ダックス125が加わったことでホンダの125cc横型エンジン搭載モデルは全部で5機種の大所帯に。「買うなら一体どれがいいの?」「どんなところに違いがあるの?」そんな疑問に答えるため、ヤングマシンメインテスター 丸山浩氏が5機すべてに試乗。新型ダックスとほか4モデルを比較して検証する。本記事でダックスとともに取り上げるのは、大人気のCT125ハンターカブだ。
●文:ヤングマシン編集部(宮田健一) ●写真:真弓悟史 ●外部リンク:ホンダ
‘22 ホンダ ダックス125/CT125ハンターカブ 概要
さて、本記事で新型ダックスと比較試乗するのは、ホンダ復刻系125の中でも人気ナンバー1で、年間1万5000台ペースで売れているというCT125ハンターカブ。無骨なスタイルに前後17インチの大径セミブロックタイヤとロングサスの足まわりで、いかにもオフロード走破性が高そうなのが魅力のモデルだ。流行りのキャンプブームにもピッタリだ。
ダックス VS ハンターカブ 比較試乗インプレ:やや大柄なハンターカブ
車格やライディングポジションについては今回集めた5車の中でこのハンターカブがもっとも大柄に感じられ、悪路で抑えが利くようにハンドルバーの幅も広いのが印象的だ。走破性のためにシート高を上げているので、女の子とかだと足着きがちょっと大変と感じてしまう場合があるかも。
その点、小径12インチホイールであるダックス125は足着きの不安をまったく感じさせないね。ただ、並べてみるとダックス125のポジションはシートとハンドルの間に適度な距離感があり、ハンターカブの上半身ライポジも結構コンパクト。
ハンターカブが大柄に感じられるのは足着きなど下半身の面が大きいかも。操作性については、どちらも小型AT限定普通二輪免許で乗れる自動遠心クラッチを採用しているから極めてイージー。ミッション段数も同じ4速なので同じような感じで走ることができる。最高出力が0.6ps違うが、公道を走っているぶんにはその差も言われなければ気にならない。
ダックス VS ハンターカブ 比較試乗インプレ:多少の悪路ならダックスも行ける!
走りの面ではオフロードに強いイメージのハンターカブ。実際には悪路でおなじみのスタンディングポジションで走ろうとすると、ニーグリップやヒールホールドができる部分がないのでマシンの押さえが利かずに難しい。
だからダートを走るときも飛ばさずに、トコトコと走るのが似合っている。ハンターカブが本格的なオフロードバイクよりいいなと思ったのは、シートの前に燃料タンクがないから身体をそこに下ろして両足を着きながらゆっくり進めば、険しい場所も乗り越えられるところかな。
そんな感じで見てみると、フラットなダートをトコトコ走るくらいならダックス125も直進安定性が高いので意外と遜色なくこなせそうな雰囲気。ハンターカブのレベルまでは行かないけれどダックス125もなかなか頑張ってみせてくれるはずだ。
一方、街中での使い勝手だとUターンや小まわりの絶対度ではダックス125に軍配が揚がるが、ハンターカブも原2なので何の問題もなくこなしてくれる。タイヤサイズの違いなどがあるが、原2という枠組みで見るとどちらも走りでは甲乙付け難いというのが結論だ。
ダックス VS ハンターカブ 比較試乗インプレ:一番の違いは積載性
結局一番の違いは、やっぱり積載性に落ち着いてしまった。ハンターカブのリヤキャリアは、大容量コンテナケースを載せても大丈夫なようなガッツリ大きな面積の広さと骨太な造りが魅力。
ダックス125も長いシートを活かし、別売リヤキャリアも組み合わせれば、今回の5車の中でもかなりの積載性を確保できそうだが、安定感などトータルではハンターカブに及ばない。その代わりダックス125はハンターカブにタンデム性能で大きく勝っている。
ハンターカブも2人乗りすることはできるが、タンデムシートはオプション扱いなうえにピリオンステップもスイングアーム上にマウントされているので快適性では後退。積載性と2人乗りのどちらが必要かで選べばいいだろう。
丸山浩のハンターカブココに注目!
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