![最新国産大型ネオクラ:XSR900|ホーク11|Z900RS|KATANA](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
●テスター:丸山浩 ●まとめ:ヤングマシン編集部(伊藤康司) ●写真:関野温 真弓悟史
「味わいで勝負すると、ここまでメーカーごとにコンセプトが変わるとは。コレが最高に面白い!」
ネオクラシックのナニが面白いかと言えば、各バイクメーカーでネオクラの解釈がみんな違うところ。とても同じカテゴリーとは思えない(笑)
たとえばスーパースポーツ車は、エンジン型式/フレーム/足まわりなど、どのメーカーが作ってもおおむね同じレイアウトで、正直なところ乗り味も似ている。レースのレギュレーションや勝つのが目的なので当然かもしれないが、かつて流行したビッグネイキッドでも、そういった傾向はあった。
ところが今回乗った4台は、エンジンは2/3/4気筒で、フレームもアルミだったり鋼管だったり、ライディングポジションも全部違うし、スタイルはもっと違う。「ネオクラシック」という、性能や速さではなく“味わい”で勝負しようと思うと、メーカーによってここまで考え方が変わるワケで、これは本当に良いコト。ライダーとして大歓迎だ。
もちろん技術力は大切だ。たとえばホーク11の優しい乗り味には感心したし、XSR900の攻めの乗り味も技術ナシでは生まれない。しかしネオクラで試されるのは、変な言い回しかもしれないが各メーカーの“思い入れ力”ではないだろうか。デザインの良し悪しを言う人もいるが、それはユーザーが個々の好みで決めること。しかしその好みも、作り手の思い入れの強さに影響される部分が大きいと思うからだ。
というワケで、コンセプトが見事なまでにバラバラなので優劣のつけようがない(笑)。というより個人的には4台全部欲しい! そう思えるくらい、ネオクラシックというカテゴリーにバイクの未来に可能性を感じた。
ヤマハXSR900:手強いマシンを手懐けてSSキラーを目指す!?
あくまで“スポーツバイク”であり、クラシックなイメージで乗らない方が良い。かつてRZ350がナナハンキラーと呼ばれたが、2スト→3気筒に変化して、軽量なネイキッドの車体でスーパースポーツを追い回す“スーパースポーツキラー”はアリかもしれない(笑)。手強いけどシッカリ乗れば速いトコロも、RZのイメージかも。
【’22 YAMAHA XSR900】■全長2155 全幅790 全高1155 軸距1495 シート高810(各mm) 車重193kg(装備) ■水冷4ストローク並列3気筒DOHC4バルブ 888cc 120ps/10000rpm 9.5kg-m/7000rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L ■タイヤサイズF=120/70ZR17R=180/55ZR17 ●価格:121万円
ホンダ ホーク11:落ち着いて走りを楽しめる優しいスポーツバイク
エンジンもハンドリングも優しいので、飛ばさずゆっくり走ってもスポーツ感があり、“上がりバイク”というホンダのコンセプトどおりの仕上がり。とはいえ、スーパースポーツでもネイキッドでもない新しい形を“カッコいい”と感じる新世代も多いようだ。カスタムするのも楽しそう!
【’22 HONDA HAWK11】■全長2190 全幅710 全高1160 軸距1510 シート高820(各mm) 車重214kg(装備) ■水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ 1082cc 102ps/7500rpm 10.6kg-m/6250rpm 変速機6段 燃料タンク容量14L ■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●価格:139万7000円
カワサキZ900RS:乗り味もルックス通りのネオクラシックの王道
空冷Zが欲しい人が乗ってもキチンと楽しめるし、昔を知らない人が乗れば「旧車ってこんな乗り味かな」とイメージが膨らむので、まさにネオクラの王道。ただ電子デバイスが最小限なので、現代ライダーは納得いかないかも(実際に乗ればまったく問題ないけど)。
【’22 KAWASAKI Z900RS】■全長2100 全幅865 全高1150 軸距1470 シート高800(各mm) 車重215kg(装備) ■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 111ps/8500rpm 10.0kg-m/6500rpm 変速機6段 燃料タンク容量17L ■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●価格:138万6000円
スズキ カタナ:クラシックとは無縁!? カタナはスーパースポーツネイキッド
ネーミングと形で昔のイメージを引っ張らない方が良い。実際にすごく速くてカッチリしているので、“普段乗りできるGSX-R”と考えれば違和感ナシ。走行モードでエンジンレスポンスは穏やかにできるが、ハンドリングは変わらないので、ビシッと乗るべし! 速さ好きのアナタに。
【’22 SUZUKI KATANA】■全長2130 全幅820 全高1100 軸距1460 シート高825(各mm) 車重215kg(装備) ■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 150ps/11000rpm 10.7kg-m/9250rpm 変速機6段 燃料タンク容量12L ■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/50ZR17 ●価格:160万6000円
最新ネオクラ4モデル 簡易燃費テスト
燃費については、排気量だけでなく馬力や気筒数も影響する。2気筒102psのホーク11がもっとも良好で、かつレギュラー仕様なので財布に優しい。4気筒で150psのカタナは最下位で、燃料タンク容量が12Lしかないため航続距離がかなり短く、ロングツーリングだとけっこう厳しい。ちなみに高速主体の計測だったためか、全車の燃費がメーカー発表のWMTCモード値より良好だった。
※満タン法(一部は複数回給油の合計)で計測。距離はトリップメーターを参照。※高速道路を中心に、市街地やワインディングなど撮影を含めた走行に基づくもので、あくまで“参考値”です。実際の環境や走行により燃費は異なります。 ※レギュラー171円/L/ハイオク182円/Lで計算。 ※一部数値は末尾を四捨五入して計算しています。
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