実車をぐるぐる眺めて初めて分かる!

見る角度で色味が変わる!! 新型ヤマハ「YZF-R3」偏光塗料の“マットパールホワイト”がカッコイイ!【大阪MCショー】

ヤマハは大阪モーターサイクルショーで、4月24日に発売すると発表したばかりの新型「YZF-R3」を展示。シングルシートカウルなどのカスタムもクールだが、何よりブランニューカラーが斬新だった。


●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:箱崎太輔 ●外部リンク:ヤマハ

正面気味に見るとメタリックブルー、角度がつくとパープルに変化

大阪モーターサイクルショー開幕直前まで、立て続けにニューモデルを発表してきたヤマハは、その多くを大阪・東京・名古屋モーターサイクルショーに出展。今回は、その中でとても目を惹くカラーリングを採用していた新型「YZF-R3」についてお届けしたい。

まず、2025年3月18日に新型「YZF-R25」「YZF-R3」が発表され、デザインの一新やアシスト&スリッパークラッチ新装備、スマートフォン連携機能の獲得などがトピックになった。ニューカラーについてはヤマハらしいブルーとマットダークグレー、それに新鮮なマットパールホワイトの全3色展開となったが、実際に展示された車両を見て驚いた方は多かったに違いない。

マットバールホワイト(正式名:マットイエローイッシュホワイトパール1)は、艶やかなパールホワイトにメタリックブルー/パープルのグラデーションカラーと思われたが、実際には見る角度によって色味が変化するという“偏光パール”を採用していたのだ。いや、実際は発表時のプレスリリースに書いてあるのだが、実感をもってとらえられたのが会場で実車を見たとき、という次第である。

青い部分は正面気味に見ればメタリックブルー、角度がつくとパープルに変化。パールホワイトの部分は角度がつくとわずかにゴールド寄りに変化するように見える。

これがヤングマシンX(旧Twitter)で投稿されると多くのリポストおよびコメントが付き、「流石芸術のヤマハ」「かっこよ。。」「これグラデじゃなくて見る角度によって色が変わるタイプのカラーなのか!」「えぇ、、色可愛すぎる、、、」「コレまた、手入れの大変そうなカラーだなぁ。」など、ほとんどが肯定的なものだった。

展示されたYZF-R3はシングルシートカウル(2万350円)や、ウイングっぽく見えるカウリングプロテクター(1万8700円)、スモークスクリーン(1万1000円)、プロテクションパッド(1万450円)、フェンダーレスキット(2万1450円)、アジャスタブルブレーキレバー(1万3200円)、アジャスタブルクラッチレバー(8800円)、クイックシフトキット(2万2000円)が装着されており、ストリートで目立ちそうな仕上がり(いずれもYZF-R25と共用)。それでも、一番目を惹いたのはカラーリングそのものだった。

日本ではなんだかんだと落ち着いた色味が売れる傾向にあるが、今回の斬新カラーは多くの支持を集めそう。2025年末にでも、どのカラーが一番売れたのかヤマハに取材してみたい。

新型「YZF-R3」は4月24日発売

大阪・東京・名古屋モーターサイクルショーで展示される「YZF-R3」は、ヘッドライトまわりは中央にプロジェクターLEDライト、これまでに見たことのないデザインの左右2眼(4眼?)のポジションライトを新採用し、フロントフェイスがYZF-R9を超える最新世代へとイッキに進化した。

また、レイヤード構成とされたサイドパネルや内臓ウイング機能を持つシートカウル、位置変更(サイドパネル中段→アッパーカウルのナックル付近)されたフロントLEDウインカーなどにより、シャープなスタイリングを獲得している。

とはいえシート高やハンドル&ステップ位置は変わっていないようで、“毎日乗れるスーパーバイク”のコンセプト通り、日常での扱いやすさはこれまでと変わらない。

このほか、新デザインのLCDメーターはスマートフォン連携機能を、またエンジンは塗装色を変更するとともにアシスト&スリッパークラッチを新採用。足着き製を向上するためのシート&サイドカバー形状変更、USB-Aソケット採用、ラジエターファンカバーの形状変更による冷却性能向上、クラッチレバーの位置と形状の最適化など、多岐にわたる変更を受けた。細かいところでは、純正アクセサリーのリヤキャリアを取り付けやすくするためテールカウルをゴムカバー付きにするといった変更も。

驚くべきは価格設定かもしれない。2023年春~初夏にかけて発売された従来型から据え置きとされ、物価高が進行する昨今にあってもユーザーの手が届きやすい価格設定を守ろうとするメーカーの努力が垣間見える。

同時発売のYZF-R25との外観上の違いは、車名ロゴと装着タイヤ(R25はバイアスタイヤ/R3はラジアルタイヤ)くらい。φ37mm倒立フロントフォークや軽量ダイヤモンドフレームなどは従来から継承した。

カラーバリエーションは2車ともにブルー、グレー、マットホワイトの3色。発売日は2025年4月24日だ。

YZF-R3 大阪モーターサイクルショー展示モデル

YZF-R3[2025 model]※アクセサリー装着車

YZF-R3[2025 model]※アクセサリー装着車

低い位置からのアングルだとアッパーカウルは角度がつくため全体に紫っぽく見えるようになる。

屋内や夜間のように多数の光源がある環境のほうが色味の変化はわかりやすい(というか写真に写し取りやすい)かも。

サイドカウルはレイヤード構造。

カウリングプロテクター(1万8700円)。

シートカウルは新たにウイング構造になっている。カスタムナンバープレートホルダー&R-DNAロゴプレートは参考出品だ。

シングルシートカウル(2万350円)を装着した状態。フェンダーレスキット(2万1450円)によりシートカウルとリヤタイヤの間がスッキリしている。

燃料タンクにはプロテクションパッド(1万450円)を貼付。

スマホ連携機能を獲得した新型メーターと、R-DINA的な肉抜きを施したトップブリッジ。

アジャスタブルブレーキレバー(1万3200円)とアジャスタブルクラッチレバー(8800円)。このほかクイックシフトキット(2万2000円)も装着。

YAMAHA YZF-R3[2025 model]

YAMAHA YZF-R3[2025 model]ディープパープリッシュブルーメタリックC

YAMAHA YZF-R3[2025 model]ディープパープリッシュブルーメタリックC

YAMAHA YZF-R3[2025 model]マットダークグレーメタリック8

YAMAHA YZF-R3[2025 model]マットダークグレーメタリック8

YAMAHA YZF-R3[2025 model]マットイエローイッシュホワイトパール1

YAMAHA YZF-R3[2025 model]マットイエローイッシュホワイトパール1

YZF-R25 ABS / YZF-R3 ABS のスペック

車名YZF-R3 ABS
認定型式/原動機打刻型式8BL-RH25J/H408E
全長×全幅×全高2090×735mm×1140mm
軸距1380mm
最低地上高160mm
シート高780mm
キャスター/トレール25°00′/95mm
装備重量169kg
エンジン型式水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
総排気量320cc
内径×行程68.0×44.1mm
圧縮比11.2:1
最高出力42ps/10750rpm
最大トルク3.1kg-m/9000rpm
始動方式セルフスターター
変速機常時噛合式6段リターン
燃料タンク容量14L(無鉛レギュラーガソリン指定)
WMTCモード燃費26.4km/L(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時)
タイヤサイズ前110/70R17
タイヤサイズ後140/70R17
ブレーキ前油圧式ディスク
ブレーキ後油圧式ディスク
乗車定員2名
価格72万6000円
青、暗灰、艶消しパール白
発売日2025年4月24日
 

YZF-R3 / YZF-R25 のディテール

R7やR9などシリーズに共通するモノアイを獲得し、さらに最新デザインのポジションライトを投入。

新デザインのLCDメーターは、スマートフォン用専用アプリ「YAMAHA Motorcycle Connect(Y-Connect)」に対応する。USB Type-A 端子対応ソケットも獲得した。

φ37mm倒立フロントフォークとモノクロス式リヤサスペンションを採用。左右非対称のスイングアームは573mmというロング設計だ。

クラッチレバー形状を変更し、位置も5mmハンドル側へと移動した。シートとサイドカバーはスリム化され、シート高780mmのままでもさらに足着き性を考慮したものに。

肉抜きされたトップブリッジなど、フラッグシップモデルのYZF-R1から継承したディテールが気分を高めてくれる。

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