
高いプロテクション性能で足を守ってくれるバイクシューズ。バイク専用に設計されており、走行時の快適性/防水性が高いものが多くラインナップされています。今シーズンはどのような商品が売れているのでしょうか?「和光2りんかん」に足を運び、売れ筋TOP5とそれぞれの人気ポイントについて尋ねてきました(2024年11月時点の情報)。
●文:ピーコックブルー(ヤングマシン編集部) ●外部リンク:2りんかん
第1位:AV2278 DICTATOR MC[AVIREX]
上品で気品あふれるデザインの「AV2278 DICTATOR MC」。
バイクシューズ売れ筋第1位にランクインしたのは、AVIREX(アヴィレックス)の「AV2278 DICTATOR MC」です。アヴィレックスは、アメリカ空軍のコンストラクターとして発足して以降、高品質なフライトジャケットを中心に手がけてきたメーカー。またフライトジャケットの魅力を一般市場にも広めるために、その要素を随所に取り入れたサープラスウェアも展開しています。
ダイヤルワイヤーを採用することで脱ぎ履きしやすく、シフトガードにより安全性能も申し分ないとのこと。さらに本革を使用しており、丈夫かつ気品あふれるデザイン、値段も比較的安価である点が人気を集める理由でした。
最近追加された新色(グレー)。カラーごとに雰囲気がガラリと変わる。
また定番カラーのゴールドヌバックを中心に、最近追加された新色も併せてどのカラーも人気だといいます。
第2位:MT016-2[SCOYCO]
スコイコが販売する「MT016-2」。カジュアルなデザインで、さまざまなファッションに合わせやすい
第2位にランクインした「MT016-2」は、バイク用アパレルブランド・SCOYCO(スコイコ)の高品質バイクシューズ。足首をひねらないように剛性の高いソールを採用しているほか、ハイカットデザインとサイドジップの組み合わせにより、脱ぎやすい/不意に脱げにくいを両立させたバイクシューズです。
また内蔵されたスチールプレートが土踏まずを支えることで、ソールの歪みを防ぎ、確実なペダル操作を可能としています。
オシャレかつ高性能な点が人気のポイントなんだとか。
古川さんによれば、シフトチェンジによるすり減りを防止し安全性を高めるために、バイクシューズの多くはつま先/くるぶし付近が丈夫に設計されているとのこと。「MT016-2」もその例に漏れず、つま先/くるぶしにプロテクターが装備されており、強度が高く設計されていました。
MT016-2は、カジュアルなデザインと安全性能の高さを重視するユーザーから人気を集めているようです。
第3位:RSS013 DRYMASTER アローシューズ[RS TAICHI]
スポーティーかつカジュアルなデザインが特徴的な「RSS013 DRYMASTER アローシューズ」。
そして第3位には、大手バイク用品メーカーRS TAICHIの「RSS013 DRYMASTER」がランクイン。スポーティーなデザインですが、カジュアルにも合わせやすい防水ライディングシューズです。
ゴツいように見えるが、とても軽く設計されている。
「RS TAICHIのシューズはとくに歩きやすさと防水性能が高く、安定した人気があります」と古川さん。実際、軽量ソールによりとても軽いほか、RS TAICHIのオリジナル素材“ドライマスター”の採用で抜群の防水性能を誇っています。
「RSS013 DRYMASTER アローシューズ」は、バイクシューズに”歩きやすさ“を重視するユーザーからの支持を集めているようです。
第4位:スワローブーツ[厚底] WWM-0003ATU [WILDWING]
近年人気が高い厚底ブームは、バイクシューズにも影響を与えたようだ。
第4位にランクインしたのは、WILDWING(ワイルドウィング)の「スワローブーツ[厚底] WWM-0003ATU」。全日本ロードレースにも参戦していた元レーサー・藤林勝士さんが開発した”ライダーがライダーのために作る”バイクシューズです。
そのこだわりは随所に見られます。たとえばこの製品はその名の通り、通常のシューズより厚底で足つきが良くなっています。
通常は、厚底=足の裏が高くなりシフト操作がしにくくなってしまいますが、当製品はステップを踏む高さが変わらないよう設計されており、運転に支障がでません。
通常のスワローブーツ(左)との比較。厚底だが、ステップを踏む高さは変わらないよう設計されていることがわかる。
近年の厚底ブームにより、女性だけではなく男性ライダーからも人気が高いこのブーツ、足つきがよくなる点も相まって、大型バイクに乗るユーザーからも人気を集めているとのことです。
第5位:RSS006 DRYMASTER BOA ライディングシューズ[RS TAICHI]
”RS TAICHIの定番シューズ”とも名高い「RSS006 DRYMASTER BOA ライディングシューズ」。
第5位には、RS TAICHIの「RSS006 DRYMASTER BOA ライディングシューズ」がランクインしました。
第3位にも同メーカーの製品がランクインしていましたが、そちらは比較的最近発売された若者向けの商品で、こちらの製品は以前から販売されている、いわば”RS TAICHIの定番シューズ”です。
初心者ライダーからベテランライダーまで、幅広い層からの人気がある。
第3位の製品とはデザイン面が異なるだけで、防水性能の高さ/プロテクターによる防御性能の高さ/歩きやすさなど、基本的な性能は同じだといいます。
前述のように昔からのベストセラー商品なので、長年バイクに乗っている人からの支持も高い製品です。
いま売れ筋のバイクシューズ:まとめ
実際にショップでお話を伺ってみたところ、昨今のバイクシューズの売れ筋は”スニーカータイプ”であることがわかりました。これはバイクに乗っていない時でもオシャレに見えるカジュアルなデザインと、歩きやすさを重視するユーザーが多いことが関係しているようです。
一見するとバイクシューズに見えないようなカジュアルなデザインでも、転倒時の足が守られる/シフト操作時につま先が疲れにくい/ライディングが楽になる点を十分に押さえたものがほとんど。どれを購入するべきか迷った人は、あえてデザイン重視で選んでみるのもひとつの手かもしれません。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(シューズ&ブーツ)
皆さんこんにちは! 愛車のヤマハボルトで日本一周しながら靴磨き職人として働くいとです! 暑~いこの季節、皆さんいかがお過ごしですか~?? さてさて、この季節にお客様からよくこんな相談を受けます。夏の間[…]
皆さんこんにちは! バイクで日本一周靴磨き旅中の、シューシャイナーいとです! いよいよ夏本番・・・本格的に暑くなってきましたね。暑くても時間があれば走りたくなるのがバイカーの性です。たくさん走って汗だ[…]
2つのワイヤーシステムで足全体をホールド 足との一体感を構成し、足首まで保護してくれるハイカットシューズ。登山靴やレーシングブーツ、バスケットシューズなどに多いのも足首をしっかりホールドすることで靴の[…]
皆さんこんにちは! バイクで日本一周靴磨き旅中の、シューシャイナーいとです! いよいよ梅雨の到来! バイクで走りたいのに雨で走れないこのもどかしさ…でも中には雨が降らない時間を狙って走りに出かける猛者[…]
1分でわかる記事ダイジェスト ワークマンのマッスルブースターセーフティをご紹介。筋力アップを目的としたものではなく、今ある筋肉が効率的に使えるようになる。電車などでゆられても体全体の骨格バランスをサポ[…]
人気記事ランキング(全体)
さらなる軽快な走りを求めて仕様変更 ホンダは、前21/後18インチホイールの250ccトレールバイク「CRF250L」「CRF250 RALLY」をマイナーチェンジ。カラーリング設定と仕様を一部変更を[…]
いよいよスズキの大逆襲が始まるかもしれない! スズキを一躍、世界的メーカーに押し上げたカリスマ経営者、鈴木修氏が昨年の12月27日、94歳で死去し騒然となった。そんな年末に、海外二輪メディアのMCNが[…]
そもそも”アメリカン”バイクとは? 一般にクルーザーとも呼ぶが、車体の重心やシート高が低く、長い直線をゆったり走るのに適した設計のバイク。ハーレーダビッドソンなどのアメリカ車に代表されることから、アメ[…]
根強い人気のズーマー 2000年代、若者のライフスタイルに合ったバイクを生み出すべく始まった、ホンダの『Nプロジェクト』。そんなプロジェクトから生まれた一台であるズーマーは、スクーターながら、パイプフ[…]
V3の全開サウンドを鈴鹿で聞きたいっ! ここ数年で最も興奮した。少なくともヤングマシン編集部はそうだった。ホンダが昨秋のミラノショーで発表した「電動過給機付きV型3気筒エンジン」である。 V3だけでも[…]
最新の投稿記事(全体)
レトロな容姿になってもやっぱり走りはイマドキ 2024年の全日本ロードレース選手権最終戦で、鈴鹿サーキットに対する苦手意識をようやく克服しました。日曜日朝のフリー走行で、走り方の意識を変えたことがその[…]
サイドスタンドを取り外してハンドル切れ角を制限するサーキット仕様車両への最適解 ツーリングやワインディングを走るのはバイクの代表的な楽しみ方ですが、スポーツライディングの選択肢のひとつにサーキット走行[…]
ヨーロピアンスクーターの老舗ブランド・ランブレッタ 1947年にイタリアで最初のスクーターを発表したランブレッタ。1970年代にイタリア労働争議の嵐に巻き込まれ工場を閉鎖するも、根強いファンによってコ[…]
この1枚の写真、どこかに違和感を感じませんか? さて、この1枚の写真、どこかに違和感を感じませんか? アレっと思ったそこのアナタ、鋭い! そして、かなりのマニア(ぴったんこカンカン)です。[…]
作業環境を整えるアイテムが、ミスを減らして仕上がりを向上させる 塗装好きのサンデーメカニックといえども、整備で使う工具に比べて塗装関連の道具を使う機会は少ないはず。スプレーガンの置き場が定まらずひっく[…]
- 1
- 2