2024年7月19日~21日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催される「2024 FIM 世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8 時間耐久ロードレース 第45 回大会」に参戦、2022年以来の本社運営でレースに復帰するスズキが、鈴鹿8耐の事前公開テストに姿を現した。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●写真:スズキ ●外部リンク:スズキレーシングレポート
2日間とも2分7秒台を記録、初日はトップ10入り
2024年7月19日~21日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催される「2024 FIM 世界耐久選手権”コカ·コーラ” 鈴鹿8 時間耐久ロードレース 第45 回大会」に向け、メーカー合同テストおよびタイヤメーカーテストが6月4日、5日に行われた。
チームスズキCN チャレンジ(Team SUZUKI CN Challenge)は、下記のようなサステナブル素材を用いて鈴鹿8耐のエクスペリメンタルクラスに参戦し、スズキにとって新たな道を切り拓こうとしている。MotoGPでプロジェクトリーダーを務めた佐原伸一さんが、プロジェクトリーダー兼チームディレクターとしてレース戦線に復帰するというのも大きなニュースだった。
アイテム | サプライヤー | 詳細 |
燃料 | エルフ | Moto R 40 FIM 40%バイオ由来の燃料 |
マフラー | ヨシムラジャパン | 触媒内蔵サイレンサー |
タイヤ | ブリヂストン | 再生資源・再生可能資源の比率を向上したタイヤ |
オイル | MOTUL | バイオ由来ベースオイルを使用したエンジンオイル |
カウル | JHI | 再生カーボン材(仕様期限切れプリプレグ材を処理) |
前後フェンダー | トラス | スイス Bcomp(天然亜麻素材を使用した複合材) |
前ブレーキ | サンスター技研 | 熱処理廃止鉄製ブレーキディスク、ローダストパッド |
バッテリー | エリーパワー | 車載LFPバッテリー、ピット電源供給用の蓄電池 |
今回のテストは、チームにとって初めてタイヤ、燃料、オイル、ブレーキなどのサステナブルアイテムを同時に使用してサーキットを走る機会になったといい、正規ライダーとして発表された濱原颯道、生形秀之の両選手に加え、FIM世界耐久選手権(EWC)に参戦している「ヨシムラ SERT Motul」のライダーである渥美 心がテストに参加した。
両日ともに渥美が2分7秒台を記録し、メーカー合同テストとなった初日は2分7秒451で7番手、タイヤメーカーテストの2日目は2分7秒992で14番手に。2年ぶりのロードレース復帰となった濱原は、2日目に自身のベストタイムとなる2分8秒029を記録、続く生形もテストをこなしながらマシンセットアップを進めた。
次回の走行は6月19日・20日の鈴鹿8耐事前テストの予定だ。
マシンも気になるぅ!
サステナブルアイテムを用いたテスト内容もさることながら、エクスペリメンタルクラスということもあってか、世界耐久選手権に参戦するヨシムラSERT Motulのマシンと異なる新ディテールも見られた。なんといっても目立ったのは、アッパーカウル左右に取り付けられたウイングだろう。
そのほかはサステナブルアイテムを用いていることを除きヨシムラ仕様に準じているように見える。すでにヘッドライトなど重量物も取り付けた耐久仕様になっていることも考えれば、再生資源の比率を高めたタイヤで上位に迫るタイムを刻んでいることは、かなり幸先のいいスタートと言えそうだ。
鈴鹿8耐のマシンは、灯火類を装備していることからスーパーバイク仕様よりも見た目が市販車に近く、それゆえ愛車のカスタムの参考にもしやすい。来年あたり、GSX-R1000R用カスタムでウイングが流行るかも?! というかスズキさん、次期GSX-R1000Rはウイング付き、もしくは現行用に再生素材のカスタムパーツを市販してくれてもいいんですよ!
チームスズキCNチャレンジ テスト時の写真ギャラリー
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