
2022年のミラノショーで「2024-2025モデルで約30機種のエンジン車を導入する」と発表したカワサキ。内燃機関を愛するライダーにはまさに鳥肌モノの発表だったが、それはヤングマシンも全く同じ! カワサキ入魂のエンジン車はどんなモデルが投入されるのか? 勝手に予想(妄想)させていただきますッ!!
●文:ヤングマシン編集部 ●CG:SRD
エンジンの命脈を繋ぎ、その利点を活かせる1台を!
電気に水素、ハイブリッドと次世代系で2輪界の先頭を走るカワサキだが、2022年のミラノショーで「30機種のエンジン車導入」をカワサキモータースの伊藤浩社長が発表したように、従来のエンジン車も諦める気などまったくない。「eフューエルなどの合成燃料はOK」とEUが方針転換したように、内燃機関への風向きは徐々に変わりつつあるのだ。
しかし、世の雰囲気に流され、今このタイミングでエンジンの開発や生産をやめてしまえば、その技術や人材、部品サプライヤーなどの多くは失われてしまう。そうなれば本当にエンジンの命脈は絶たれてしまうだろう。時代に逆行するようなエンジン車大量投入の裏側には、”未来に内燃機関の灯を繋ぐ”という、カワサキの決意も秘められているはずだ。
そんな内燃機関の利点、電動に対するアドバンテージを活かせるジャンルの筆頭は、軽量&高出力のスーパースポーツだろう。とはいえ200ps超のリッタークラスは特殊な存在だけに、今後はレースを指向しない”手の届く本格派”が主流となるはず。ヤマハがYZF-R7で先鞭を付け、MT-09ベースの「YZF-R9」も登場近し? と噂されるジャンルだ。ここに948cc直4を積むZ900をベースに”ZX-9R”を復活させるのはどうだろうか?
〈YM新車予想その1〉カワサキ ニンジャZX-9R:Z900ベースなら…125ps&120万円台から望める?
’94年の初代9Rはスポーツ性と汎用性を高いレベルで両立させた1台だったが、そんなコンセプトとも合致する。並行して流行の兆しを見せる”ネオクラシックスーパースポーツ”も企画すれば…より幅広い層に訴求できるハズ?!
プライスを抑える観点からも、シャーシやエンジンはZ900を踏襲したいが、948ccで125psというスペックは多くのライダーにとって十分以上のハズ。STDに加え、イメージCGのようにオーリンズ製ショックやブレンボ製ブレーキで足回りを強化した上級版”RR”も設定すれば、手練れも満足。価格はSTDで120万円台、RRで150万円を切れば嬉しい。サーキットにもツーリングにも使える“マジック9”の復活だ!
【KAWASAKI Ninja ZX-9R|予想モデル】250スポーツがレプリカ→日常系へ移行した流れを、ビッグスポーツも踏襲する可能性は高い。MT-09ベースのスーパースポーツ「YZF-R9」を開発中というヤマハに先んずれば、主導権も握れる?!
アグレッシブなSugomiデザインをまとうスポーツネイキッド・Z900がベースモデルになるだろう。価格は116万6000円とリーズナブルながら最高出力は125psを発揮する。エンジンの大元はリファインを重ねたZX-9R(C型)という偶然も?!
〈仮想ライバルCG〉ヤマハ 次期YZF-R9:MT-09ベースで登場確実視
【YAMAHA YZF-R9|予想モデル】新世代スーパースポーツとしてYZF-R7が注目されるが、頂点モデルのR1との間を埋める「R9」も開発中との噂。MT-09の最高出力120psやIMU連携の各種電制を盛り込み、速さと楽しさを両立するリアルハイパーSSだ。’24~’25年に発売か?
〈YM新車予想その2〉カワサキKR900:SSベースにネオクラ系の派生も胸熱!!
Z900をベースにZX-9Rが派生するならもう1台、Z900RS人気でカワサキが先頭を引っ張る、大人気のネオクラシック系にも新たな一手を期待したい。9Rと対をなす兄弟機種として…耐久レーサー路線はどうだろうか?
MVアグスタのスーパーヴェローチェやトライアンフのスピードトリプルRRなど、欧州勢では既に定番化したネオクラシックレーサー路線。国産勢でも2021年登場の2代目ヤマハXSR900が’80年代のワークスレーサー・YZR500オマージュで登場(それを先鋭化させた”XSR GP”も仕込み中との噂)するなど、さらなる過熱が予想されるジャンルだ。
となればレジェンドマシン&レーサーには事欠かないカワサキのこと、元ネタはいくらでもある?! ’70~’80年代の世界耐久選手権を彩ったシデム・カワサキやワークスKR1000といった耐久レーサーをZ900ベースで復刻し、新生ZX-9Rとの裏表で展開するのはどうだろうか。ライディングポジションを快適方向に振れば、耐久機らしく長距離の快適性も際立つ?!
【KAWASAKI KR900|予想モデル】カワサキの名耐久マシン・KR1000をZ900ベースで復刻し、新生ZX-9Rとの裏表で大展開…は、コアなカワサキファンにはバカ受け必至だろうが、さすがに悪ノリが過ぎるか? でもでもXSR GP次第ではカワサキにも動いてほしいぞ!!
【KAWASAKI KR1000】1979年に登場したカワサキのワークス耐久レーサーがKR1000。 エンジンはZ1/Z1000J系で、フランスのパフォーマンス社と手を組み、欧州耐久選手権を1981/1982年と連覇。独特な車体構成や外観は今も高い人気を誇る。
〈仮想ライバルCG〉ヤマハ 次期XSR GP:XSR900ベースのカフェが来る⁉
【YAMAHA XSR GP|予想モデル】ヤマハは「XSR GP」の商標を出願済み。欧州ヤマハの“ヤードビルド”ではXSR900ベースのカスタム車をYouTubeにて製作中で、登場は時間の問題!? 上のCGは’80年代のYZR500イメージだが、テック21耐久レーサー風もあるかも!?
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI])
アッパーミドルクラスに君臨する“Sugomi”ゼットの中核モデル カワサキは北米において、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」の202[…]
ニューカラー採用、ビキニカウルの“カフェ”も新色に カワサキは北米で、アーバンクルーザー「バルカンS」および「バルカンSカフェ」の2026年モデルを発表した。流麗なスタイリングはそのままに、標準モデル[…]
国内導入予定はないけれど……のZ125プロ カワサキは北米で2026年モデルを続けざまに発表している。ここで紹介するZ125プロは、前年から全カラーに採用したゴールドの倒立フロントフォークに加えて20[…]
基本構成は日本仕様のエリミネーター/SEと変わらないが、排気量は異なる カワサキは北米でエリミネーター/SEの2026年モデルを発表した。すでに日本仕様でもホワイトおよびブラックのSEとレッドのプラザ[…]
10/1発売:カワサキ「Ninja ZX-25R SE/RR」 250ccクラスで孤高の存在感を放つ4気筒モデル、「Ninja ZX-25R」の2026年モデルが早くも登場する。今回のモデルチェンジで[…]
人気記事ランキング(全体)
低く長いデザインが個性マシマシ! レトロモダンなボバークルーザー 中国から新たな刺客がやってきた! ベンダは2016年設立の新興メーカーで、独自設計のエンジンを搭載したクルーザーを中心に、ネイキッドな[…]
初の電動スクーターが「C evolution」 2017年、BMWモトラッドは初の電動スクーター「C evolution(Cエボリューション)」を発売。それまでのガソリンエンジンを搭載したC650に通[…]
秋向けライディングギア 機能性抜群なライディングパーカー JK-604:1万2000円台~ ヨーロッパで人気の気軽にはおれるケブラー裏地入り、スリーシーズン向けスエットパーカ。肩と肘にはCEレベル2ソ[…]
月内発売:SHOEI「GT-Air3 MIKE」 インナーバイザー付きフルフェイスの決定版、SHOEI「GT-Air3」に、ニューグラフィックモデル『MIKE(マイク)』が2025年10月に満を持して[…]
原付でエンジンがかからない主な原因 「原付 エンジン かからない 原因」とネット検索する方が多いように、バッテリー上がりやプラグの劣化、燃料不足など、複数の原因によってエンジンを始動できなくなるケース[…]
最新の投稿記事(全体)
スーパースポーツ譲りのエンジンと幅広いシーンに対応する車体 CB1000Fは、ホンダの代表的なプロダクトブランド「CB」のフラッグシップモデルと位置づけられている。 スーパースポーツモデルのエンジンを[…]
世界最高の熱伝導率を誇るシートとレインウェア並みの防水透湿性を融合 ヤマハの純正アクセサリーをリリースするワイズギア。ʼ25年の秋冬ライディングギアは、バイク用として求められる性能を満たしつつ、温かく[…]
古いゴムは硬化するのが自然の節理、だが・・・ ゴム部品は古くなると硬くなります。これは熱・酸素・紫外線などによる化学変化(酸化劣化)で、柔軟性の元である分子の網目構造が変化したり、柔らかくする成分(可[…]
アッパーミドルクラスに君臨する“Sugomi”ゼットの中核モデル カワサキは北米において、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」の202[…]
スクランブラースタイルのCL500はカスタマイズも楽しい トラディショナルなスクランブラースタイルの大型バイクとして、2023年に登場したHonda「CL500」とはどんなバイクなのでしょうか? 筆者[…]
- 1
- 2