
エネオス、ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハの5社によって設立されたGachaco(ガチャコ)は、電動二輪車の共通仕様バッテリーのシェアリングサービスをこれまで法人向けに行ってきたが、2023年夏のホンダ「EM1 e:」の発売と体験キャンペーンの結果を受け、個人向けのGachacoサービスを開始すると発表した。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:Gachaco
EM1 e: を9万7200円で購入し、月会費1078円から運用可能
交換式バッテリーのシェアリングサービス(Gachacoサービス)を提供する株式会社Gachaco(ガチャコ)が、ついに個人向けの同サービス提供を開始する!
2022年4月1日にエネオス、ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハの5社によって設立されたガチャコは、これまでに法人向けサービスを運用してきたが、ホンダが同サービスに対応する共通仕様バッテリーを使用可能なパーソナル向け電動バイク「EM1 e:」を2023年夏に発売したことに伴い、個人向けの運用システムを構築し、東京都練馬区エリアで体験キャンペーンを展開。この結果を踏まえ、個人向けのGachacoサービスを開始する。
これによって大きく変わるのは、EM1 e:の購入方法だ。これまでは個人使用の中で完結する必要があったためバッテリー(8万8000円/1個)と充電器(5万5000円)の購入が必須だったが、Gachacoサービスを利用する場合はEM1 e:の車両単体のみを購入すればOKだ。じつはEM1 e:は単体価格15万6000円と50ccクラスのエンジン車よりも安価であり、さらに居住地域によっては最安値9万7200円で購入できる(※)。
参考:ホンダの原付エンジン車で最安価の「タクト」は17万9300円~
※東京都在住の方が、一般社団法人次世代自動車振興センター補助金、および東京都助成金を利用してEM1 e:を購入した場合に9万7200円になる(Gachaco調べ)。
Gachacoサービスの利用にはライトプラン(月会費1078円)またはスタンダードプラン(月会費2805円)に加入する必要があり、これに使用電力あたりの従量課金をその都度支払うことになる。ライトプランの従量課金は198円/kwh相当で、Gachacoの試算によればEM1 e:の場合の走行単価は約6円/kmとのこと。
スタンダードプランの場合はプラン内に15kwh相当の電力使用量(ベンリィe:Iで約400km走行可能)が含まれており、それを超えた分の従量課金187円/kwh相当。従量分の走行単価はベンリィe:Iで約6円/kmになるという。
編集部によるざっくりした試算では、EM1 e:で1か月あたり約300km以上走行する場合はスタンダードプランを選んだほうがよさそうだ。
個人向けGachacoサービスの提供開始日は、2024年1月9日10時より受付開始。支払い方法はクレジットカードのみ。利用料金は下記を参照のこと。
サービス利用料金
Gachacoサービスの特長
【動画】簡単操作で、約30秒のクイック・チャージ
今買えるGachacoサービス対応機種
現在は個人向け電動バイクとして販売され、かつGachacoサービスの交換式バッテリーに対応しているのは、ホンダ「EM1 e:」、「ベンリィe: /プロ(I&II)」、「ジャイロe:」、「ジャイロキャノピーe:」の7機種。今後、他メーカーからもラインナップが拡充されていくのか続報を待ちたい。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
Hondaが国内で初めて個人向けに発売する電動バイク ホンダは、1994年から電動バイクを推進してきた。これまでは官公庁や自治体、法人向けの展開だったが、新たにパーソナルユースを目的としたホンダ初のモ[…]
↓試乗インプレッションはコチラ↓ Honda EM1 e: は補助金利用でいくらになる? ホンダは、2023年8月24日に国内初のパーソナル向け電動バイク「EM1 e:」を発売した。法人単位のビジネス[…]
“充電時間”の課題を解決する筆頭候補が「MPP e:」だ! Hondaは、国内初のパーソナル向け電動スクーター「EM1 e:」を8月24日に発売。すでにかなりの受注数に達しているという。さらに、東京ビ[…]
水上のカーボンニュートラルは二輪の技術で推進する 「船外機」とはご存知のとおり、船舶に取り付けるパワーユニット。ホンダだけでなく他の国内二輪メーカーも参入しており、現状ではエンジン搭載モデルが大勢を占[…]
安全に運用できるなら、そりゃあ乗ってみたいわけで ジャパンモビリティショー2023、EICMA 2023と続いたニューモデルラッシュも一段落。ここらでバイクのメインストリームではなく、周辺で取材してき[…]
最新の関連記事(新型EV/電動バイク)
コスパも高い! 新型「CUV e:」が“シティコミューターの新常識”になる可能性 最初にぶっちゃけて言わせてもらうと、筆者(北岡)は“EV”全般に対して懐疑的なところがある者です。カーボンニュートラル[…]
125ccスクーターよりも力強い発進加速、街中で光る静けさ ホンダがパーソナルユース向けに国内リリースした電動スクーターの第2弾「CUV e:」は、第1段の「EM1 e:」が50cc相当の原付一種だっ[…]
レンタルクーポンの利用者、先着500名に購入サポート 今回のキャンペーンは、Hondaのバイク関連サービス「HondaGO」の会員を対象としており、現在会員でない方も、新たに登録することで参加可能。キ[…]
ひと目でEVとわかる先進的なスタイリング こちらが今回発表された「CUV e:」! Hondaはこれまで、EVバイクとしてパーソナル向けに原付一種の「EM1 e:」を市販化していますが、CUV e:は[…]
【本田技研工業 電動事業開発本部 二輪・パワープロダクツ電動事業開発統括部 CUV e: LPL(開発責任者) 後藤香織さん】2006年入社。以来一貫して2輪車開発に従事し、おもに車体設計としてEV-[…]
人気記事ランキング(全体)
発売当初のデザインをそのままに、素材などは現在のものを使用 1975年に大阪で創業したモンベル。最初の商品は、なんとスーパーマーケットのショッピングバックだった。翌年にスリーピングバッグを開発し、モン[…]
軽量で取り扱いやすく、初心者にもピッタリ 「UNIT スイングアームリフトスタンド」は、片手でも扱いやすい約767gという軽さが魅力です。使用後は折りたたんでコンパクトに収納できるため、ガレージのスペ[…]
まるで自衛隊用?! アースカラーのボディにブラックアウトしたエンジン&フレームまわり 北米などで先行発表されていたカワサキのブランニューモデル「KLX230 DF」が国内導入されると正式発表された。車[…]
LEDのメリット「長寿命、省電力、コンパクト化が可能」 バイクやクルマといったモビリティに限らず、家庭で利用する照明器具や信号機といった身近な電気製品まで、光を発する機能部分にはLEDを使うのが当たり[…]
コンパクトな車体に味わいのエンジンを搭載 カワサキのレトロモデル「W230」と「メグロS1」が2026年モデルに更新される。W230はカラー&グラフィックに変更を受け、さらに前後フェンダーをメッキ仕様[…]
最新の投稿記事(全体)
竹繊維を配合した柔らかく軽量なプロテクターシリーズ 「お気に入りのジャケットを、もっと涼しく、もっと快適にしたい」、そんなライダーの願いを叶えるアップグレードパーツ「バンブーエアスループロテクター」シ[…]
対策意識の希薄化に警鐘を鳴らしたい 24年前、当時、編集長をしていたBiG MACHINE誌で「盗難対策」の大特集をしました。 この特集号をきっかけに盗難対策が大きな課題に そして、この大盗難特集号は[…]
「自分には自分にやり方がある」だけじゃない 前回に続き、MotoGP前半戦の振り返りです。今年、MotoGPにステップアップした小椋藍くんは、「あれ? 前からいたんだっけ?」と感じるぐらい、MotoG[…]
夏ライダーの悩みを解決する水冷システム 酷暑の中、ヘルメットやライディングウェアを身につけて走るライダーにとって、夏のツーリングはまさに過酷のひとこと。発汗や走行風による自然な冷却だけでは追いつかない[…]
コスパも高い! 新型「CUV e:」が“シティコミューターの新常識”になる可能性 最初にぶっちゃけて言わせてもらうと、筆者(北岡)は“EV”全般に対して懐疑的なところがある者です。カーボンニュートラル[…]
- 1
- 2