
スマッシュヒットを続けてきた映画『トップガン』シリーズ。2025年2月には映画専門メディアで、主演のトム・クルーズが、脚本家でプロデューサーのアーレン・クルーガーとともに『トップガン マーヴェリック』続編の脚本を執筆中との報道があったこともあり、次回作への期待が否が応でも高まってしまうところだ。そんな今だからこそ、同作品の魅力やこだわりをヤングマシンの人気記事とともに振り返ってみよう。ニンジャへの愛には、ライダーなら感銘を受けずにはいられない!
●文:ヤングマシン編集部
マーヴェリックの愛機「カワサキGPZ900R」劇中車を振り返る
滑走路で戦闘機と加速競争する姿、美人教官とのタンデム、苦悩を抱えて丘の上に佇む夕暮れ──。数々の印象的なシーンに初代ニンジャ=GPZ900Rがいた。
1986年に公開された映画『トップガン』で、トム・クルーズ演じる主人公マーヴェリックの愛機だったGPZ900R。その勇姿は、当時若者だった者たちのハートを釘付けにした。映画の大ヒットともに、マーヴェリックに憧れる者たちが続出。ニンジャが一大ブームを巻き起こす一因となった。
あれから40年弱、満を持して続編『トップガン マーヴェリック』が公開されたのは2022年5月のこと。往年のファンをとくに歓喜させたのは、冒頭の場面に登場するGPZ900Rだった。36年という歳月を表現した姿に、劇中の主人公とトム・クルーズ、そして我々にも等しく流れた時の重みを感じ取り、深い感慨を覚えた者も多かった。
さらにニンジャの末裔であり、撮影時に最強フラッグシップだった、ニンジャH2カーボンが新たな愛機として活躍。この世代交代も作品のテーマと固く結びついていており、たまらない演出だった。
“Ninja”の伝説はここから始まった 滑走路で戦闘機と加速競争する姿、美人教官とのタンデム、苦悩を抱えて丘の上に佇む夕暮れ──。数々の印象的なシーンに初代ニンジャ=GPZ900Rがいた。 1986年[…]
「GPZ900Rマーヴェリック号」の36年間は塗装で再現された
マーヴェリックとともに36年間をともにした感が、ファンにはたまらなかった『トップガン マーヴェリック』のGPZ900R。じつはこれ、第一作に登場したニンジャとは別物。模型におけるウェザリング(汚し塗装)技術を応用して、別の個体を仕上げたものなのだ。
たとえば、カウル。紫外線で退色し、くすんだトーンは緑青を用いたペイントだ。擦れて色が剥げ落ちた箇所も塗装。車体右側のエンジンケースカバーやサイドカバー、マフラーには転倒したっぽいキズがあるが、これもペイントによる再現というこだわりようだ。
もっとも、別個体だけあって異なる部分もある。第1作の車両にも右側のタンクやシートカウルにキズがあったが、続編ではもう少しキズが浅くなった様子。また、エンジンの塗装が剥げて白かったが、続編では黒塗装がしっかり残っているのが特徴だ。左右エンジンカバーのロゴは、第1作では見えないよう加工されていたというのも、わかりやすい相違点だ。
第1作から36年の“時間”も再現! カウルが紫外線で退色し、くすんだトーンだが、じつは緑青を用いたペイント。擦れて色が剥げ落ちた箇所も塗装だ。車体右側のエンジンケースカバーやサイドカバー、マフラーには[…]
「GPZ900Rマーヴェリック号」外装ステッカーのマニアックな意味
パイロットのフライトジャケットと同様、GPZ900Rマーヴェリック号には部隊章などのステッカーが貼られ、歴戦の勇士を想像させる。どれもちゃんと意味があるのだ。冬休みにDVDやサブスクで映画を見ながら、ひとつひとつ確認して解説した。
たとえば、燃料タンク右側。6つのステッカーが貼られている。このうち、赤いツチブタは「アードバークス」の異名を誇る米海軍「第114戦闘飛行隊(VF-114)」のパッチ。1980年代には第1作に登場したエンタープライズに配属された部隊で、ベトナム戦争に参加した史実がある。
星座の獅子座と黒いライオンは「ブラックライオンズ」と呼ばれた「第213戦闘飛行隊(VF-213)」のエンブレム。夜間行動に優れ、空母キティホークやエンタープライズに所属していた。
部隊章だけでなく、ユーモアに溢れたステッカーも。Bull Shit(牛のウンチ)は、スラングで「ウソだ! ありえない!」的な意味。第1作ラスト付近で、同じセリフがある。これを禁じているため「インチキじゃないぜ」的な意といえそうだ。
マーヴェリック号の燃料タンク右側ステッカー エンタープライズに配属された部隊 赤いツチブタは、「アードバークス」の異名を誇る米海軍「第114戦闘飛行隊(VF-114)」のパッチ。1980年代には第1作[…]
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(GPZ900R)
“Ninja”の伝説はここから始まった 滑走路で戦闘機と加速競争する姿、美人教官とのタンデム、苦悩を抱えて丘の上に佇む夕暮れ──。数々の印象的なシーンに初代ニンジャ=GPZ900Rがいた。 1986年[…]
第1作から36年の“時間”も再現! カウルが紫外線で退色し、くすんだトーンだが、じつは緑青を用いたペイント。擦れて色が剥げ落ちた箇所も塗装だ。車体右側のエンジンケースカバーやサイドカバー、マフラーには[…]
マーヴェリック号の燃料タンク右側ステッカー エンタープライズに配属された部隊 赤いツチブタは、「アードバークス」の異名を誇る米海軍「第114戦闘飛行隊(VF-114)」のパッチ。1980年代には第1作[…]
“Ninja”の伝説はここから始まった 滑走路で戦闘機と加速競争する姿、美人教官とのタンデム、苦悩を抱えて丘の上に佇む夕暮れ──。数々の印象的なシーンに初代ニンジャ=GPZ900Rがいた。 1986年[…]
Z1から10年目のスーパーマシンはインタビュアーも絶句の熱さ! カワサキが空冷Z1系から決別し、次世代の水冷フラッグシップである初代Ninja=GPz900Rを投入。数々の革新メカを備え、当時の本誌で[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI] | ニュース&トピックス)
カワサキが提案する、クリーンでファンな未来のパワーユニット=2スト! 世界中から注目を集める大阪万博。この巨大イベントはまさに国家プロジェクトだが、このイベントにカワサキが出展。 そのカワサキブースの[…]
カワサキ新型「ニンジャ1100SX/ニンジャ1100SE」3/29発売 カワサキは、ニンジャ1000SXから排気量アップでフルモデルチェンジした「ニンジャ1100SX(Ninja 1100SX)」を3[…]
「good TIMES COLLECTION」が手がけるオリジナルジャケットが対象 全国に展開するカワサキプラザでは、モーターサイクルライフの新たな提案として、ファッション性/耐久性/機能性/遊び心を[…]
カワサキモータースジャパンは、2025年3月に開催予定の「第41回大阪モーターサイクルショー2025」「第52回 東京モーターサイクルショー」、4月に開催予定の「第4回名古屋モーターサイクルショー 」[…]
1位:カワサキの2ストが復活確定!! カワサキUSAがXで『We Heard You. #2Stroke #GoodTimes #Kawasaki』なるポストを短い動画とともに投稿したことを報じた。動[…]
人気記事ランキング(全体)
フルフェイスが万能というわけでもない ライダーにとって必需品であるヘルメット。みなさんは、どういった基準でヘルメットを選んでいますか。安全性やデザイン、機能性等、選ぶポイントはいろいろありますよね。 […]
利便性そのままにさらにスタイリッシュに 2025年モデルが発売されたのは、2025年2月6日のこと。おもな変更点は外観デザインで、前まわりでは新形状のヘッドライトの採用やメーターの装飾変更、シルバーの[…]
2005年に新しいフラッグシップとして東京モーターショーに出現! 2005年の東京モーターショーに、スズキは突如6気筒のコンセプトモデルをリリースした。 その名はSTRATOSPHERE(ストラトスフ[…]
重点的な交通取締り場所は決まっている 安全運転を心がけていても、パトカーや白バイの姿を目にすると、必要以上にドキッとしたり、速度メーターを確認したりするといった経験がある、ドライバーやライダーは少なく[…]
2007年に「感動創造」をテーマにプレミアムなモーターサイクルを提案! 2007年の東京モーターショーに、ヤマハは異彩を放つショーモデルをローンチ。 その名もXS-V1 Sakuraと、和をアピールす[…]
最新の投稿記事(全体)
進化したGR-DATの採用:より深化したスポーツドライビングの実現へ 進化型GRヤリス2024年モデルで初搭載されたGR-DAT(GAZOO Racing Direct Automatic Trans[…]
Z1から11年を経た”新基準”【カワサキGPz900R】 カワサキが水冷6気筒のZ1300を発売したのは1979年だったが、この頃からすでにZ1系に代わる次世代フラッグシップが模索されていた。 Zに改[…]
ファッションデザイナーNIGO氏のアートワーク息づく特別仕様車 予約販売がアナウンスされた特別仕様車”Gクラス パスト トゥ フューチャー”は、メルセデス・ベンツと高級ファッションブランド”MONCL[…]
日本に存在する色とりどりの特殊車両たち 警察車両である白バイ以外にも取締りや犯罪抑止のためのオートバイが存在しています。それは、黒バイ、青バイ、赤バイ、黄バイと言われる4種のオートバイたち。意外と知ら[…]
Mio MiVue M802WD:記録に特化したベーシックモデル 「いつも安全運転に徹しているし、自分が事故やアクシデントに遭遇することはない」と信じていられるほど、現実世界は甘いものではない。万が一[…]
- 1
- 2