
1990年代の国産アメリカンバイクブームを牽引した1台の名を継ぐ400ccクラスの人気クルーザー、エリミネーター。普通二輪免許で運転可能なモデルの中では、レブル250と並んでダントツの販売台数を誇っている。中古車としての注目度も高いので、この機会に各年式の違いをおさえて、自分に最適な一台を選んでみよう。この記事では15年ぶりに復活を果たした2023年モデルについて紹介する。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:カワサキ
2023年モデル概要:400クラス唯一のクルーザーとして登場
カワサキ「エリミネーター/SE」の初公開は、2023年3月17日に開催された大阪モーターサイクルショーでのこと。発売はその約1ヶ月後となる2023年4月25日と、“ファンの熱が冷めないうちに”という心憎い演出だった。
エリミネーター/SEはニンジャ400/Z400系の398cc並列2気筒エンジンを搭載し、70.0×51.8mmのショートストローク設定と48ps/10000rpmの高回転パワーをそのまま継承。ニンジャ400由来の並列2気筒エンジンを搭載し、フロントフォークは大径φ41mmの正立タイプを採用した。
ヘッドライトやメーターは丸型ながら、LED/フルデジタル。カワサキの400ccクラスとして初めてETC2.0車載器を標準装備したことも特長だった。足つき性への配慮も行き届いており、標準シート高735mmを確保するだけでなく、ハイシート(765mm)とローシート(715mm)もアクセサリーとして設定。
上級モデルの「エリミネーターSE」は、専用装備としてフォークブーツや防水設計のUSB Type-C電源ソケット、ツートーン表皮採用かつステッチ入りの専用シート、さらには前後にカメラを備えたカワサキ初のミツバサンコーワ製Gps対応型ドライブレコーダーを標準装備したことも話題だった。
力強い加速力とリニアなレスポンス、そして扱いやすさで、ライバル勢が手薄な400ccクラスに唯一のクルーザーとして君臨する構え。扱いやすいサイズ感ととても優れた足着き性、そしてクールなスタイルと人気が出るのも必至といったパッケージだった。
それを裏付けるかのように、発売前の2023年3月末にカワサキから、「お客様からのご要望が入荷予定台数を大きく上回ることが見込まれており、弊社からカワサキ正規取扱店への納品が追い付かないことが予想されております。製品が入荷次第、順次お届けしてまいりますので何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。」といった案内が出ていたほどだった。
KAWASAKI ELIMINATOR/SE[2023model]SPEC & COLOR
主要諸元■全長2250 全幅785 全高1100[1140] 軸距1520 シート高735(各mm) 車重176[178]kg ■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 398cc 48ps/10000rpm 3.8kg-m/8000rpm 変速機6段 燃料タンク容量12L ■タイヤサイズF=130/70-18 R=150/80-16 ●発売当時価格:75万9000円[85万8000円] ●色:黒、白[黒] ●発売日:2023年4月25日 ※[ ]内はSE
【KAWASAKI ELIMINATOR SE[2023model]】メタリックマットカーボングレー×フラットエボニー
KAWASAKI ELIMINATOR/SE最新相場情報
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI] | 新型小型二輪 [251〜400cc])
10/1発売:カワサキ「Ninja ZX-25R SE/RR」 250ccクラスで孤高の存在感を放つ4気筒モデル、「Ninja ZX-25R」の2026年モデルが早くも登場する。今回のモデルチェンジで[…]
ダーク系カラーに異なる差し色 カワサキモータースジャパンは、ニンジャ250と共通の車体に398ccの並列2気筒エンジンを搭載し、タイヤをラジアルに換装したフルカウルスポーツ「ニンジャ400」の2026[…]
ニンジャ400と同日発売のストリートファイター カワサキモータースジャパンは、Z250と共通の車体に398ccの並列2気筒エンジンを搭載し、タイヤをラジアルに換装したストリートファイター「Z400」の[…]
北米仕様ではそれぞれ4カラーの多色展開 カワサキは北米で、フルカウルスポーツ「ニンジャ」ファミリーを発表。本記事では4気筒モデル「Ninja ZX-6R」「Ninja ZX-4R /4RR」を紹介しよ[…]
ニューカラーにスマートフォン接続機能が進化 2026年モデルでパッと目を引くのは、やはりカラー&グラフィックの変更だ。「Ninja ZX-4R SE」は、パールロボティックホワイト×メタリックスパーク[…]
最新の関連記事(エリミネーターシリーズ)
日本では400だが、グローバルでは500(451ccエンジン)のエリミネーター 欧州でエリミネーター500/SEに新色が登場した。日本仕様でプラザエディションとしてラインナップされる『メタリックインペ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc 400ccクラスは、普通二輪免許を取ってから間もないビギナーも選ぶことができる排気量帯で、16歳から乗ることができる。 そんな400cc[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
2023年モデル:400クラス唯一のクルーザーとして復活 発売は2023年4月25日。先代となるエリミネーター400から実に15年ぶりの登場で、エリミネーター/SEの2グレード展開だった。 ニンジャ4[…]
2025年モデル概要:無印がブラック/ホワイトの2色ラインナップに 前18/後16インチホイールを履くロー&ロングフォルムなミドルクラスクルーザー「エリミネーター」。その2025年モデルでは1色のみの[…]
人気記事ランキング(全体)
低く長いデザインが個性マシマシ! レトロモダンなボバークルーザー 中国から新たな刺客がやってきた! ベンダは2016年設立の新興メーカーで、独自設計のエンジンを搭載したクルーザーを中心に、ネイキッドな[…]
ネイキッドブームの立役者もライバル続出で遂に対抗刷新! 1989年、カワサキがリリースしたZEPHYR(ゼファー)は、レーサーレプリカ熱が冷めたタイミングもあって、瞬く間に400ccクラスの販売トップ[…]
フレディ・スペンサー、CB1000Fを語る ──CB1000Fのインプレッションを聞かせてください。 とにかくすごく良くて、気持ちよかったよ。僕は何年もの間、新しいバイクのテストをしてきた。HRCのテ[…]
ゼファーとは真逆のコンセプトで独り勝ちを掴む! 1989年のカワサキZEPHYR(ゼファー)をきっかけに、カウルのないフォルムをネイキッドと呼ぶカテゴリーが瞬く間に人気となった。 続いて1991年に、[…]
前年モデルでTFTディスプレイを獲得した無印 北米スズキは、2005年型GSX-R1000(通称K5)由来の痛快な並列4気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッド「GSX-S1000」およびスポーツツア[…]
最新の投稿記事(全体)
トップス&インナー 機能性抜群な冬用パーカー JK-630:1万3000円台~ 伸縮性の高い透湿防水生地を使用したウインターパーカー。保温性に優れた中綿入りなので、暖かさをキープし快適なライディングを[…]
1903年以降、ナンバーはずっと使い続けることができる英国 ナンバープレートがオークションなどの売り物になること、じつはイギリスではさほど珍しいものではありません。 イギリスでは一度登録したナンバーを[…]
ライダーの「不安」を解消する全方位監視性能 「Driveman DD-1000」の開発責任者は、「秋のライダーが直面する『後方の不安』と『夜間の不安』、この両方を解消したいという想いで開発した」と語っ[…]
秋向けライディングギア 機能性抜群なライディングパーカー JK-604:1万2000円台~ ヨーロッパで人気の気軽にはおれるケブラー裏地入り、スリーシーズン向けスエットパーカ。肩と肘にはCEレベル2ソ[…]
テレスコピック×フラットツインは1300cc化でより軽やかに! まず正直に言うと、残念ながらR1300RS&Rの試乗はフルウエットのみで、試乗時間も2台合わせて45分という限られた時間だった。各車のお[…]
- 1
- 2