
5月初旬頃からFacebookやInstagramで頻繁に表示されるようになった、高級ヘルメットの激安セールの広告を見かけたことがあるだろうか。これ、どう見てもおかしい。
●文:ヤングマシン編集部
悪質な詐欺サイト、まずはURLを確認
高級ヘルメットメーカーの人気モデル・5万5000円の新品ヘルメットが8399円で買える──。例えばそんな広告が表示されたら、本当にそんな美味しい話があるのか、疑いつつも怖いもの見たさでアクセスしてしまったりしないだろうか。
基本的にアクセスするのは避けよう。特に個人情報を入力するのは絶対にやめてほしい。
Facebookで表示された広告の一例。日本語もヘルメットの訴求ポイントもおかしいうえ、ヘルメットの画像は無断使用だろう。これはメーカー名や機種名が表示されていないが、写真のブランドと異なる名称で表示しているものもあった。 [写真タップで拡大]
フェイスブックやインスタグラムといえば、便利な機能が気軽に利用できる反面、悪質な広告の排除ができておらず、詐欺まがいというか詐欺そのものの広告が混在していることでお馴染みだ。
そんな広告が表示された場合、販売価格が異常に安いものについてはほぼ100%詐欺であると認識して、クリックしない、タップしない、アクセスしないよう徹底したい。そもそも、アライヘルメットやSHOEI、Kabutoといったメーカーのバイク用ヘルメットの新品が1万円足らずで買える、なんていうことはまずあり得ない。
これらの詐欺広告は、実在するヘルメットメーカーの写真を無断で使用し、誘導先の偽サイトでは実在するバイクショップ等の名前を騙る。体裁だけは一丁前だったりするが、それでも冷静になって見ればおかしな部分に気付くはずだ。
今回のサイトの場合、まず上端のURLがよくわからないドメインになっている。同じ構成の画面が表示される、異なるURLの偽サイトが複数あった。画面下方には特定商取引法に関する表示がない。 [写真タップで拡大]
前述のような異常な安値だけでなく、おかしな日本語の言い回しも詐欺か否かを見分けるヒントになるだろう。また、「特定商取引法に関する表示」がきちんと表示されるか、さらに「会社概要」を確認するのも有効だ。連絡先電話番号が携帯電話だったり、支払い方法が振込だった場合に口座名義が個人名になっていたりするものは要注意。もし問い合わせれば「詐欺サイトではない」と強弁するだろうが、勝手に画像やロゴを使って偽サイトを作っている時点でアウトである。
従来は振り込みを促すものが多かったが、新手の詐欺サイトはクレジットカード決済も可能(なように見せかけている)。うっかり会員登録などして個人情報やカード番号を入力してしまったら、悪用されるのを避けるため、すぐにカード会社に連絡してカード利用停止の手続きをしてほしい。そして警察に届けるのもお忘れなく。また、銀行で振り込んでしまった場合は、振込先の銀行に連絡して事情を説明し、口座の凍結(利用停止)といった処置をしてもらおう。
まずはアクセスしないことがいちばんだ。クリックする前にリンク先のURLを確認し、ショップ名とドメイン名が一致しない場合は触らない、広告を表示しないように処置、そして悪質さが明白な場合はフェイスブック等の運営に通報するなどの対応を。
偽サイトで個人情報を入力してしまったなどの場合、下記への問い合わせも有効だ。
国民生活センターの消費者ホットラインは電話番号188、同じく消費者ホットラインの平日バックアップ番号は03-3446-1623。
警察庁サイバー警察局・フィッシング対策はコチラから、都道府県警察のフィッシング報告専用窓口一覧へ。
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