●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:国土交通省
ナンバープレートの様式の見直しと希望ナンバー制導入がほぼ確実に
国土交通省は昨年6月、バイクに希望ナンバー制を導入する方針を明らかにした。クルマではすでに導入されている制度だが、これをバイクユーザーにも広げるというものだ。
これについて2024年3月19日、「二輪車のナンバープレートの様式見直し及び 希望ナンバー制導入に係るワーキンググループ」の第4回検討会が開催され、「二輪車のナンバープレートの様式の見直し及び希望ナンバー制導入に向けた今後のスケジュールの検討」が行われた。
現行の二輪車のナンバープレートに記載される番号や平仮名等の組み合わせは、一部の地域で底を突くおそれがあり、ナンバープレートの様式の見直しが急務。現行の番号様式においては、地域ごとの同一番号(指定4桁番号)の払い出し能力が限定的であったが、様式の変更により同払い出し能力を拡大可能。これにより、二輪車ユーザー等から要望の多かった希望ナンバー制の導入が可能となり、その具体化のための方策が検討されてきた。
これらの検討においては、二輪車の設計・製造への影響を考慮してプレート自体のサイズは変更しないことを前提とし、長期運用可能かつ数字4桁の視認性が確保され、プレートの金型変更やシステムの影響が比較的少ない様式が適当とされた。様式の見直しの概要は以下の通りだ。
希望ナンバー制(希望番号制度)の導入について
上記ナンバープレートの様式を見直すことによって同一番号の払い出し能力が拡大されることから、希望ナンバー制の導入条件が揃うことになる。これが二輪車販売の活性化につながるなどのメリットもがあるとし、開催されたワーキンググループでは、希望ナンバー制の導入が望ましいと結論づけ、導入のための方策も検討された。
希望番号の申し込みフローに関しては、現在四輪車で運用されているものがベースになりそうだ。
抽選対象になりそうな番号については、全国自動車標板協議会が実施したアンケートによれば、「7777」「1111」「1234」「1」「8888」といった番号が上位だったとのこと。また、バイク特有の「819」「250」「400」「750」「1000」といった番号も見られたという。
希望ナンバーの頒布手数料については、四輪車と同様に、需要量(交付見込み枚数)を算出の上、実費を考慮して算定することが適切であるとされた。
なお、総排気量125cc以下の二輪車については各市町村で所管されるため、引き続き対象外となる。
導入までのスケジュール
上記のような新制度を導入するためには自動車登録検査業務電子処理システム(MOTAS)や希望番号システムの改修、新様式に対応した自動プレス機の導入などが必要だという。
システムの改修期間は1年間程度、自動プレス機の導入について2年~2年半ほどを要する見込みという。また、関係省令・通達等の改正作業を行う必要も生じるが、これらに関しては、1~2年程度の作業期間で十分に対応可能とのこと。
というわけで、2年~2年半の準備期間を置いて、令和8年度(2026年度)に新様式のナンバープレートと希望番号制度の導入を行うことが適当であるとされた。
つまり、このまま順調にいけば2026年度に希望ナンバー制が晴れて導入されることになるわけだ。
レジェンドライダーのゼッケン番号、勝手に5選
さて、慌てて先走るのがヤングマシン流であるからして、希望ナンバー制が導入されたら愛車に付けたくなるであろう、往年(および現役)のGPライダーのゼッケン番号を勝手に5選してお届けしたい。
以下、もちろん異論は認めよう。若い世代の方は置いてけぼりにしてしまったら申し訳ない。ごめんねごめんねー!
1)『7』──1976年、1977年にスズキRG500で世界チャンピオンになったレジェンドライダー「バリー・シーン」が、当時チャンピオン獲得者は『1』を付けるのが普通だった頃にこだわった番号。おじさん世代は感涙か。
2)『46』──言わずと知れた「ヴァレンティーノ・ロッシ」が愛した番号。1997年に125ccクラス、1999年に250ccクラス、2001~2005年、2008年、2009年と9度の世界チャンピオンに輝いている。父グラツィアーノ氏の現役時代の番号でもあった。
3)『93』──すでにレジェンドクラスと呼んで差し支えない「マルク・マルケス」の番号。1993年に生まれたことがその由来だ。2010年に125ccクラス、2012年にモト2クラス、そして2013~2014年、2016~2019年にモトGPクラス王者。2024年、ホンダからドゥカティへ移籍。
4)『31』──永久欠番にこそなっていないが、我々日本人にとっては平忠彦~原田哲也と継承された31番への思い入れが強い。そんな31番を最高峰クラスで纏うのは、今年MotoGPクラスデビューとなった超新星、ペドロ・アコスタだ。原田哲也さんもアコスタは将来のチャンピオン候補として有力視している。
5)『34』──1993年に500ccクラスで世界チャンピオンになったケヴィン・シュワンツの番号。一定の年齢の世代にはスズキといえばコレである。1990~1992年に3連覇したヤマハのウェイン・レイニーとのライバルストーリーは今でも語り草である。
参考:これまでの希望ナンバー制
ナンバープレートの4桁以下のアラビア数字の番号について、ユーザーが自由に選べるのが希望ナンバー制。現在は登録自動車及び軽自動車(一部除く)において希望ナンバー制が導入されている。それぞれ導入されたのは、登録自動車が1999年、軽自動車は2005年。2026年度以降は、総排気量が125ccを超える二輪車についても、ユーザーが自由に番号を選べるようになる見込みだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(交通/社会問題)
文字の書体を表す言葉=フォント。日常生活で見かける文字は、用途に応じてさまざまなフォントが使われていますが、実は道路標識でもフォントが使い分けられています。 バイクはツーリングの進捗確認などのために、[…]
――はじめに、津久井高校の県内の位置付けや特色を教えてください。 熊坂:県立高校に移管される前も含めると、明治35年に始まった学校なので120年を超える歴史があります。全日制と夜間定時制の2課程ありま[…]
表記揺れにより異なる検索結果=ビッグデータとして不十分な状態 バイク本来の利便性を大きく損なう要因となっている「駐車場が足りない/欲しいところにない」という問題。本連載でも、2輪車関連団体/自治体/民[…]
1965年までは“クルマの免許”に二輪免許が付いてきた 80歳前後のドライバーの中には、「ワシはナナハンだって運転できるんじゃよ、二輪に乗ったことはないけどな(笑)」という人がいる。 これは決してホラ[…]
世界的に見ても、信号機や自販機などの公共物が多いと言われる日本。内閣府が公開している内閣白書によれば、信号機だけでも約20万800基が設置されている。 つまり、クルマやバイクを運転しているかぎり、人だ[…]
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
GWのもてぎには、激レアな“働くクルマ/バイク”が大集合! 国内有数のサーキットとして知られる「ツインリンクもてぎ」から複合レジャー施設へと生まれ変わった「モビリティリゾートもてぎ」は、いまでは多くの[…]
近年、昔バイクに乗っていて改めてバイクに乗るようになった方や、女性ライダーの増加など、バイクを利用する方、ツーリングを楽しむ方が増えている。 パイオニアが実施した調査(※2022年11月のインターネッ[…]
2輪ユーザーの“電動バイク”への意識とは? ①80%がその存在を知っている【認知状況】 ”名前と特徴は知っている”レベルの認知度はかなり高く、前回(2021年)調査の72%から増加の80%に(赤枠内参[…]
伝説のバイク屋「湘南ジャンクヤード」 「湘南ジャンクヤード」という名前をご存知だろうか。店は知らなくともネットで聞いたことがあるという方も多いかもしれない。「解体屋以上バイク屋未満」とか「西のオートコ[…]
気筒あたり8バルブ、2本のコンロッドを備え、シート下2本出しマフラーはタンブリーニも参考にしたという…… ホンダのドリームバイクといって思い浮かべるのはどの機種だろうか。2015年のRC213V-Sも[…]
人気記事ランキング(全体)
どうもアイキョウです。ワークマンにはさまざまなレインウェアがあります。 雨の日でも通勤でバイクに乗るならワークマンのバイカーズという製品がオススメです。ワークマンレインウェアの中では高額な5800円な[…]
330円の万能ソケット買ったので試してみたい いつ頃からだろうか?100円ショップが100円だけではなくなってしまったのは。工具のコーナーも例外ではなく、100円、200円、500円、ものによっては1[…]
――はじめに、津久井高校の県内の位置付けや特色を教えてください。 熊坂:県立高校に移管される前も含めると、明治35年に始まった学校なので120年を超える歴史があります。全日制と夜間定時制の2課程ありま[…]
※2024年3月にWEBヤングマシンで大きな反響を呼んだ記事をあらためて紹介します。こちらは第3位の記事です(初公開日:2024年3月11日)。 バイクはオービスに引っかかることはない!? ウワサの真[…]
リスクの高いスポーツは社会に受け入れられない……? 3月末、日本にいた僕は東京モーターサイクルショー(TMS)にお邪魔しました。会場を回りながら肌で感じたのは、「レース、やばいぞ……」ということでした[…]
最新の投稿記事(全体)
①バットサイクル【映画「バットマン」劇中車(1966年)】 バットマンシリーズ初の長編映画として1966年に公開された“バットマン”に登場。バットモービルのバイク版として今ではおなじみの存在だが、初登[…]
こんにちは、マットです!! 今回はアメリカ最古のモーターサイクルメーカーで有名なインディアンモーターサイクルのクルーザーモデルである新型スポーツチーフに試乗してきました!! 排気量1890cc!!ど迫[…]
トルクが凄ぇ! でも意外なほど普通に走る 2294ccの直列3気筒エンジンを搭載した初代ロケットIII(現在はロケット3)を初めて目の前にしたとき、こんな大きなバイクをまともに走らせられるんだろうかと[…]
精度向上と新たなシール開発で、今なお進化を続けるチェーン技術 芸術家であり科学者でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチが15世紀に考案し、19世紀に現在とほぼ同様の形態で実用化されたローラーチェーンは、バ[…]
車体や外装だけでなく…メーターまでワンオフだ!! カワサキ・ニンジャZX-10Rエンジンをオリジナルのアルミフレームに搭載した“最強”のカタナ。兵庫県でECUチューニングなどを手掛ける10ファクトリー[…]
- 1
- 2