
ヤマハ純正アクセサリーを扱うワイズギアが先鞭をつけたメッシュシートカバーをご存じだろうか。車種ごとの専用設計で8mm厚の立体網目構造を採用し、お尻の下の通気性を良好にする製品だ。現在はコミネなどが汎用品をリリースしているぞ!
●文:ヤングマシン編集部
押し引きで熱い! 座ると熱い! そんなシートの熱さをどうにかしたい…
ツーリングや街乗りにかかわらず、真夏のバイクは炎天下に駐輪していた後に触るのが最初の大きな関門になる。押し引きでシートに触れば手のひらが熱く、跨れば尻が熱い。そのまま走り出せば時間とともに熱は引いていくものの、尻まわりの蒸れは避けられない…。
これをどうにかするために、我々ライダーは安全を確認しながらステップの上に数秒間だけ立ち上がり、少しでも蒸れと熱気を解消しようと努力したりするわけだが、最初からそんな目に逢わなくて済むならそれに越したことはない。
そんなニーズを捕まえて、ヤマハの純正アクセサリーを取り扱うワイズギアが10数年前にリリースしたのが、クールメッシュシートカバーだった。ヤマハの車種ごとに専用設計され、厚みのある立体メッシュ構造は弾力も十分。値段はそこそこするが、それを上回る満足感を与えてくれるものだった。
なにしろ、炎天下にバイクを放置していても、シートが熱くならない。しかも、走行風が尻とシートの間にあるメッシュ構造を吹き抜けていくので、それこそ最初は「パンツ履くの忘れたかも?!」と思ってしまうほどに涼しいのだ。
のちにさまざまなメーカーから汎用製品が登場することになり、ヤマハ車ユーザー以外でもこの涼しさを享受できるようになったのはいうまでもない(民明書房より)。
もちろん専用設計品であれば着脱が簡単なうえズレることもないが、汎用品であってもベルトできっちり固定できるので安心だ。表皮もしっかりグリップしてくれるので、滑りやすいとか違和感があるといったこともないだろう。厚みがあるぶん、足着き性はわずかにスポイル(誤差の範囲だが)されるかもしれないが、酷暑ライドの快適性と天秤にかける価値はあるはずだ。
また、目の粗いメッシュなので、雨が降っても排水性は抜群であり、濡れる心配もほとんどない。1万円以下と思い切って購入しやすい価格帯なので、この機会にぜひ試してみてほしい。
ワイズギアの「クールメッシュシートカバー」は一部の車種向けは生産終了しているが、専用サイズゆえの安心感がある。
コミネの「3Dメッシュシートカバー」はアンチスリップ機能があり、サイズラインナップも豊富。価格は1000円台からある。
南海部品の「双快3Dハニカムメッシュ・ゲルシートカバー」は4サイズがラインナップされ、面圧を分散するゲルの上にメッシュをかぶせた構造。夏が終わったらメッシュのみ取り外すこともできるぞ。
※本記事は2023年8月2日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(夏の暑さ対策)
2層構造ポリエステル生地が生み出すドライ性能 「ドラスティックドライ」シリーズの最大の特徴は、独自に開発された2層構造のポリエステル生地にある。この特殊な生地構造は、肌に接する内側の層と、外側の層で異[…]
夏場はサイドスタンドがアスファルトにめり込む危険性あり!いったいどういうこと? 駐車場などに使われている一般的なアスファルトについて、その軟化点は47.0〜55.0℃と言われていますが、夏場の強烈な直[…]
1分でわかる記事ダイジェスト とにかく暑すぎる真夏のツーリング 連日、猛暑が続いている。ライダーにとって、ツーリングをする際の気温や天候って非常に気になるもの。真夏の沖縄で、白バイに乗車した際の暑さ対[…]
[A] 猛暑日はライダーへの負担がハンパなく大きい。自分で絶対守る何箇条かを決める覚悟が必須 避けるべきシチュエーション 真夏にバイクに乗る経験がまだ少ない方は、照りつける直射日光と照り返すアスファル[…]
おすすめのヘルメット用洗剤は? イヤなニオイを抑える、定期的な内装洗浄と洗剤選び ヘルメットが発するイヤなニオイのおもな原因は、インナーパッドなどに染み込んだ汗/皮脂が酸化したり、雑菌が繁殖して発生す[…]
人気記事ランキング(全体)
トレッドのグルーブ(溝)は、ウエットでタイヤと接地面の間の水幕を防ぐだけでなく、ドライでも路面追従性で柔軟性を高める大きな役割が! タイヤのトレッドにあるグルーブと呼ばれる溝は、雨が降ったウエット路面[…]
新型スーパースポーツ「YZF-R9」の国内導入を2025年春以降に発表 欧州および北米ではすでに正式発表されている新型スーパースポーツモデル「YZF-R9」。日本国内にも2025年春以降に導入されると[…]
実は大型二輪の408cc! 初代はコンチハンのみで37馬力 ご存じ初代モデルは全車408ccのために発売翌年に導入された中型免許では乗車不可。そのため’90年代前半頃まで中古市場で398cc版の方が人[…]
北米にもあるイエローグラフィック! スズキ イエローマジックといえば、モトクロスやスーパークロスで長年にわたって活躍してきた競技用マシン「RMシリーズ」を思い浮かべる方も少なくないだろう。少なくとも一[…]
アルミだらけで個性が薄くなったスーパースポーツに、スチールパイプの逞しい懐かしさを耐久レーサーに重ねる…… ン? GSX-Rに1200? それにSSって?……濃いスズキファンなら知っているGS1200[…]
最新の投稿記事(全体)
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
全日本、そしてMotoGPライダーとの違いとは 前回は鈴鹿8耐のお話をしましたが、先日、鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿サンデーロードレース第1戦に顔を出してきました。このレースは、鈴鹿8耐の参戦権を懸け[…]
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回は大ヒット街道まっしぐら、女性人気も高いホンダ「レブル250(S[…]
どの製品を選択するべきかで大いに悩む 少し前に当サイトでお伝えした通り、最近の僕はツーリングで重宝する積載系アイテムとして、タナックスがMOTOFIZZブランドとして販売する、ミニフィールドシートバッ[…]
長島哲太×ダンロップ×CBR1000RR-R、2年目の戦いへ 2025年の全日本ロードレースの第1戦が4月20日にモビリティリゾートもてぎで幕を開けた。 ダンロップタイヤを3年計画でチャンピオンの座に[…]