利用件数はツーリングプランの3倍以上

お盆の高速道路「休日割引除外」でもバイク『普通車の半額』は実施! これまでの利用実績は?…〈多事走論〉from Nom

今年のお盆(8月11日~14日)、高速道路の休日割引は除外されることが発表されているが、一方でバイクのETC利用車限定のいわゆる『普通車の半額(土日祝日のみ)』はお盆期間も適用される。この“定率割引”、開始からわずか3か月までの利用がなんと12万件にも迫っていたことがわかった。

開始から3か月弱で11万9000件の利用。「定率割引」はライダーから高い支持を得ていることが分かった!

35℃を超える猛暑の日が続いたり、災害を引き起こすような局地的な豪雨が各地で発生したりと、今年の夏も酷暑と自然災害でなかなか気持ちよくバイクでツーリングという気分になれない日が多いですね。

とはいえ、今年は国交省の交通集中による渋滞緩和対策としての「休日割引除外」が8月11日~14日のお盆休みに実施される一方で、バイクのETC二輪車限定の定率割引(土日祝日の利用限定)お盆期間も適用されることになっています(7月20日に関連記事を投稿済み)

バイクだけの特権ですから、可能な方はぜひ定率割引をご利用になって、夏休みのツーリングをお楽しみいただきたいと思います。

先月、休日割引除外についてNEXCO東日本に取材をした際に、今年の4月からスタートした「定率割引」の利用状況を聞いたところ、10日以上経った今月の2日にやっと回答が返ってきました。

その回答によると、4月2日の定率割引の開始日から6月下旬までに、NEXCO東・中・西日本、宮城県道路公社の管理する二輪車定率割引となる対象道路での利用件数は11万9000件。

また、NEXCO3社が4月25日からスタートした「ツーリングプラン」(NEXCO社が計20コースを用意)の利用状況は、国交省が把握している数字だと定率割引と同じ6月下旬までの利用件数は約3万3000件とのこと。

ツーリングプランの利用実績

2017年からスタートしたツーリングプランは、2年目の2018年にエリアとコース数を拡大して過去最高の利用件数を記録。3年ぶりに4月からスタートした今年は、6月下旬時点で3社合計約3万2400件。2018年と比較すると順調に利用されているようにも思えるが、それでも定率割引の3割弱の利用件数に過ぎない。やはり使いにくいことが利用が伸びない理由だろう。 [写真タップで拡大]

定率割引のほうが、ツーリングプランの3倍以上の利用件数となっています。

この数字をどう見るかが今回のテーマなのですが、国交省の担当者は「定率割引は開始初年度ということもあり、これが多いのか少ないかの判断は難しい。しかし、一定数のご利用があったと認識している」とのことでした。

あらためてこの定率割引を考えてみると、二輪業界念願の普通車の半額という高速料金が利用条件付きながら実現したものです。

二輪車の高速道路料金に関しては、多くのライダーが他のクルマの料金に対して割高だと思っていて、それゆえにあえて利用しない人がいるのも事実です。

これに対して、二輪業界やオートバイ議連の方々が、現在、二輪と同額の軽四輪の8分の5(=普通車の半額)が妥当な料金であると長年にわたって強く主張して、抵抗する国交省サイドからもぎ取ったのが定率割引で、これを契機にいつでも普通車の半額を早期に実現することが現在の目標になっています。

それには、この割引料金によってバイクの利用者が増えることがもっとも大事で、そういう実績を積み上げることがいつでも半額への近道にほかならないのだと思います。

定率割引の利用者の多さが、国交省へのプレッシャーになるはずだ

ETC限定の定率割引という、ややこしい名称が付いていても、実際は普通車の半額ということで、これはかなりのインパクトを持ってライダーに受け入れられたのだと思います。

国交省の担当者に、誰もが納得できる適正料金になったことでここまで利用者が多くなったのでは? と聞くと、「適正かどうかの判断は難しいが、インパクトのある料金だった」ことは認めていました。

オートバイ議連の政治家とともに、長年にわたって二輪の高速道路料金の適正化(=引き下げ)に尽力してきた元全国オートバイ協同組合連合会(AJ)会長で、現在はオートバイ政治連盟の会長を務める吉田純一さんにこの定率割引とツーリングプランの利用状況をどう見ているか聞いてみました。

「定率割引は、7月以降も利用件数は順調に増えていると聞いています。一方、ツーリングプランは伸び悩んでいるようです。理由は明らかで、定率割引のほうがライダーにとって使いやすいから。ツーリングプランは平日も利用できるなどのメリットはありますが、逆に自分の希望するルートがNEXCO各社が用意したコースになければ使えません。この利用状況を見れば、ユーザー・ライダーが望んでいるのは高速道路料金が普通車の半額になることであるのが明確です。国交省が、ずっとできない、できないと言ってきた割引料金が、いざやってみれば多くのユーザーに利用されているわけですから、国交省もバイクユーザーは不当に高い高速料金を払わされているという事実にもっと目を向けなければいけないと思います。定率割引の利用者の多さを背景に、今後、バイクの高速料金に関する国交省に対する問い詰めも厳しくなるでしょうし、オートバイ議連の先生たちも『いつでも、どこでも普通車の半額を実現できないのは政治的にも問題だ』ととらえていらっしゃいますから、今後の展開に期待したいと思います」

吉田さんがおっしゃるように、定率割引の利用者が非常に多いという事実が、頑なにバイクの高速料金引き下げを拒んできた国交省に対する大きなプレッシャーになっていくことは明らかです。

この定率割引は、2022年11月27日で終了になり、国交省は今年の利用状況を見ながら今後の展開について検討したいとのこと。

その検討の際には、ライダーの利用実態を最大限考慮して、来年以降も定率割引を継続することはもちろんのこと、連続100㎞の走行が必要だとか、首都高など割引対象外の道路があるなど、使いにくい、分かりにくい制約を取り払って、より使いやすい「定率割引」にしてくれることを強く願います。

もちろん、そんな段階を踏むのではなく、一気にバイク専用の料金区分を作って、いつでも、どこでも普通車の半額料金になることが最良の回答であることは言うまでもありません。


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