
カワサキがGPZ900Rを復刻?とくれば、同じくらいヤングマシン編集部が願っているのが、ホンダCB900/750Fの再来だ。GPZと同様に’80年代を代表する1台なうえ、一時はホンダ自身が復活をもくろみ、2020年春にCB1000Rをベースとした「CB‐Fコンセプト」を発表したのは記憶に残るところ。このCB-Fコンセプトは残念ながら開発が中断されてしまったが…。オレ達は”エフ”の復活を諦めきれない! ホンダさんに考え直していただくべく、ヤングマシンが「シン・CB-Fコンセプト」を提案するッ!!
●文:ヤングマシン編集部 ●CG:SRD
ミドル4気筒をベースに、カワサキZ-RS勢を分断せよ!
2017年のカワサキZ900RS、2018年のスズキKATANAと続いた国産ネオクラシックの登場ラッシュ。過熱する名車復刻の機運に乗じ、2020年春にホンダが放った1台が「CB−Fコンセプト」だった。CB1000Rをベースに見事に往年のCB900/750Fを再現したスタイルにホンダファンは快哉を叫んだが、その後の動きはぱったり途絶えてヤキモキするばかり…。
そんな折、2022年秋にプロジェクトBIG‐1の30周年を記念してホンダ本社で行われたトークショーで、衝撃の事実が! なんとCB‐Fコンセプトの開発は中止されていたというのだ!! これにはSNSなどで落胆の声が飛び交うことに。もちろん編集部も同じ思いだ。そこでホンダさんにぜひとも再考を願うべく、ここで新規策を提案させてもらいたい。
ずばり、ベースはCB650R。約100万円で買えるミドル4気筒ネイキッドとして確実な支持を集めるモデルだ。技術的に可能かは未検証だが、このエンジンを800cc程度に拡大し、世界的に人気のミドルクラスに新世代のエフ「CB800F」を投入するのはどうだろうか。CB650Rは直4ながら100万1000円〜と比較的価格も安く、このクラスの主力である2気筒勢に対して競争力の高いモデルを作れるはず。
ちなみにCB-Fコンセプトのベース車だったCB1000Rは167万900円〜で、この1000をベースにすると販売価格は180万円は下らないと思われ、ライバルであるZ900RS(143万円〜)やKATANA(160万6000円〜)よりも価格的にはかなり高くなってしまう。このあたりがCB‐Fコンセプトの開発中止につながったのではと想像する。
対して、お手頃ミドルであるCB650Rをベースとすれば価格競争力を維持できるうえ、800ccならZ900RS&Z650RSというカワサキ兄弟のちょうど中間。両車をCB800Fの1台で喰うことも可能になるなど効率もいい。このジャンルを好むユーザーにとって”4気筒”は絶大なセールスポイントになるうえ、小型軽量で取り回しも軽いというミドルならではのメリットは、リッタークラスの重さが辛くなってきたオジサン世代には非常に嬉しいポイントのはずだ。
そこで650ベースで予想CGを作ってみたところ、手前味噌ではあるが、かなりいい雰囲気になった。ホンダは現在、CBブランドの再構築に向けて様々な動きを見せているが、ユーザーにもっとも刺さるのはやっぱりCB‐F。ここはひとつ、どうかもう一度検討をお願いします!
〈YM未来予想〉ホンダCB800F:ミドル4気筒でCB‐Fコンセプトを再考案
【HONDA CB800F|予想モデル】エンジン造形や両持ちスイングアームなども、うまく収まっていい感じに。個性がありながらクセの強くないスタンダードな雰囲気は、まさにCBのど真ん中。※写真はイメージCG
【モチーフ:’79 HONDA CB750F】カワサキ角Z世代と真っ向勝負したのがCB-F。やがてスズキ カタナも加わり、’80年代初頭のビッグバイクシーンを熱くさせてくれた。
※本記事の文責は当該執筆者(もしくはメディア)に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
スーパースポーツ譲りのエンジンと幅広いシーンに対応する車体 CB1000Fは、ホンダの代表的なプロダクトブランド「CB」のフラッグシップモデルと位置づけられている。 スーパースポーツモデルのエンジンを[…]
スクランブラースタイルのCL500はカスタマイズも楽しい トラディショナルなスクランブラースタイルの大型バイクとして、2023年に登場したHonda「CL500」とはどんなバイクなのでしょうか? 筆者[…]
未知の領域だった大型スポーツバイク市場 第二次大戦後の’48年に創立したにもかかわらず、’60年代初頭には欧米の古豪を抜き去り、販売台数で世界一の2輪メーカーになっていたホンダ。もっとも当時の主力機種[…]
多くのカラーパターンを採用するCB350C、特別な2色のスペシャルエディション ホンダはインドでCB350C(日本名:GB350C)を発表した。これは前年に登場したCB350を名称変更したもので、従来[…]
2025年モデルでエンジンのパフォーマンスアップ、電サスや6軸IMUも採用 ホンダは欧州で2026年型「NT1100」を発表した。2022年に初登場したNT1100は、CRF1100Lアフリカツインの[…]
人気記事ランキング(全体)
低く長いデザインが個性マシマシ! レトロモダンなボバークルーザー 中国から新たな刺客がやってきた! ベンダは2016年設立の新興メーカーで、独自設計のエンジンを搭載したクルーザーを中心に、ネイキッドな[…]
初の電動スクーターが「C evolution」 2017年、BMWモトラッドは初の電動スクーター「C evolution(Cエボリューション)」を発売。それまでのガソリンエンジンを搭載したC650に通[…]
秋向けライディングギア 機能性抜群なライディングパーカー JK-604:1万2000円台~ ヨーロッパで人気の気軽にはおれるケブラー裏地入り、スリーシーズン向けスエットパーカ。肩と肘にはCEレベル2ソ[…]
月内発売:SHOEI「GT-Air3 MIKE」 インナーバイザー付きフルフェイスの決定版、SHOEI「GT-Air3」に、ニューグラフィックモデル『MIKE(マイク)』が2025年10月に満を持して[…]
原付でエンジンがかからない主な原因 「原付 エンジン かからない 原因」とネット検索する方が多いように、バッテリー上がりやプラグの劣化、燃料不足など、複数の原因によってエンジンを始動できなくなるケース[…]
最新の投稿記事(全体)
霊山を巡る中部日本トライアングルルート 「日本三霊山ラリー」は、古来より日本の山岳信仰の対象とされてきた富士山、立山、白山の3つの頂を巡るツーリングラリーだ。このルートは「中部日本トライアングルルート[…]
スーパースポーツ譲りのエンジンと幅広いシーンに対応する車体 CB1000Fは、ホンダの代表的なプロダクトブランド「CB」のフラッグシップモデルと位置づけられている。 スーパースポーツモデルのエンジンを[…]
世界最高の熱伝導率を誇るシートとレインウェア並みの防水透湿性を融合 ヤマハの純正アクセサリーをリリースするワイズギア。ʼ25年の秋冬ライディングギアは、バイク用として求められる性能を満たしつつ、温かく[…]
古いゴムは硬化するのが自然の節理、だが・・・ ゴム部品は古くなると硬くなります。これは熱・酸素・紫外線などによる化学変化(酸化劣化)で、柔軟性の元である分子の網目構造が変化したり、柔らかくする成分(可[…]
アッパーミドルクラスに君臨する“Sugomi”ゼットの中核モデル カワサキは北米において、948cc並列4気筒エンジンを搭載したスーパーネイキッド「Z900」および上級モデル「Z900 SE」の202[…]
- 1
- 2