トライアンフモーターサイクルズジャパンは、2000年12月の設立以来、初の年間販売台数4553台を達成(2023年7月~2024年6月)したと発表した。この数字はJAIA(日本自動車輸入組合)のものをベースにしている。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:トライアンフモーターサイクルズ
ハーレーダビッドソン、BMWという不動の2トップに挑むトライアンフ
1901年に最初のモーターサイクル(プロトタイプ)を製造し、1970年代からの活動休止を挟んで英国ヒンクリーで復活を遂げたトライアンフ。日本では2000年12月にトライアンフジャパンが設立され、2気筒モダンクラシックシリーズと3気筒ラインナップの2本立てで着実に地力をつけてきた。そしてこのたび、過去最高の年間販売台数として4553台を数えたという。
この数字は2023年7月~2024年6月に記録したものだが、1万台近い規模のハーレーダビッドソンや5500台を超えるBMW(いずれも2023年4月~2024年3月)に迫るもの。さらには、2024年6月の単月でいえばハーレーダビッドソンを上回るトップを記録している。この月のハーレーが昨年同月比で78.5%と不調だったことを踏まえても、トライアンフの好調ぶりがはっきりと示された数字と言える。
ちなみに2024年1月~6月でいえば、全体では1万3930台で前年同期比は0.04%増となっており、1位ハーレーダビッドソン:4932台、2位トライアンフ:2893台、3位BMW:2875台という並びで、4位のドゥカティ(853台)以下を大きく引き離している。
とはいえ車両単価などに起因する利益率はブランドごとに異なり、単純に販売台数だけで企業のパワーを決めつけるわけにはいかないが、それでもコロナ禍が落ち着いた後にこの数字は驚異的と言っていいだろう。
このトライアンフの好調を牽引しているのは、2024年春に発売した中型モデル、スピード400とスクランブラー400X、そして3気筒フルカウルスポーツのデイトナ660だろう。いずれも輸入車としてはかなりリーズナブルな価格設定で、廉価であってもトライアンフのフィロソフィーがきちんと貫かれている。
このほかトライアンフモーターサイクルジャパンは、2気筒のスクランブラー1200、3気筒のタイガー900とタイガー1200、量産バイクとしては世界最大排気量のロケット3ストームなど、それぞれが大幅なアップデートを受けたこともラインナップ強化につながったとしている。
今後、400cクラスにはスピード400らと基本を共有するカウル付きモデルなどの登場も予想されているほか、2024年夏・秋以降も多数の新型車/限定車を導入するという。次期シーズンに向けてさらなる基礎体力アップは間違いないだろう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(トライアンフ)
伝説のロゴが語る歴史 2024年現在でこそ、三角形にブロック体のアルファベットといった趣の、トライアンフロゴ。しかし100年以上続く、歴史あるブランドだけあって、1902年の盾型デザインに始まり、いく[…]
タイガーシリーズの快走ツアラーが新エンジンとともに トライアンフのアドベンチャーシリーズには実にさまざまなバリエーションが揃っているが、このたび新登場する『タイガースポーツ800』は、既存モデルである[…]
さらなる走行性能と所有感を追求 トライアンフのモダンクラシックシリーズは、ボンネビルを筆頭とした伝統のスタイルとディテールを特徴としている。その中でも“スピード”の名称が示すとおり、スポーティな特性を[…]
電子制御デバイスとフロントフォークが進化! 2021年に登場したトライデント660は、660cc水冷並列3気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッドで、タイで生産することで販売価格を抑えることに成功した[…]
Screenshot TRIUMPHオーナーはもちろん、他社のバイクでも参加OKだ 「TRIUMPH NATIONAL RALLY 2024」の会場は2023年同様、会場からの景色が美しく近隣に多くの[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
保険料500円でヨシムラ車、乗り放題ッ!! ヨシムラファンにとって秋の定例イベントとなっている「ヨシムラミーティング」。ヨシムラが那須モータースポーツランドでイベントを行ったのは2014年の60周年記[…]
30ヶ国427日間/走行距離約6万キロ/バイクにタンデムで世界一周 編集部:見る前は、きれいな景色や観光案内的な旅内容ばかりだったら、正直、2時間はキツいかな…と思っていたのですが、いやー一気に見入っ[…]
あの頃の憧れが、目の前に 展示の目玉は、1975年に登場した初代GL1000。当時としては革新的な、水平対向6気筒エンジンを搭載し、大型ツアラーの新時代を切り開いた伝説のマシンだ。若かりし日に、ショー[…]
バイク保険の主役は賠償責任保険だ バイク保険って種類がいろいろあって、なんだか難しいですよね。でも、超キホンをおさえておけば初心者でも安心。意外とわかりやすいんです。ちょっと解説してみますね。 まずラ[…]
ホンダ X-ADVが二期連続で首位獲得! 「再び売却した際に高値の付くバイク」=「”リセール・プライス”の高いバイク」ということで、バイク未来総研では定期的にそのリセール・プライスの高いバイクを発表し[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことがわかった[…]
125ccスクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限[…]
電熱インナートップス ジャージタイプで使いやすいインナージャケット EK-106 ポリエステルのジャージ生地を採用した、ふだん使いをしても違和感のないインナージャケット。38度/44度/54度と、3段[…]
第1位:X-Fifteen[SHOEI] 2024年10月時点での1位は、SHOEIのスポーツモデル「X-Fifteen」。東雲店ではスポーツモデルが人気とのことで「とにかく一番いいモデルが欲しい」と[…]
コンパクトな車体に味わいのエンジンを搭載 カワサキの新型モデル「W230」と「メグロS1」がついに正式発表! ジャパンモビリティショー2023に参考出品されてから約1年、W230は白と青の2色、メグロ[…]
最新の投稿記事(全体)
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
一般人でも許される現行犯逮捕とは? 「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。 原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察で[…]
バイクのスピード感をイメージさせる象徴的なグラフィックモデル登場 ネオテック3のグラフィックモデル第3弾となるアンセムは、バイクを走らせているときに感じる風を思わせる、スピード感ある模様が特徴だ。ブラ[…]
バイクのパーツと“夜行”をポップアートに描いたホットでクールなグラフィックモデル Z-8 ヤギョウは、ネオンカラーなどの極彩色で彩られた現代ポップアートなグラフィックが特徴だ。グラフィックにはタイヤと[…]
グローバル展開では『500cc』のほうが有利になる地域も ホンダ「GB350」シリーズといえば、直近ではクラシカル要素を強化したGB350Cも新登場し、走りのフィーリングまで変えてくるこだわりっぷりが[…]
- 1
- 2