人気観光地でしかも期間限定という場所は、多くの観光客が訪ねることも多く、のんびりひとりで楽しみたいツーリングではなかなか足が向きにくいところではあるが、やはり、いいものはイイ! まだ、もう少し見頃の時期が続くので、ぜひ、足を運んで欲しい場所だ。
まるで極楽浄土に迷い込んだような景色
例年は、9月ごろが見頃の埼玉県日高市の巾着田の曼珠沙華。2024年は暑さが長引いたせいか、10月前半が見頃とのことで、さっそく、日高市に向けてツーリングに出かけた。空は曇天模様で、首都高、外環、関越道と走り繋ぐも、時折、小雨が降ってきた。圏央道の狭山日高ICを下りて、まずは紅葉の名所である飯能市の能仁寺に向かった。
能仁寺は創建が1501年と伝わる曹洞宗の寺院で、じつは1868年に上野で新政府軍に敗れた彰義隊が、能仁寺で彰義隊脱退者で結成した振武隊に合流し、官軍と戦ったが敗退、その戦いで、能仁寺のほとんどが焼失してしまった。
現在ある本堂は1936年に再建されたものだが、本堂の裏手にある池泉回遊式蓬莱庭園は、日本の名園百選に選ばれていて、紅葉の名所としても知られている。
さて、その能仁寺から5kmほど離れた場所にあるのが、巾着田曼珠沙華公園。例年9月〜10月中旬は曼珠沙華が咲き誇るため、多くの観光客が訪れる場所でもある。街道から警備員の方の指示に従い、舗装の坂道を下っていくと料金所があり、とりあえず、料金小屋の横にバイクを停めて駐車料金の100円を払う(四輪車500円)。そこから、少し走ると駐車場が広がり、誘導されてバイク置き場に着いた。
下は芝生で、周囲に小石などが見当たらないため、サイドスタンドプレートを持っていくのがおすすめだ。
そこから歩いて曼珠沙華公園の入り口に到着。駐車場は広いが、意外と公園の入り口に近くてよかった。
公園の入り口で入場券(500円)を自動券売機で購入。要1000円だが、新札も使えるようだ。そこからもう、一面が曼珠沙華。
まさに赤い絨毯のように、見渡す限りに赤い花が群生していて、その景色は、まさに絶景。一生に一度はぜひ、見るのをお勧めしたい景観だ。
この場所は、高麗川が蛇行してできた場所で、その形が巾着に似ていることから巾着田と呼ばれるようになったそうだ。この場所を取得した日高市が整地したところ、高麗川の漂流で球根が漂着し根付いたのか、9月ごろに曼珠沙華が咲き誇り、2024年現在では500万本もの曼珠沙華が咲き誇るようになった。
2024年は今がちょうど見頃ではあるが、取材日のような小雨模様の平日でも、多くの来場者があり、駐車場はそうでもなかったが、公園内はかなり多くの人で賑わっていた。
なので、週末は駐車場が満車になったり、駐車場待ち渋滞も予想され、また運良く公園内に入れたとしても、年末のアメ横のように人が溢れているのは想像にがたくない。できれば、平日に、どうしても週末なら、朝早い時間(午前7時〜午後5時)に訪問しておきたいところだ。
巾着田はおおよそ30分ぐらいで周遊が可能で、10月にはコスモス畑も見ることができる。
人気観光地ゆえ人も多く、なかなか訪ねる気にはならなかったが、やはり、多くの観光客が訪ねるというのは、それだけ素晴らしい場所(景色)ということを示していると、いやに納得した。本当に、素晴らしかった。曼珠沙華の群生ということで、まるで極楽浄土に迷い込んだといっても、過言ではないぐらいの浮世離れした景色であった。
2024年は見頃の時期がもう少しになってはしまったが、ぜひ、一生に一度は絶対に見てほしい景色だ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ツーリング)
日本で唯一の砂浜公道である、千里浜なぎさドライブウェイ。約8kmにわたる砂浜がまるで天然の道路のように広がり、車やバイクで波打ち際を駆け抜ける、珍しい爽快な体験ができるスポットです。ライダーにとっても[…]
スタイリッシュな250ネイキッドでのキャンプツーリング記 夏の早朝。日が出る前に、ボクはブリクストンがリリースする「クロムウェル250」で走り始めた。スチール製セミダブルクレドールフレームに空冷250[…]
1分でわかる記事ダイジェスト アクセル開けてもエンジンが回らない恐怖体験 ツーリング先で遭遇したら、絶望してしまうトラブル…ガス欠。走っていてパワーがなくなったと思ったら、アクセルを開けても回転数が上[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 東京発の2泊3日で佐渡島を巡る、レンタルバイクのモデルコースを紹介。ツーリングのイメージはあまりないかもしれないが、港から徒歩1分以内にレンタルバイク屋があったりと、条件[…]
1分でわかる記事ダイジェスト 北海道をバイクで走りたいと思う人も多いかもしれないが、本州から離れ、フェリーでないと行けないので、ハードルはちょっと高い。そんな方に向けて、筆者が日本一周旅の道中で走った[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
2024 MotoGP日本グランプリが開幕(10/4) FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催する世界最高峰の二輪レース「2024 MotoGP™ 世界選手権シリーズ」の第16戦・日本グランプリ[…]
BIGなCBとBIGな企画 ビッグマック! ビッグサンダー! ビッグカツ!! てんちょーもBIGになってバイクをもっと布教したい! そう、目標はホンダのBIG-1ぐらい大きくなきゃね。え、BIG-1っ[…]
フルフェイスが万能⁉ ライダーにとって必需品であるヘルメット。みなさんは、どういった基準でヘルメットを選んでいますか。安全性やデザイン、機能性等、選ぶポイントはいろいろありますよね。 一言でヘルメット[…]
ホンダの人気車種をかたどったアクリススタンド&キーホルダーの第2弾が発売(9/25) アクセサリーの製作を手がけるメーカー・storytellerが展開するブランド・BUTTON&CU[…]
ご実家はなんと元バイク店! 憧れはフレディ・スペンサー 目的地の宮ヶ瀬ヴィレッジは、広大な敷地でBBQや宿泊も可能なドライブイン。「展示スペースもあって面白いし、こういう場所が増えるといい」とお気に入[…]
人気記事ランキング(全体)
1441cc、自然吸気のモンスターは北米で健在! かつてZZ-R1100とCBR1100XXの対決を軸に発展し、ハヤブサやニンジャZX-12Rの登場からのちにメガスポーツと呼ばれたカテゴリーがある。現[…]
国内導入予定はないけれど……のZ125プロ カワサキは北米で2025年モデルを続けざまに発表している。ここで紹介するZ125プロは、金色に輝く倒立フロントフォークに加えて2025年モデルの濃緑にはゴー[…]
125ccスクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限[…]
海外市場は“ゴヒャク”で攻める? ヤングマシンが絶賛スクープ中のホンダ新型CB400。搭載される400ccの4気筒エンジンは完全新開発になるとの情報で、電動化が注目されるこのご時勢に、内燃機関でも攻め[…]
日本で登場したときの想定価格は60万円台か カワサキはタイに続き北米でも「W230}を発表。空冷233cc単気筒エンジンはKLX230のものをベースとしているが、レトロモデルにふさわしいパワー特性と外[…]
最新の投稿記事(全体)
2024 MotoGP日本グランプリが開幕(10/4) FIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催する世界最高峰の二輪レース「2024 MotoGP™ 世界選手権シリーズ」の第16戦・日本グランプリ[…]
まるで極楽浄土に迷い込んだような景色 例年は、9月ごろが見頃の埼玉県日高市の巾着田の曼珠沙華。2024年は暑さが長引いたせいか、10月前半が見頃とのことで、さっそく、日高市に向けてツーリングに出かけた[…]
10/12(土)、鎌倉由比ヶ浜海岸に集合! 「地引き網」とは、大きな網で沿岸近くの魚群を囲み込み、網を引き寄せて魚を獲る昔ながらの漁法です。 江戸時代から続き、一時途絶えていた鎌倉の地引き網漁を復活さ[…]
ちょうどいい動力性能とチープさを感じない走り J-GP3クラスとしては2024年の今季3戦目となった全日本ロードレース選手権の筑波大会は、6月中旬に開催され、自己ベストラップタイムを更新して予選5位。[…]
Screenshot TRIUMPHオーナーはもちろん、他社のバイクでも参加OKだ 「TRIUMPH NATIONAL RALLY 2024」の会場は2023年同様、会場からの景色が美しく近隣に多くの[…]
- 1
- 2