
2025年最大の注目機種である、ホンダCB1000Fコンセプトを徹底解説する当企画。3回目の記事は装備面にスポットを当てる。ベース車であるCB1000ホーネットと上手くパーツを共有しつつも、エフ専用の装備品も数多く見られる。中でも注目は、ホーネットにはないスマートキーだ。
●文:沼尾宏明(ヤングマシン編集部) ●写真:真弓悟史
ライディングポジション関連を変更。実用性もアリ!!
基本構成はCB1000ホーネット譲りだが、各部のパーツは専用品が多い。とくに注目すべきはスマートキーだ。ホーネットでは物理キーを鍵穴に挿し込む一般的なメインスイッチだが、新生エフではキーを挿す必要がなくなる。国産ビッグネイキッドでスマートキーの採用例は珍しく、実用性も考慮しているのだ。
メーターはホーネット譲りの角型5インチTFTカラー液晶を踏襲。関係者によると往年のエフに倣い、2眼メーターとする案もあったようだが、現代的なメーターに落ち着いた。そのため、全体はネオクラシックなスタイルながら、モダンな雰囲気に一役買っている。
なお、メーター画面は点灯したが、コンセプト車のため非公表。とはいえ、キーONで車名ロゴが浮かぶアニメ演出があったので、市販に近い状態なのでは、と予想される。
【レトロ+未来的なコクピット】昔ながらのアップタイプのバーハンドルとスクエアなタンクの先には、角型の大型液晶メーターが鎮座。レトロさと最新装備が共存したコクピットと言える。市販された際には、オプションやカスタムパーツとして往年のエフらしい2眼メーターカバーが発売されそうな予感が!
[参考メーター=CB1000ホーネット]視認性良好、レイアウトや背景も選べる
5インチTFTフルカラー液晶メーターのユニット自体はホーネットと同様だが、画面は非公表なので、参考までにホーネットのパネルを掲載しよう。レイアウトは、豊富な情報を見やすく、ライディングに集中できる構成。タコはアナログ風の「サークル」、左から右に伸びる「バー」、タコ非表示の「シンプル」の3タイプから選べる。
【画面カラーも変更可能】3種類の画面レイアウトのほか、背景色をホワイト/ブラック/自動調光から設定可能。ギヤポジション/時計/走行可能距離/トラコンや出力特性が連動した走行モード(スタンダード/スポーツ/レイン/ユーザー×2)をわかりやすく表示する。
【簡易ナビなど多彩な情報を示す】ホーネットはメーターとスマホをブルートゥースで接続でき、簡易ナビ/天気情報/電話着信/メール/音楽などの情報をメーター上に表示できる。ヘッドセットを通じた音声操作でスマホ内の地図や音楽アプリを操作できるHonda RoadSyncも採用。とても実用的だ。
【ETC車載器も標準】ホーネットはタンデムシート下にETC2.0車載器を標準装備し、ツーリングに便利。残りの空きスペースには書類+αが収まる程度だ。
ライディングポジション関連パーツはほぼ全面変更
さらにホーネットと異なるのは、おもにライディングポジションに関わるパーツ。テーパードバーハンドルを筆頭に、ステップホルダーやタンデムステップのステーなどだ。ホーネットがかなり前傾でバックステップを採用するのに対し、CB1000Fコンセプトは上体が起き気味&ステップ位置も前寄りに改められている。また、センタースタンドを装着できそうなボスも確認できた。
一方でハンドルスイッチはホーネットを流用。デザインやライディングポジションに影響しないパーツは共用し、上手くコストを抑えているようだ!
【迫力のテーパーハンドル】半ツヤブラックの太いテーパードバーハンドルを採用。筆者実測でバーが太い部分はφ29mm、グリップに近い部分はφ22mmだった。
【機能的な4Wayスイッチ】ハンドルスイッチは左右ともホーネットと同じ。右側にハザード、左側にLED照明付きの4方向スイッチ&モード設定ボタンを備える。ホーネットと同じくスマホをブルートゥース接続できるハズだ。
【ステップは前方に移動】ステップ位置がホーネットより前方になったことに伴い、シフトペダル&ロッドとサイドスタンドを前方に移設する。
【センスタを装着可能?!】フレームの右側ピボットプレート下を見ると、ホーネットにないステー的な部品が存在。センタースタンドを後付けするためのボスと予想されるが!?
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(CB1000Fコンセプト)
「HondaGO BIKE MEETING 2025」が、鈴鹿サーキットで開催決定 ホンダモーターサイクルジャパンによるミーテイングイベント、「HondaGO BIKE MEETING」。幅広いホンダ[…]
新生CBのスポーツ性を示すイメージリーダー まだ市販車が登場していないにもかかわらず、2025年の大阪/東京モーターサイクルショーのホンダブースにはCB1000Fコンセプトのフルカスタム車が展示されて[…]
乗ったのはサーキット、でもストリートの皆さんにこそ魅力を届けたい! 今春の大阪モーターサイクルショーで世界初公開されたCB1000Fコンセプト、その披露にともない、私、丸山浩はCBアンバサダーに任命さ[…]
もっと早く登場するはずだったCB1000F 今日、鈴鹿サーキットをホンダが開発中のCB1000Fコンセプトというバイクが走ります。 大人気で、ロングセラーだったCB1300シリーズが生産終了になったい[…]
タンクの両サイドに「アールズギア」「テクニカルスポーツ」のロゴ 大阪モーターサイクルショーで世界初披露され、鈴鹿8耐でデモランも予定されるホンダの注目コンセプトモデル「CB1000F コンセプト」を早[…]
人気記事ランキング(全体)
カスタムスピリットから生まれた英国ブランド まずMUTT Motorcyclesというブランドについておさらいしておこう。2016年、英国バーミンガムでカスタムビルダーのWill RiggとBenny[…]
50レプリカのフルサイズからミニバイクレースを経てデフォルメフルサイズへ! VR46カラーのTZR50……実はヨーロッパで1997年から2012年まで生産されていたイタリアのミナレリ製エンジンで、現地[…]
どうする? スクーターのエンジンがかからない ※これはまさに、筆者が直面した実話です。我が家のスクーター(TODAY)に乗ろうと思って、車庫から引っ張り出しました。ちょっと久しぶりですね。エンジンをか[…]
オーバー500cc・ビッグシングルの力強さ 世界最古クラスの英国ブランド、BSAが再び日本に上陸した。 歴史的ビッグネームの「ゴールドスター」は1938年から1963年まで製造された、BSAの代名詞の[…]
潮風と愉しむ瀬戸内の海の幸をその場で堪能せよ! ツーリングで心地よい疲労を感じた体に染みわたる、とびきりの港メシはライダーにとって最高の贅沢だ。IKEDA PORT MARCHÉでは、島の牡蠣や地魚を[…]
最新の投稿記事(全体)
用品から観光までバイクライフが広がる一日 「茶ミーティング」の最大の魅力は、その出展ブースの多様性にある。国内外のオートバイメーカーや用品メーカー、卸商といった我々ライダーにはお馴染みの企業が多数参加[…]
日本の免許制度を考慮してナナハン4気筒と同時開発 GS750の弟分。世間にはそういう見方をする人がいるけれど、’76年から発売が始まったGS400を弟分と呼ぶのは、少々語弊があるのかもしれない。なんと[…]
FLHX ストリートグライド:ワイドグライド譲りのファイヤーカラーも選べる! 2025年式ストリートグライドは、その象徴的なバットウイングフェアリングとLEDライトを融合させたモダンなスタイルを持つグ[…]
ドライブのテンションを爆上げ! SNSで話題沸騰のミニシンバル 車での移動時、退屈な信号待ちや渋滞でさえも、一瞬にして車内が刺激的なステージに変貌するギアが存在する。それがHiizle 車用ミニシンバ[…]
カスタムスピリットから生まれた英国ブランド まずMUTT Motorcyclesというブランドについておさらいしておこう。2016年、英国バーミンガムでカスタムビルダーのWill RiggとBenny[…]
- 1
- 2