、2028年中にインドで稼働する高効率な電動二輪車専用工場での生産を開始することで、電動二輪車事業の体質も強化していく。これらの取り組みにより、将来的には電動二輪車市場においてもシェアNo.1を目指すとした。
四輪事業では電動化戦略を軌道修正
四輪においては、2030年時点のグローバルでのEVの販売比率はこれまで目標としていた30%を下回る見通しとし、次世代ADASをはじめとした知能化を軸とするEV・ハイブリッド車の競争力強化と、パワートレーンポートフォリオの見直しを行う。
最近のEV販売の世界的な鈍化を見れば現実的な軌道修正と言え、2030年の四輪販売台数は現在の総規模である360万台以上、そしてその中核であるハイブリッド車は220万台をそれぞれ目指すという。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
構造もデザインも新設計! アールズ・ギアでは、すでにホンダGB350/S用のスリップオンマフラーを販売しているが、よりクラシックテイストのGB350Cがラインナップに追加されたことを受け、C専用のマフ[…]
※価格や発売時期は独自の情報に基づく本紙予想です。販売店へのお問い合わせはご遠慮ください。 ターゲットはZ900RS。プライスも真っ向勝負?! 5年前に「CB-Fコンセプト」を目にした時の歓喜は忘れら[…]
CB1300SF/SB“ファイナルエディション”としての存在感をもっと強く! 今回、CB1300SF/SBファイナルエディション向けにラインナップされたマフラー/ステップ/ドレスアップパーツなどには、[…]
シート&タンクが単色化。フレーム色も独自設定 発売は2024年7月25日。主要諸元に変更はなかったものの、カラーリングが変化。2023年モデルよりも、初期のモンキー125に近い、シンプルなカラーリング[…]
◆今回のPRO解説者:以前にはネオクラ車の解説記事もお願いしたバイクデザインのプロフェッショナル。1980年代前半に某社に入社したベテランで、オンロード系をメインに排気量の大小を問わずさまざまな機種を[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
空冷Zと日産のL型エンジンに特化したパムス カワサキのZ1やZ2など空冷Zのオーナー、あるいはファンの方にとってパムスは有名すぎるほどのファクトリーに違いありません。 レース畑だった私(今井伸一朗)で[…]
Street VWs Jamboreeの概要 フォルクスワーゲンの祭典、Street VWs Jamboree 2025が6月1日に開催されます。 概要についてはこちらの記事に詳しくまとめてありますの[…]
ツーリングの目的地としても楽しめる「日本の峠」たち ツーリングの醍醐味にはいろいろあるが、バイクならではの「五感で感じる風景」や「季節の移ろい」を楽しむことも大きな魅力。 山/海/川/田園風景など、走[…]
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことがわかって[…]
1位:CB400FOURは前期型→後期I型/II型でなにがちがう? 1974年に初登場したホンダCB400フォアは、初代とそれ以降でなにが違うのかを紹介した。ご存じ初代モデルは全車408ccのために発[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことがわかって[…]
インフレの今、価格破壊王のワークマンがまたやってくれた! 春から初夏にかけ、ツーリングのシーズンがやってきた。爽やかな空気を全身に浴びてのライディングは最高だ。しかし…この期間はジメジメ・シトシトの梅[…]
ネオクラシックながら”新しさ”で対抗 ヘリテージやネオクラシックと呼ばれるカテゴリーで、登場以来絶対的な人気を誇るカワサキのZ900RSシリーズ。現代スポーツネイキッドをベースに、名車Z1を絶妙にアレ[…]
実は”ホンダエンジン”時代からの愛車だった マンセルがF1のパドックで乗っていたのは、ホンダのダックス70(CT70)でした。1988年モデルとも、1987モデルとも言われていますが、いずれにしろ当時[…]
◆今回のPRO解説者:以前にはネオクラ車の解説記事もお願いしたバイクデザインのプロフェッショナル。1980年代前半に某社に入社したベテランで、オンロード系をメインに排気量の大小を問わずさまざまな機種を[…]
最新の投稿記事(全体)
総合力を高めたスポーツツーリング 欧州でのみ販売される「TRACER 7」および「TRACER 7 GT」の2025年モデルが登場した。マイナーチェンジを受け、心臓部を共有する最新MT-07と同様に電[…]
二輪事業では、世界6000万台の時代に世界シェア5割を狙う! ホンダが発表した2025年3月期における二輪販売台数は、世界シェア約40%の2057万台。37の国と地域において過去最高を達成したという。[…]
空冷Zと日産のL型エンジンに特化したパムス カワサキのZ1やZ2など空冷Zのオーナー、あるいはファンの方にとってパムスは有名すぎるほどのファクトリーに違いありません。 レース畑だった私(今井伸一朗)で[…]
RZ誕生の契機は「北米から欧州市場への転換」 ──1979年にプロトタイプが公開され、1980/1981年から発売が始まったRZ250/350は、当時としては非常にエポックメイキングな車両だった。まず[…]
構造もデザインも新設計! アールズ・ギアでは、すでにホンダGB350/S用のスリップオンマフラーを販売しているが、よりクラシックテイストのGB350Cがラインナップに追加されたことを受け、C専用のマフ[…]
- 1
- 2